行の研究者 86人

サイクロトロン加速器技術の開発と応用研究

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特徴・独自性
  • サイクロトロン加速器に関連した技術開発および様々なイオンビームや中性子ビームを用いた基礎・応用研究を行っています。具体的には1)イオン源開発(特に重イオン源)、2) イオン光学設計(ビーム輸送技術)、3) 加速器関連の装置制御技術開発、4)高周波共振器の開発、5) イオン・ガンマ線・中性子等の放射線測定、6)イオンビーム・中性子ビームによる放射線耐性試験などです。
実用化イメージ

耐放射線に強い材料や回路を設計するための、陽子からXeに至るまでの重イオンビーム・中性子ビームなど多彩な量子ビームを用いた放射線耐性試験や、高速中性子ビームによるイメージング技術開発。

研究者

サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター 加速器研究部

伊藤 正俊  

Masatoshi Itoh

バイオ燃料生産に適したイネの開発研究

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特徴・独自性
  • セルラーゼ遺伝子を用いたバイオ燃料生産に適したイネの開発研究を行っている。収穫前にセルラーゼを高発現させ細胞壁の部分分解を行えば、収穫後の稲わらの糖化性が向上するのではないかと考えた。まず、セルラーゼを恒常的に高発現するイネを作成したところ、稲わらの糖化性が向上したが、形態異常や不稔が観察された。そこで、老化時期特異的にセルラーゼを高発現させたところ、形態や稔性は正常で稲わらの糖化性が向上した。
実用化イメージ

未利用稲わらをバイオマスとして有効利用できる。この技術は他の植物に応用可能である。また、改良されている前処理や糖化・発酵微生物と組み合せることによりさらにバイオ燃料生産の効率化が図れる。

研究者

大学院農学研究科 生物生産科学専攻 植物生命科学講座(環境適応植物工学分野)

伊藤 幸博  

Yukihiro Ito

ビッグデータの意味解析を可能にする自然言語処理技術

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特徴・独自性
  • 膨大な言語データを意味的に解析し必要な情報・知識を抽出する技術、抽出した情報・知識を分類・比較・要約する技術、それらを可能にする世界最速の仮説推論技術など、先進的な自然言語処理技術を研究開発しています。また、これら基盤技術をウェブやソーシャルメディアなどのビッグデータに適用し、大規模な情報・知識マイニングや信頼性の検証支援、耐災害情報処理などに応用する実践的研究も展開しています。
実用化イメージ

言語意味解析に基づく高度なテキストマイニングによる市場動向調査や技術動向調査、隠れたニーズやリスクの発見、社内文書の構造化・組織化による知識管理支援、対話システムなど、多様な分野・業種との連携が可能です。

研究者

言語AI研究センター

乾 健太郎  

Kentaro Inui

極低放射能環境での高感度放射線計測

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特徴・独自性
  • ニュートリノ科学研究センターでは、温湿度・振動などの点で非常に安定した地下1000mの空間に、1200立方メートルの有機シンチレータを主体とした装置を構築し、自然界と比べて1 兆倍も放射線の少ない極低放射能環境を実現しています。そこでは、超高感度での放射線計測、特にニュートリノ観測を実施しているほか、極低放射能を実現するための純化装置や高機能な放射線測定装置の開発も行っています。
実用化イメージ

極低放射能環境は希な現象の研究に適しているほか、微量放射能測定環境や放射線の生物進化への影響調査などへの活用が考えられます。また、ニュートリノ観測技術の原子炉モニターへの応用や、高感度放射線測定技術の医療への応用の可能性も考えられます。

研究者

ニュートリノ科学研究センター

井上 邦雄  

Kunio Inoue

超臨界流体の物性に立脚した抽出分離、洗浄、ポリマー加工

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特徴・独自性
  • 超臨界流体に関する基礎的な物性として、高温高圧下での密度、粘度の測定と推算、高温での水素結合特性についての研究を行っている。また、それらを利用した応用技術として、天然物の分離、クリーニング洗浄、ポリマー可塑化を利用した塗膜生成、重質油改質、バイオマスのカスケード利用、それに藻類バイオマス利用技術についての研究を実施している。
実用化イメージ

