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広報 研究者紹介ページ

 産学連携機構メールマガジン内、 「研究者スポットライト」企画でご紹介した研究者等を掲載しております。

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研究者スポットライト アーカイブ

 
 
● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 16(2022年8月31日発行)掲載記事
 
 
 ~研究者スポットライト Vol. 15~
 

 東北大学 大学院農学研究科・農学部
 資源生物科学専攻 動物生産科学講座 動物環境管理学分野
 多田 千佳(ただ ちか) 准教授

 多田先生は、有機廃棄物の利活用・バイオマスエネルギーの研究をご専門とされています。廃棄物を
 最新技術で有効活用し、社会に役立つ循環システムの構築を行うことが出来ないか、日々研究を進め
 ておられます。今回は多田先生が力を入れているテーマとして2つご紹介頂きました。

①  微生物燃料電池
 一般的な燃料電池は、電極に白金など高価なレアメタルを使用する必要がありますが、二酸化炭素か
 らメタンを生成する「メタン菌」を白金の代わりに触媒として利用し、電池の機能を持たせた微生物
 燃料電池を研究されています。素晴らしいコンセプトですが、実用化に向けて、低い電圧をどう工夫
 して使用するか、望ましくない微生物の増殖をどう抑えるかといった課題を解決していく必要があり
 ます。将来的には、二酸化炭素を削減しつつ、宇宙のような過酷な環境でも発電可能な夢の電池とな
 り得る技術であり、非常に社会的な期待の高いテーマです。     

②  都市農園構想
 現代社会では、都市と農村が地理的に離れており、今後都市部に居住する人口がより多くなることが
 予測されています。農村から多くの資源を都市に運搬すれば二酸化炭素排出量が多くなってしまうこ
 とから、多田先生は、都市内に農園を作り、そこで資源を効率的に循環させる都市農園構想を提唱し
 ておられます。大切なことは、コミュニティ内でいかに効率的に廃棄物やエネルギー等の情報を見え
 る形で活用していくかでもあり、こうした部分についても学内外と連携して一歩ずつ進めていきたい
 とのことです。 

 上記テーマの他にも、牛の胃液を活用した食品廃棄物の利活用技術など、環境問題に対して挑戦的な
 テーマを数多く掲げておられます。多田先生は、社会に役立つ、人の幸せに結びつく技術を開発して
 いきたい、そして人だけでは無く、地球にとって優しい技術をどんどん広めていきたいと熱く語って
 下さいました。

 

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼
 ・research map
 ・農学研究科WEBサイト 多田千佳 | 教員紹介 
 ・東北大学シーズ集 研究シーズ詳細情報(No.584) メタン菌カソード電極を利用した微生物燃料電池
 ・研究内容紹介動画(河北新報社youtube)再生可能エネルギー「バイオメタンガス」
 ・研究内容紹介著作(一般向け・絵本)紹介記事
   『生ごみからエネルギーをつくろう!』多田千佳 | こどもの本 on the Web

 
 
 
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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 15(2022年7月29日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 14~

 東北大学 工学研究科  バイオ工学専攻
 生体分子化学講座 生物電気化学分野
 伊野 浩介(いの こうすけ) 准教授 (ディスティングイッシュトリサーチャー )

 伊野先生は、生体材料・電気化学のバックグラウンドを活かし、電気化学を活用したバイオセンサ
 に関する研究開発に取り組んでおられます。
 再生医療では、人工的に培養した細胞・組織・臓器等を利用していくことになりますが、その高度
 化に向けてはまだ様々な障壁があります。その一つとして、培養細胞についての評価手法・指標が
 定まっていないことが挙げられます。

