N極性制御を利用した、より安価、高品質なGaN自立基板
更新:2024/02/01
- 概要
窒化物半導体自立基板作製方法
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T14-121.pdf
本発明は、高品質な窒化物半導体自立基板をより安価に作製する技術に関する。本発明では、種結晶にSCAlMgO4基板を用いることも含む。本基板上の窒化物半導体の転位密度が低くなる。結晶極性の制御によって、窒化物半導体の膜厚の増大とともに結晶径の拡大もできる。- 従来技術との比較
従来より貫通転位密度の少ない窒化物半導体の自立基板を作製できる。さらに、土台となるScMgAlO4の劈開性を用いることによって、窒化物半導体の剥離が容易となり、基板作製コスト化も低減できる。
- 特徴・独自性
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- 自立基板作製に種結晶としてScAlMgO4を用いること。
- 結晶極性としてN極性を用いることによる結晶径を拡大できること。
- 種結晶としてScAlMgO4を持ちいて、この結晶の表面保護層としてAlNを形成する場合には、その表面の酸化後、さらに表面を窒化すること。
- 種結晶の主表面がc面から0.4~1.2°傾斜していること。
- 実用化イメージ
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発光ダイオードやレーザなどの光素子、および、高出力・高周波・高耐圧トランジスタの作製のために、高品質で安価な窒化物半導体自立基板を提供すること。企業へは事業化のための検証を期待する。
- キーワード
研究者
未来科学技術共同研究センター
開発研究部
窒化物半導体の結晶成長と光デバイス・電子デバイスの研究
松岡 隆志 特任教授(研究)
工学修士(北海道大学)/工学博士(北海道大学)
Takashi Matsuoka, Specially Appointed Professor(Research)