アトミックスケールの構造観察と材料特性


更新:2024/11/25
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概要

中性子はX線では観測し難い構造を捉えられる可能性があります。組成や環境(温度や圧力)を変えた時の構造変化を調べてみたい,そもそも中性子でどのような実験が出来,どのような情報が得られるのか知りたい等,ご希望があれば,情報提供や中性子利用実験の補助を対応します。また必要に応じて,より適切な装置・研究者の紹介等の対応もいたします。

従来技術との比較

X線では捉え難い,第一遷移金属元素を見分ける構造解析(モデリング)や方法論の研究をしています。最近の研究から,マンガンを含む不規則合金において,短範囲規則度の評価に成功し,最近接原子に偏り易い原子対を見分けることに成功しました。これらの取り組みは,不規則合金の構造研究にも有用な手法となる可能性があります。

特徴・独自性
  • 金属材料や希土類金属等の材料特性は,原子スケールの構造により大きく変化するため,中性子やX線による原子の位置やその動きの観察は,材料特性の起源解明や,特性制御に重要な特徴量を明らかにする上で効果的です。
  • 近年は中性子の特徴を活かした観測手法の高度化に取り組んでいます。
  • また恒弾性特性等の未解明な起源を明らかにするために研究を行っております。
実用化イメージ

物質内部を観るときには,観たいものと相互作用する探子(スパイ)を送り込みます。X線では観えない(とらえにくい)場合でも,中性子を用いると観える場合がありますので,ご相談いただければと思います。

キーワード

研究者

金属材料研究所
材料物性研究部
量子ビーム金属物理学研究部門

池田 陽一 助教 
博士(理学)(北海道大学)/修士(理学)(富山大学)

Yoichi Ikeda, Assistant Professor