 伊野先生は、培養細胞の呼吸量が、その活性や薬剤に対する反応のひとつの指標として好適と考え、
 これを高解像度で測定する新たな手法を開発しました。多数の電気化学センサをアレイ状敷き詰め、
 1枚の基板上でその上に乗せた培養細胞の活動を計測するバイオセンサです。これにより、培養した
 ミニ臓器の呼吸活性や、分化の状態を可視化することにも成功されています。今後は、健常細胞や
 がん細胞等、様々な細胞をそれぞれ評価するにあたりどのような項目をどう測定するべきかについ
 ても研究を進め明らかにしていきたいとのことです。

 培養細胞をより高度に評価することが可能となれば、品質が担保されることにより、より高度な利
 用ができるようになります。移植臓器の品質保証、疑似臓器として薬剤評価のための動物実験を代
 替すること等が実現に近づき、これらがもたらす社会インパクトは言うまでもなく多大なものです。

 伊野先生は「やりたいことは、誰もやったことのないことをやること、誰もまだ発見していないも
 のを見つけること。それが大きな喜びでありモチベーションです。」と語って下さいました。
 大きなイノベーション実現に向かって、産業界を含め、様々なバックグラウンドの人々と協働し、
 着実に前へ進んでおられます。


 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼
 ・research map
 ・研究室WEBサイト(珠玖研究室)
 ・プレスリリース(2021年3月15日) 細胞の呼吸を発光として捉える新規イメージング
 ・東北大学ディスティングイッシュドリサーチャー Meet our Rising Stars
  

 
 
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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 14(2022年6月30日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 13~

 東北大学 流体科学研究所 先進流体機械システム研究分野
 岡島 淳之介 (おかじま じゅんのすけ)  准教授 

 岡島先生は、沸騰現象や熱の輸送・冷却について、基礎から応用まで幅広に研究されておられます。
 沸騰現象は誰もが日常的に目にする身近な現象ですが、その過程で気泡が発生するメカニズムや
 熱の移動については解明されていない部分が多く存在しています。
 岡島先生は、これまでに、ミクロな観点から沸騰現象を正確に再現するシミュレーション等を提案
 されてきました。こうしたシミュレーションを高度化できれば、効果的に熱を奪う材料と流体の組
 み合わせなどが予測できるようになると考えられます。

 また、沸騰は熱を奪う現象であることから、熱の輸送、特に冷却のマネジメントについても研究を
 されています。沸騰を使った冷却は、従来に比べて制御の難しさがある手法とされていますが、注
 射針のように細い冷凍器や、高温熱源を冷却するためのヒートシンクなどの開発に果敢に取り組ん
 で来られました。最近では、電気自動車に搭載される半導体チップを冷やすテーマも進めておられ、
 電力使用量の削減に向けて、他大な貢献が期待されています。

 冷却の技術を産業界で実用可能にするためには、経験則のみに頼ることなく、基礎研究を積み重ね、
 メカニズムの解明とシミュレーションによる精度良い予測を実現していくことが肝要です。昨今の
 情報通信量の増加、カーボンニュートラルへの潮流から、効率的で状況に即した冷却へのニーズは
 増大することが想定されます。これらのニーズに対して、岡島先生は基礎と応用の両輪の知見をバ
 ランスよく積み重ね、貢献していきたいという熱意をお持ちです。


 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼
 ・research map
 ・岡島先生WEBサイト
 ・流体科学研究所リレーインタビュー
 ・令和3年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞 受賞
   業績名:微細管内の相変化熱流体現 象による冷却機構とその応用の研究
 ・特許情報:冷却装置 JP、特許第7061770号 他

 
 
 
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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 13(2022年5月31日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 12~

 東北大学 大学院理学研究科 地球物理学専攻 海洋物理学研究室
 (兼任)災害科学国際研究所 災害評価・低減研究部門
 杉本 周作 (すぎもと しゅうさく)  准教授

 杉本先生は、日本や世界の気候・温暖化に対して海がどのように影響しているのか、統計解析や
 数値シミュレーションを用いて海の流れや水温の移り変わり、海水温の変化、そして地球温暖化
 に伴う海洋の変化についてご 研究を行っておられます。 