洗浄技術:精密機械部品、光学部品など。
天然物分離:食品、サプリメント、香料。
ポリマー可塑化:機能性樹脂、電子部品材料など。

研究者

未来科学技術共同研究センター 開発研究部 超臨界ナノ材料技術の社会実装

猪股 宏  

Hiroshi Inomata

超臨界二酸化炭素による洗浄ならびにクリーニング

概要

高圧のCO2の浸透力と溶解力ならびに高膨張性を利用した、本質的なドライクリーニング、洗浄・再生技術

従来技術との比較

本質的なドライ・乾式の洗浄で、ナノ空間への浸透性も高い。また無酸素状態での洗浄か可能。

特徴・独自性
  • 超臨界状態のCO2を溶媒とした洗浄プロセス、液体溶媒を利用しない本質的なドライクリーニングである。液体を用いないことから乾燥工程が不要で、毛管応力による構造体の収縮も抑制できる。微細構造物の洗浄・再生が可能で、高性能フィルターの再生技術は、一部実用化されている。
実用化イメージ

精密機器。フィルターを利用する空調機器機械メーカー。洗浄の逆プロセスでは染色も可能になる。文化財の保存にも利用可能。

研究者

未来科学技術共同研究センター 開発研究部 超臨界ナノ材料技術の社会実装

猪股 宏  

Hiroshi Inomata

液体ロケットエンジン・ターボポンプに発生するキャビテーションの諸問題

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特徴・独自性
  • 「キャビテーション現象」は、高速流体機械などの低圧部において液相が気相へと相転移する現象であり、その非定常性や壊食性が流体機械の振動・騒音、性能低下や損傷などの原因となることで知られている。
  • 国産液体ロケットであるH − IIA、IIB に搭載されている液体酸素・液体水素ターボポンプは、高馬力かつ小型軽量化がなされており、その入口部のインデューサと呼ばれる軸流ポンプではキャビテーションは不可避的に発生する。インデューサに発生するキャビテーションは、推進剤の脈動や回転非同期の軸振動の原因となる「キャビテーション不安定現象」を引き起こす場合があり、問題となる。
  • これまで、独自に開発した気液二相媒体モデルを用いた数値解析手法により、単独翼に発生する非定常キャビテーション特性、翼列に発生するキャビテーションの破断特性、三枚周期翼列に発生するキャビテーション不安定現象の解明、インデューサに発生する翼端渦キャビテーション、スリット翼列によるキャビテーション不安定現象の抑制、などに関して数値的研究を行っている。また、液体ロケットの推進剤である液体酸素および水素では「熱力学的効果」が発生する。熱力学的効果とは、液相が気相へと相転移する際に奪われる気化熱により、液温が低下し、気化が起こりにくくなる効果である。これはキャビテーションの成長を抑制する方向に働く好ましい効果であると考えられているが、キャビテーション不安定現象に及ぼす影響については未解明の点も多い。よって現在、本解析手法を極低温流体へと拡張し、熱力学的効果がキャビテーション不安定現象に及ぼす影響の解明を行っている。
  • 今後、この極低温キャビテーションの数値解析手法を、LNG配管系で生じる気化現象の予測や高効率配管系の設計へと展開していきたいと考えている。その他、本研究は原子力発電プラント保全技術、海洋・沿岸安全技術、水質保全、医療分野への応用が可能である。
  • この数値解析手法を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望する。
実用化イメージ

研究者

流体科学研究所 複雑流動研究部門 先進流体機械システム研究分野

伊賀 由佳  

Yuka Iga

new多元系酸化物ナノ粒子からなる高活性触媒開発

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概要

多種の金属元素からなる多元系酸化物は、近年触媒材料として注目される材料である。当研究グループでは最近、多種の金属元素からなる多元系酸化物ナノ粒子の合成法を確立した。得られた触媒は、高活性な電気化学触媒(電極触媒)材料、あるいは物質・エネルギー変換反応を進行させる触媒として機能することが期待できる。

