• トップ
  • 人文・社会
  • メンタルヘルス支援へのアクセスを改善する遠隔心理学からのアプローチ

メンタルヘルス支援へのアクセスを改善する遠隔心理学からのアプローチ


更新:2025/09/25
前の画像
次の画像
概要

近年、メンタルヘルスの重要性が広く認識される一方で、必要な心理支援サービスに十分にアクセスできないという課題が続いています。利用者側には「支援を受けることへの抵抗感(スティグマ)」や「受診に伴う時間的・経済的コスト」といった障壁があります。提供者側には「心理支援の供給不足」や「相談内容に適した支援とのマッチングの難しさ」といった課題が存在します。これら双方の課題を解決する方法の1つとしてオンライン心理支援に着目し、その有効性や活用方法を検証しています。

従来技術との比較

これまでの研究では、オンライン心理支援の効果検証に重点が置かれてきました。しかし、実際に支援が必要な人がどの程度アクセスできるのか、利用者側の要因やサービスの利便性は十分な検討がなされていません。研究では、オンライン心理支援の効果に加え、支援につながりやすい環境を実現するためのサービス提供の在り方を検討しています。

特徴・独自性

・オンライン心理支援の「効果」に加えて、アクセス改善の視点を加えることで、より実社会に根ざした実用的な成果を目指しています。
・利用者側の要因(抵抗感・コスト等)と提供者側の要因(供給不足・マッチング等)を双方から検討しています。
・実証的な検証を通じて、利用しやすいサービス提供の在り方を追求しています。

実用化イメージ

心理的支援のニーズがある方々のサービスの利用しやすさを高め、心の健康維持と早期対応に寄与したいと考えています。
メンタルヘルス関連サービスの提供企業、従業員の健康管理・健康経営に取り組む企業、ICTを活用した医療・福祉サービス開発企業との連携の可能性があります。

キーワード

研究者

大学院教育学研究科

Schlemper Lenna 助教 
臨床心理修士(専門職)(九州大学)/博士(教育学)(東京大学)

Schlemper Lenna, Assistant Professor