 近年、日本では厳冬や豪雪、これからの季節では猛暑や豪雨といった単語が毎シーズン話題とな
 り、時には激甚災害とされる等、気候の変動は非常に社会的関心の高い分野です。
 杉本先生はこのような気候の変動について、特に海洋の役割に着目し、世界の海水温、気温、大
 気中の水蒸気量等のデータ等をもとに海洋がどのように影響し、夏の気温上昇がどのようなメカ
 ニズムで起こるのか、今後どういった傾向となりうるのか等について、気象庁やJAMSTEC(国
 研)海洋研究開発機構)等の関係組織と協働しながら解明を進めておられます。 

 これまでには、世界最大規模の暖流である黒潮が蛇行傾向であるほど、関東地方に海から大量の
 水蒸気が流入し蒸し暑い夏となることや、ラニーニャ現象(東太平洋の海面水温が低下し持続す
 る現象)が発生した年の冬は西日本を中心に寒冬となり、2年目は平年並みの気候となること、
 また、それらが熱帯の海水温に起因すること等、身近な気候変動のメカニズムの解明を着実に進
 められておられます。このような成果は、今後の気候予測に新たな指針を示されるものと期待さ
 れています。

 将来的には、地球・日本でどのようなことが起こっているのかをさらに明らかにし、気候変動や
 地球温暖化などにより生じる激甚災害から防災・減災の面で社会を守っていくことに貢献してい
 きたいという熱い想いをお持ちです。 


 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼
 ・research map
 ・科研費
 ・杉本先生WEBサイト
 ・プレスリリース ラニーニャの冬は寒くない?~2年間続くラニーニャから迫る気候予測の新視点~
 ・プレスリリース 黒潮大蛇行が関東地方の夏をより蒸し暑く

 

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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 12(2022年5月10日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 11~

 東北大学 多元物質科学研究所 金属資源プロセス研究センター
 金属資源循環システム研究分野
 飯塚 淳(いいづか あつし) 准教授

 飯塚先生は、持続可能な社会の実現に向けて、カーボンニュートラル技術として期待が高まって
 いる炭酸塩鉱物化によるカーボンリサイクル・固定化の研究を進められています。
 今回は、飯塚先生のご研究やご自身についてお話をお伺いしました!


 ― 飯塚先生はどのようなご研究を行っていますか?

 新規な二酸化炭素の炭酸塩鉱物化技術の開発を専門にしています。特に、二酸化炭素を炭酸カル
 シウム等の炭酸塩とすることで固定する技術をテーマに、多くの研究を行っています。
 多くの研究を行っています。
 二酸化炭素が炭酸塩となる反応は、自然状態では数十年といった多くの時間が必要となりますが、
 この遅い反応を効率的に加速し、高純度の炭酸カルシウムをつくるために粒径や反応条件などを
 考慮した全体プロセスを構築するような開発を進めています。
 現在、コンクリート廃棄物やフライアッシュといった産業副産物・廃棄物を活用して、効率的に
 反応させることで副産物・廃棄物処理を行いながら二酸化炭素を固定することが可能となる研究
 を行っています。
 

 ― 先生が環境技術について研究を始められたきっかけを教えてください。

 学生の頃から自然環境を守ることにつながる研究がしたいと思っていて、地球温暖化対策に関心
 がありました。修士課程では二酸化炭素圧力をスイングさせることでコンクリート廃棄物と反応
 させて高純度の炭酸カルシウムをつくるというテーマで研究を行っていました。当時とは異なり、
 カーボンリサイクルへの取組が不可欠な時代になってきました。また、炭酸塩鉱物化技術だけで
 はなく、効率的な水処理や排ガス処理技術なども広く研究していけたらと思っています。
 

