卑金属・半金属およびその合金によるオープンセル型ナノポーラス材料の開発


更新:2020/06/16
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特徴・独自性
  • ナノポーラス金属は、緻密材に比べて桁違いに大きい表面積を有し、次世代高機能材料として応用が期待されている。その主な作製法として知られる水溶液による脱成分法は、微細・均一な多孔質構造の形成を可能にするが、その形成原理は腐食であり、標準電極電位の高い貴金属において多孔質材料の作製が可能であるが、卑金属では酸化されてしまう。本部門では金属溶湯による簡便な脱成分技術を新たに考案した。この技術によれば、貴・卑に依存せず純金属や合金を多孔質化することが可能で、かつ、無酸素脱成分工程であるために酸化も生じない。従って、これまで作製が困難であった数々の卑金属(Ti、 Ni、 Cr、 Mo、 Fe、Co 等)・半金属元素およびそれらの合金において、オープンセル型ナノポーラス金属材料の開発に成功した。
実用化イメージ

新規電極、触媒、フィルター等に実用が期待できるほか、Niなどの毒性元素を含有する生体金属材料表面からこれを除去する技術としても利用でき、関連企業・団体との共同研究・開発を強く希望する。

キーワード

研究者

金属材料研究所
物質創製研究部
非平衡物質工学研究部門

加藤 秀実 教授 
博士(工学)(東北大学)/修士(工学)(東北大学)

Hidemi Kato, Professor