東北大学 研究シーズ集

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東日本大震災後の選挙に見る情報技術活用の課題と可能性

更新:2018-10-16
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被災地の選挙管理は、自治体職員の多くの被災もあり、また多くの住民が避難生活を余儀なくされたこともあってマンパワー不足であった。被災地の選管などからは、情報技術の活用に期待する声があがったが、一方でそれをクリアするには技術的・法律的な課題が少なくない。ただ、ネット選挙の解禁だけではなく、有権者の本人認証システムの構築や投票機器の改善といった部分でも、情報技術を選挙の現場で活用できると思われる。
ただ、情報技術の活用は容易でないのが現実である。2017年度、我々の研究プロジェクトで全国市区選管事務局にアンケート調査(回収率97.7%)を実施したところ、約4割がセキュリティポリシーが厳しい関係から無線LAN接続が不可能であり、約4割が導入実績がないため利用が難しい状況があることが明らかになった。自治体内に、技術トラブルといったリスクをおそれ、情報技術の活用に二の足を踏ませる力学が働いている。情報技術を活用するための環境づくりも実は必要なのである。
加えて、選挙管理を含めた行政環境への情報技術の導入は、いわゆる最先端の技術よりも、「既存の、ある程度一般に普及した『信頼性の高い」技術』の方が容易のように見える。技術に対する信頼を高めるにはどうすべきか、検討しなければならない。
技術的な産学連携だけではなく、新しい技術を導入するための場づくりの共同研究も進めるべきと考えている。

研究の詳細はPDFファイルを参照。

研究者

情報科学研究科

河村 和徳 准教授 
修士(法学)

KAWAMURA, Kazunori, Associate Professor

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