 ― 今後、二酸化炭素を固定化する上で需要拡大に向けてどんなことが必要でしょうか。

 炭酸塩鉱物化によってつくった炭酸カルシウムは、経済性や二酸化炭素排出量削減の観点から必
 ずしも高品質にできません。需要者に付加価値を認めていただき、利活用していただくことが重
 要だと思っています。炭酸塩鉱物化には、アルカリ性のカルシウムやマグネシウムを含有した原
 料(コンクリート廃棄物等)が多量に必要となりますが、制度や法律等を整備し、うまくインセ
 ンティブを与えることが重要と考えています。発展途上国では廃棄物処理のコストが低いことも
 多く、このような仕組みがより重要になると思います。

 ― 飯塚先生のこれからの目標、今後の研究におけるビジョンを教えてください。

 二酸化炭素の固定化だけではなく、様々な資源の循環についても関心があります。現在、二酸化
 炭素の循環を中心に研究していますが、二酸化炭素の排出量を減らそうとすると他の資源が必要
 となりますし、他の資源についても同じようにリサイクルのしくみを考えなければなりません。
 すなわち、効率の良い電池をつくるには良い材料が必要になりますが、その後の処理をどうする
 のかといったような効率的な循環の確立が必要になるので、リサイクルの研究は都度実践してい
 くしかないと感じています。
 今後は、二酸化炭素の固定化に取り組んでいなかったような中小企業等に対しても、どうやって
 削減していけばよいのかといった相談にも応じていきたいと思っています。
 

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼
  →飯塚淳  (Atsushi Iizuka) - マイポータル - researchmap
  →個人WEBサイト
  →研究室WEBサイト 

  JST/JICA SATREPS 『脱炭素社会に向けた炭酸塩化を利用したカーボンリサイクル
  システムの開発』

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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 11(2022年3月31日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 10~                                      

 東北大学 データ駆動科学・AI教育研究センター
 赤間 怜奈(あかま れいな) 助教

 赤間先生は、情報科学分野における自然言語処理、機械学習がご専門です。自然言語処理の研究
 では、人間が日常的に使っていることば(自然言語)を上手に扱うための計算機構の構や、それ
 を支える基礎技術の開発を進めておられます。今回は、赤間先生のご研究やご自身についてのイ
 ンタビューをさせて頂きました。

 ― 自然言語処理とは、どんな技術なのですか?

 自然言語処理は、実は非常に産業や社会生活に近い分野です。翻訳ツールや文書作成ソフトの校
 正機能、チャットボットによるカスタマーサービスは皆さんも利用されたことがあると思います
 が、こうした技術は自然言語処理技術の社会実装のひとつの成果と言えます。近年の自然言語処
 理研究の主流のひとつは深層学習に基づく強力なモデルを膨大な言語データで学習する方法論で、
 これにより適切な翻訳文や文章、流暢な応答の生成技術が飛躍的に向上しました。

 ― 赤間先生はどのようなご研究を行っていますか?

 人間がことばを用いて日常的に最も頻繁におこなう行為のひとつである「対話」に関する研究に
 関する研究をしています。人間の対話は、実はとても多くの情報を処理した上に成り立っていま
 す。「何を伝えるか」が適切なだけでは円滑な対話は成り立たず、他にも、たとえば話し手との
 関係性や周囲の状況等に応じて「それをどのように表現すべきか」を適切に考慮する必要があり
 ます。
 後者について、表現の差異によってもたらされるニュアンスの違いをコンピュータが理解し自在
 に扱うことはまだまだ難しい状況です。これまでも学習・生成機構の改善や訓練データの改良を
 通してこの課題に取り組んできましたが、今後も包括的な対話理解とそれに基づく処理技術の構
 築に向けて研究を続けていきます。