従来技術との比較

従来研究では、多元素酸化物のナノ粒子化は困難であったが、本研究では粒子径の制御された単分散ナノ粒子の合成に成功した。

特徴・独自性
  • 従来法では合成できなかった多元系酸化物ナノ粒子が合成できる
  • 目的とする反応に応じて、様々な金属元素・組成を有するナノ粒子を設計可能
  • 従来触媒では達成できなかった活性・安定性を有すると期待できる
実用化イメージ

高効率な電気化学的物質・エネルギー変換反応、選択的な物質変換(バイオマス等)反応を実現する触媒材料として、環境・エネルギー問題に貢献できると期待できる。

研究者

多元物質科学研究所 プロセスシステム工学研究部門 超臨界ナノ工学研究分野

岩瀬 和至  

Kazuyuki Iwase

バイオ材料とナノテクノロジーに基づくセンサ・電子デバイスの開発

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特徴・独自性
  • エレクトロニクス分野で培われてきた技術を応用して、健康で安全な社会を発展させ、私たちの生活の質を高めるようなデバイスの開発研究を進めています。例えば、半導体のセンサインターフェイスとしての特性を、薬物検出やスクリーニングアッセイなどの生化学・医療用途に利用する研究や、生きた細胞を使って神経回路を作り上げ、脳の機能解析を支援する新規技術の開発を進めています。
実用化イメージ

シリコンチップ上に形成した人工細胞膜にイオンチャネルタンパク質を埋め込むと、極限まで規定された環境下でその機能や薬理応答を調べることができます。この技術は、新薬候補化合物の高感度な迅速検出法につながります。

研究者

電気通信研究所 人間・生体情報システム研究部門 ナノ・バイオ融合分子デバイス研究室

平野 愛弓  

Ayumi Hirano

毒性のある遷移金属を含まないカラフルな酸化チタン顔料

概要

ニ酸化チタン着色粒子
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T19-849.pdf

従来技術との比較

遷移金属化合物は多彩な色を示すことで知られている。これまで、遷移金属イオンのドープにより、白色の酸化チタンを着色させることは可能であるものの、遷移金属に由来する生体毒性を回避することが難しい。

特徴・独自性
  • 本発明では、遷移金属を含まず、白色、黄色、赤色、グレー、緑色、紫色、黒色、肌色等、様々な色を有する酸化チタン無機顔料を実現した。
実用化イメージ

生体毒性が課題となる化粧品分野等での酸化チタン顔料の新規応用が期待される。

研究者

多元物質科学研究所 無機材料研究部門 環境無機材料化学研究分野

Yin Shu  

Yin Shu

新奇有機半導体材料の合成と応用

特徴・独自性
  • 本研究では、外観構造が全く同じであるにも関わらず、電子の数が1つだけ違う特異な二つの分子を合成し、これらを混合することで、高い伝導性と物性制御性を兼ね備えた有機半導体材料を創製します。構造が同じ分子をドーパントとして用いるため、従来のドーピングの概念を超える高い割合での材料複合が可能と考えられます。幅広い物性を有する有機半導体の即時提供を可能とし、デバイス分野全体の飛躍的な進化を目指します。
実用化イメージ

研究者

高等研究機構学際科学フロンティア研究所 新領域創成研究部学際基盤研究分野 物質材料・エネルギー研究領域

上野 裕  

Hiroshi Ueno

バイオスティミュラントの探索

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概要

農薬成分の使用範囲は厳しくなる一方であるにもかかわらず,作物の効率生産を求められている.本研究室ではイオン輸送体(イオンチャネル・トランスポーター)を標的とする調節剤を探索して,植物の耐環境性や成長を促すバイオスティミュラントや環境にやさしい農薬の候補化合物の同定と生産をめざしています.

従来技術との比較

従来の農薬を代替する植物の耐環境性を強化する化合物

特徴・独自性
  • 農薬の代替であるバイオスティミュラントの開発を行う.植物の活性を調節するイオン輸送体などを標的分子とする化合物を探索する.植物に,耐乾燥性,耐塩性,光合成機能の向上,成長調節機能の人為的な強化をめざす.
実用化イメージ

候補化合物を,化学,農薬,食品,資材業界の専門家の協力と連携によって,より高性能で田畑で効果のあるバイオスティミュラントや天然の農薬として発展させることができればと思っています.

