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研究者紹介

多田 千佳 准教授

2022.08.31
東北大学 大学院農学研究科・農学部 
資源生物科学専攻 動物生産科学講座 動物環境管理学分野 
多田 千佳(ただ ちか) 准教授 
 
 多田先生は、有機廃棄物の利活用・バイオマスエネルギーの研究をご専門と
されています。廃棄物を最新技術で有効活用し、社会に役立つ循環システムの
構築を行うことが出来ないか、日々研究を進めておられます。今回は多田先生が
力を入れているテーマとして2つご紹介頂きました。
 
①    微生物燃料電池
一般的な燃料電池は、電極に白金など高価なレアメタルを使用する必要が
ありますが、二酸化炭素からメタンを生成する「メタン菌」を白金の代わ
りに触媒として利用し、電池の機能を持たせた微生物燃料電池を研究され
ています。素晴らしいコンセプトですが、実用化に向けて、低い電圧をど
う工夫して使用するか、望ましくない微生物の増殖をどう抑えるかといっ
た課題を解決していく必要があります。将来的には、二酸化炭素を削減し
つつ、宇宙のような過酷な環境でも発電可能な夢の電池となり得る技術で
あり、非常に社会的な期待の高いテーマです。
 
②    都市農園構想
現代社会では、都市と農村が地理的に離れており、今後都市部に居住する
人口がより多くなることが予測されています。農村から多くの資源を都市に
運搬すれば二酸化炭素排出量が多くなってしまうことから、多田先生は、都
市内に農園を作り、そこで資源を効率的に循環させる都市農園構想を提唱し
ておられます。大切なことは、コミュニティ内でいかに効率的に廃棄物やエ
ネルギー等の情報を見える形で活用していくかでもあり、こうした部分につ
いても学内外と連携して一歩ずつ進めていきたいとのことです。
 
上記テーマの他にも、牛の胃液を活用した食品廃棄物の利活用技術など、環
境問題に対して挑戦的なテーマを数多く掲げておられます。
多田先生は、社会に役立つ、人の幸せに結びつく技術を開発していきたい、
そして人だけでは無く、地球にとって優しい技術をどんどん広めていきたい
と熱く語って下さいました。
 
▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼
・research map
多田 千佳 (Chika Tada) - マイポータル
https://researchmap.jp/read0145763?lang=ja
・農学研究科WEBサイト
多田千佳 | 教員紹介 - 東北大学大学院農学研究科 動物環境管理学分野 
https://www.agri.tohoku.ac.jp/health/tada.html
・東北大学シーズ集
研究シーズ詳細情報(No.584) メタン菌カソード電極を利用した微生物
燃料電池  
https://www.rpip.tohoku.ac.jp/seeds/profile/584/lang:jp/
・研究内容紹介動画(河北新報社youtube)
再生可能エネルギー「バイオメタンガス」 
https://www.youtube.com/watch?v=e9bqJrDt9WA
・研究内容紹介著作(一般向け・絵本)紹介記事
『生ごみからエネルギーをつくろう!』多田千佳 | こどもの本 on the Web 
https://www.kodomo.gr.jp/kodomonohon_article/20165/
 
以上
 
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