 ― 先生のこれからの目標、実現したい事

 深層学習モデルと大規模データに基づく文生成技術が少なくとも性能的には大成功している自然
 言語処理において、私たち研究者がこれから取り組むべき事柄のひとつに、このようなモデルの
 内部挙動を解き明かし、これを人間が解釈可能な形で説明することが挙げられると思います。シ
 ステムにある入力を与えると多くの場合は尤もらしい出力を得られますが、もし想定外の出力が
 得られた場合に「なぜ」そのような結果になったのかがわからない状態では、安心して技術を利
 用することは困難です。私自身も、学内外の多様な研究者と協同しながら、社会で安心して使え
 る自然言語処理技術、対話処理技術の実現に力を入れていきたいと思っています。
 
 そして、将来的には、人間に信頼され彼らの生活を賢く支援する心強いパートナー、そんな存在
 を実現することを夢見ています。自然言語処理分野には、技術や学問の発展に向けて解くべき研
 究課題や、実社会に求められている実用技術がまだまだたくさんあります。これからもますます
 多くの仲間が必要となる分野ですので、若い方は勿論、たくさんの方に自然言語処理に興味を持っ
 て頂き、このスピード感あふれる刺激的な世界に飛び込んできて頂けたら嬉しいです。
 

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼▼
  →赤間 怜奈 (Reina Akama) - マイポータル - researchmap
  →研究室WEBサイト
   FaiLab – 東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻人工知能基礎学講座 
   Tohoku NLP Lab  
  →関連研究
   情報処理学会 2020年度 研究会推薦博士論文
   日本経済新聞「AIの知恵、新たなAIに 追加学習で手軽に専門性」

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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 10(2022年3月1日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 9~

 東北大学 大学院環境科学研究科 先端環境創成学専攻
 自然共生システム学講座 資源再生プロセス学分野 
 熊谷 将吾 助教 (プロミネントリサーチフェロー)

 熊谷先生は、持続可能な社会の実現に向けて近年期待が高まっているプラスチックのリサイクル、
 特に難処理性プラスチックのリサイクルやポリマーの劣化分析をご専門とされています。

 手がけるテーマは幅広く、プラスチックと金属で構成された被覆電線のリサイクル手法開発や、
 木質バイオマスと混合したプラスチックの共熱分解処理による資源回収、プラスチックを含む各
 種ポリマーの分解反応解析等があります。

 特に、共熱分解処理というプラスチックやバイオマス等有機炭素資源の混合物を同時に処理する
 技術については、特定条件下において得られるガスやオイルの回収効率が単独処理よりもむしろ
 上がるというユニークなものです。社会にはこのような混合物や異種材料と複合化されたプラス
 チック製品がありふれています。製品設計や資源回収の段階からこのようなシナジー効果を考慮
 することができれば、資源利用効率を更に向上することが可能となります。

 しかしながら実際のリサイクルの現場においては、プラスチックの組成や混合の状況、利用でき
 る設備等が千差万別であり、例えば廃棄物の構成が大きく異なる大都市圏と地方では、統一的な
 手法を適用することは困難です。そこで熊谷先生は個々の条件に合わせて最大限の成果を出せる
 オーダーメイドプロセスを適用することを提唱しています。こうした俯瞰的プロセスのデザイン
 は、従来別個に処理されてきた資源をまとめて処理するといった新産業創出にもつながるもので
 あり大変社会的な意義の大きなご研究です。

 今後は、様々なステークホルダーと協働し、こうしたリサイクル分野の研究を突き詰めるととも
 に、得られた成果で豊かで持続的な社会の実現へ貢献していきたいという熱い想いをお持ちです。

 (※熊谷先生とのコンタクトを希望される場合は事務局までご連絡下さい)

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼▼
 →研究者情報(research map)
 →研究紹介動画:プラスチックをもっとリサイクル!~難処理性プラスチックのケミカルリサイクル~(Youtube)
 →プレスリリース: 東北大学、企業とアカデミアによる、使用済タイヤから合成ゴム素原料である
  イソプレンを製造するケミカルリサイクル技術の共創を開始(2022/2/18)