研究者

大学院工学研究科 バイオ工学専攻 生体機能化学講座(応用生物物理化学分野)

魚住 信之  

Nobuyuki Uozumi

外場印加により固液界面のエネルギー状態を制御した新しい結晶成長

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特徴・独自性
  • 我々は、結晶成長過程における界面現象と育成された結晶の特性の関係を明らかにするといった立場から、主として融液からのバルク結晶の成長に取り組んでいます。特に、界面に電場を印加することにより結晶と融液の間に電気二重層という極薄領域を形成しナノメータスケールで結晶育成を制御しています。電場印加による具体的な結晶作製研究例として、
  • 1. 融液と結晶のエネルギー関係を制御し、従来育成が不可能とされていた高温圧電センサー用ランガサイト型結晶の開発。
  • 2. 結晶化が困難なタンパク質の核形成を電場印加により容易に実現。
  • 3. シリコン結晶成長において界面の不安定性を制御し、理想的な構造を持つシリコン結晶の開発。
  • このように21 世紀高度情報化社会に必要な、光学、圧電、磁性等の分野で有用な新結晶や、あるいは、従来育成が困難とされていた結晶の創製の分野で有意義な共同研究ができるものと考えます。
実用化イメージ

研究者

未来科学技術共同研究センター 開発研究部 持続可能な社会に資する結晶材料・応用デバイスの開発

宇田 聡  

Satoshi Uda

電磁非破壊評価に基づく鋳鉄材料の材質評価

特徴・独自性
  • 電磁非破壊評価法に基づき、片状黒鉛鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄の硬さ、フェライト/パーライト率、黒鉛組織、チル組織等の定量的評価法について研究を行っている。鋳鉄の組織は複雑であり、その電磁および機械特性は複雑な振舞いを示すが、鋳鉄材料の電磁・機械特性を微視的評価及び巨視的評価の双方から議論し、電磁特性のモデル化を試みている。さらに、黒鉛組織、フェライト・パーライト率、チル組織含有率を非破壊、非接触で評価可能な装置の試作を行なっている。この技術を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望する。
実用化イメージ

研究者

流体科学研究所 附属リヨンセンター 流動・材料システム評価研究分野

内一 哲哉  

Tetsuya Uchimoto

newさまざまな凹凸形状をつかめるピン配列型把持機構

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概要

対象物の形状が未知の複雑な凹凸形状であっても把持可能で、形状の推定も可能な、簡単な機構のグリッパを開発した。グリッパは、行列に配列した複数のピンと、ピン先端に爪を持つ。このグリッパは、駆動により複数箇所で強固に対象物を把持することができる。

従来技術との比較

本技術では未知の形状も含むどのような形状の対象物に対しても接触可能であり、接触後、複数のピン先を動作させて対象物を強固に把持できる。さらに、形状計測も同時に可能である。

特徴・独自性
  • 対象物が凸形状でも凹形状でも同じ動作原理でピン配列を動作させて接触把持するため、必要なアクチュエータ数は1つだけである
  • ピン配列を水平方向に動作させた際にピンの動きがロックされ、より安定した把持を実現する
  • 対象物に接触させた時のピンの移動量を計測することで、対象物の3次元形状計測も可能である
  • ピン先にゴム製素材を用いる等することで、柔らかい不定形状も把持可能と考えられる
実用化イメージ

搬送システム、産業用機械、不整地移動ロボティクス、土木建設機械、農業用機械などで有効なグリッパ機構を探している企業に有効です。量産・高品質化を目指した改良、実現場への応用を協働する相手を求めています。

研究者

大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻 宇宙システム講座(宇宙探査工学分野)