 →研究室WEBサイト
 →特許情報: 特許6832539 被覆電線の分離方法

 

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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 9(2022年2月1日発行)掲載記事

 

 ~研究者スポットライト Vol. 8~

 東北大学 環境科学研究科 先進社会環境学専攻  環境修復生態学分野
 簡 梅芳(かん ばいほう) 助教

 簡先生は台湾のご出身であり、ご専門は環境微生物学・分子生物工学です。
 東北大学生命科学研究科で博士号を取得され、2014年より東北大学環境科学研究科にて生物を
 取り入れた環境技術、環境調和型バイオテクノロジーに関する研究を進めておられます。

 具体的なテーマとして、重金属や有機物で汚染された土壌を生物の力で浄化するという取組み
 を行われています。

 簡先生は、土壌のヒ素を吸収、蓄積する能力を持つシダ類について、その機構解明に加えて、
 その能力を高める土壌微生物と共存させることにより、さらに高効率な土壌浄化が実現できる
 ことを見出しました。また、その組み合わせを土壌に合わせてデザインすることにより環境ご
 とにフィットした浄化技術を適用していくことを提唱されています。

 このような生物間相互作用を活かした環境バイオテクノロジーの研究成果について、2020年に
 環境バイオテクノロジー学会奨励賞、2021年9月に野本賞(日本微生物学連盟)を受賞されま
 した。

 最近では、これからのグリーン社会の実現に向けて、環境浄化のみならず微生物の力を活かし
 た資源回収技術(廃液中から資源となるレアメタルを回収する低コストかつ低環境負荷な技術)
 に着目し、「エコノミーとエコロジーの両立」を目指して日々研究を進めておられます。

 汚染浄化・資源回収技術に関心のある企業の方との連携を歓迎されています。
 (コンタクトを希望される場合は事務局までご連絡下さい)

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼▼
 →研究室WEBサイト
 →研究者情報(research map)
 →【受賞】簡 梅芳 助教(環境科学研究科)が2021年度日本微生物学連盟「野本賞」を受賞
 →記事:環境科学研究科ニュースレター

 

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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 8(2022年1月6日発行)掲載記事

 

 ~研究者スポットライト Vol. 7~

 東北大学 多元物質科学研究所   附属金属資源プロセス研究センター エネルギーデバイス化学研究分野
 小林 弘明 講師

 小林先生は、より高性能なリチウムイオン電池、次世代のマグネシウム金属電池や有機蓄電池、そし
 て二酸化炭素の再資源化を促す触媒等、多岐にわたるエネルギーデバイスに関して幅広くご研究され
 ています。今回は、小林先生の研究とご自身についてのインタビューです。

 小林先生は様々なテーマで成果を出し、活発にプレスリリースも行っておられます。
 (「混ぜるだけ!発想を変えた新しい有機蓄電池の開発(2020年5月)」
 「コバルトフリー正極の安定な高電圧動作 に成功(2021年9月)」
 「疑似固体リチウムイオン電池の3Dプリント製造技術を開発(2021年11月)」)。

 ― どのようなお考えで研究を進めているのでしょうか?
 私は「材料科学」の研究者です。社会には多岐にわたるニーズとデバイスが存在しますが、これら
 を支える新材料を創出する基幹技術の研究を行っています。応用先ありきではなく、新材料をどう
 使うと材料が活きるのか、適用するデバイスがどれであり、どう良いものになりうるのか。材料側
 から視野広く物事を見ることを心がけています。そして、成果については産業界から広く注目して
 もらうため、広く公開することも重視しています。

 ― 学内外問わず様々なネットワークに積極的に参加しておられますね。
 次世代高容量蓄電池の研究開発プロジェクトJST ALCA-SPRINGでは唯一の助教として参画して
 います。また東北大学の新領域創成プロジェクトFRiDでは唯一助教だけのチームで採択されま
 した。研究においては、自身が楽しんで取り組むことはもちろんですが、人とのつながり、そして
 そこから得られるインスピレーションも大切にしています。
 私の「材料を最大限活かす」という武器を手に、今後も学内外のネットワークを広げていきたいと
 思います。