宇野 健太朗  

Kentaro Uno

タンパク質デザインをシーズとした未踏ナノ材開拓とバイオテクノロジーの異分野展開

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特徴・独自性
  • ドメイン単位とした蛋白質の構造情報と進化工学を利用して、ボトムアップに目的構造・機能を持つ蛋白質分子をデザインする技術構築を行い、蛋白質研究を真の「工学」へ脱皮させることを目指しています。これまでに、無機材料を室温合成できる蛋白質や無機材料表面を識別し接着できる蛋白質の創生やナノ材と酵素タンパク質のハイブリッド化技術による高機能セルラーゼの開発などに成功しています。
実用化イメージ

バイオセンサー、バイオプローブ、固相基質を対象にした高機能ハイブリッド酵素。

研究者

大学院工学研究科 バイオ工学専攻 生体機能化学講座(タンパク質工学分野)

梅津 光央  

Mitsuo Umetsu

人工知能を用いたタンパク質の機能設計:酵素・診断・医薬の設計アシスト

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特徴・独自性
  • 2018年にノーベル化学賞となった進化分子工学の発展により、設計せずとも、目的機能をもつタンパク質を創りだすことが可能になってきた。しかし、アミノ酸配列が取りえる組み合わせ数(配列空間)の中から目的タンパク質を見つけだす確率は満足のいくものでない。我々は、機械学習を進化分子工学に利用することで、進化分子工学がもつ最も深刻な「配列空間問題」を解決し、確実に目的の機能へたどり着く技術を開発した。
実用化イメージ

酵素や抗体などのタンパク質の機能・特性を改善したいタンパク質をもっている製薬・診断・食品企業などの企業。特に、複数の特性を同時に向上させいタンパク質を持っている企業。

研究者

大学院工学研究科 バイオ工学専攻 生体機能化学講座(タンパク質工学分野)

梅津 光央  

Mitsuo Umetsu

口腔粘膜由来細胞を利用したiPS細胞の効率的な製造方法

特徴・独自性
  • 本発明は、患者への負担が少なく、しかも高い樹立効率でiPS 細胞を作製する技術を提供することを目的とする。より詳細には、本発明は、口腔粘膜(歯肉)由来の体細胞を利用することによって、誘導多能性幹細胞を高い樹立効率で製造する方法に関する。更に、本発明は、当該製造方法によって作製された誘導多能性幹細胞に関する。
  • また、歯肉由来の細胞を用いることで、iPS 細胞の作製の際にウイルスを用いずに外来遺伝子挿入のないヒトiPS 細胞を、効率的に樹立することが可能である。さらに、ヒト以外の異種成分を含まない培養系を確立するために、iPS 細胞源である同一患者由来の歯肉由来細胞が自己フィーダー細胞として好適であることも明らかにしており、本発明技術を基盤とした移植に安全なiPS 細胞技術が確立されつつある。
実用化イメージ

本発明技術を用いて個々の患者の歯肉から効率的にiPS細胞を作製することによって、医科・歯科領域で期待されているオーダーメイドの再生医療が、より容易かつ効率的となることが想定される。

研究者

大学院歯学研究科 歯科学専攻 リハビリテーション歯学講座(分子・再生歯科補綴学分野)

江草 宏  

Hiroshi Egusa

iPS細胞の腫瘍化を抑制することが可能な分化誘導方法

特徴・独自性
  • 本発明は、スタチン系薬剤を用いることにより、iPS 細胞の移植に際して問題となる腫瘍化を抑制する技術である。スタチン系薬剤は、すでにコレステロール低下薬として広く普及している。iPS細胞の移植先における腫瘍化は、iPS細胞の再生医療応用への最大の課題のひとつであるが、細胞ソーティングなどの煩雑な手技を経ずに、スタチンを用いるだけでこの腫瘍化の課題が解決することができれば、iPS 細胞を用いた骨再生医療の実現へ大きく前進することが期待される。
実用化イメージ

本発明は、医科・歯科領域で重要な骨組織再生技術をiPS細胞を用いて可能にすることが想定される。

研究者

大学院歯学研究科 歯科学専攻 リハビリテーション歯学講座(分子・再生歯科補綴学分野)

江草 宏  

Hiroshi Egusa