 ― 先生のこれからの目標、どんなビジョンをお持ちか教えてください。
 SDGsの中に「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」とあります。私はこれまで開発した材料を、
 今後のEV社会や医療ニーズを見据えてデバイスの高性能化・小型化を実現する技術に展開してき
 ました。これからも、社会のこれからのエネルギー循環に貢献するようなデバイス、それを支える
 材料を作り出したいと考えています。是非、産業界には私たちの技術や材料に注目してもらい、共
 にそれらを世に出していけたらと考えています。

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼▼
 →研究室WEBサイト
 →research map 小林 弘明 (Hiroaki Kobayashi) - マイポータル -

 ▼▼ウェビナー・出展情報はこちらから▼▼▼
 ➡CMCリサーチウェビナーのご案内(有料)
 リチウムイオン電池の3Dプリンティングと高エネルギー化:2022年2月7日(月)13:30~16:30 
 ➡nanotech2022出展:2022年1月26日(水)-28日(金)(出展テーマ:次世代リチウムイオン電池の技術革新)

 

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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 7(2021年11月30日発行)掲載記事
 
 ~研究者スポットライト Vol. 6~

 東北大学 流体科学研究所 流動創成研究部門 自然構造デザイン研究分野
 鈴木 杏奈(すずき あんな)准教授

 鈴木先生は宮城県大郷町のご出身で、ご専門は地熱エネルギー、岩石構造の中の「流れ」の研究
 です。地熱エネルギーの利用に必要となる複雑な地下構造を数学理論によって推定する、3Dプリ
 ンタで作成した岩石サンプルに依る基礎データの取得する等に取り組んで来られました。

 地熱は地球のマグマの熱エネルギーであり、日本では古くから温泉として利用されていますが、
 この資源をこれから先どう活用していくべきか、人と自然が共生する社会に向けて「waku2 as life」
 と称し、温泉で働きながら楽しみながら地域で生きるスタイルを提唱しつつ、幅広に活動しておら
 れます。 

 最近では、実際に東北の温泉地域において、産業界・自治体・地域住民といった様々なステークホ
 ルダーと共創しそれぞれの意見をうまく可視化させながら、新たな温泉地域・資源の使い方を模索
 するプロセスその  ものについてもご関心をお持ちです。科学技術が社会に受容されるためにど
 うアプローチすべきかという、特に今後の再生可能エネルギーを社会に普及する上で本質的な課題
 に独自の切り口で切り込み、日々研究を推進しておられます。 

 地域に根差したい企業、地域受容性を高めることに関心を持つ企業との連携、対話を歓迎されてお
 られます。(※コンタクトを希望される場合は事務局までご連絡ください) 

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼▼
 →研究室WEBサイト
 →東北・新潟のキラ☆パーソン(動画インタビュー)
 →waku2aslife WEBサイト

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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 6(2021年11月1日発行)掲載記事
 
 ~研究者スポットライト Vol. 5~

 東北大学 学際科学フロンティア研究所
 阿部 博弥 (あべ ひろや) 助教

 阿部先生は、高分子化学や材料科学、生物工学等の知識を活かし、電気化学バイオセンサーや、
 白金代替触媒の開発の研究を行っておられます。
 特に生物から着想を得た材料設計に注力されており、例えば「ムール貝の水中接着」や「昆虫の
 クチクラ形成過程」、「ヘモグロビンの酸素運搬」等に基づく接着剤や、3次元細胞足場材料、
 白金代替触媒の開発等のテーマがあります。

 環境に調和する技術を社会実装していきたいというビジョンをお持ちであり、研究活動の一方、
 電池材料の事業化を担う東北大学発ベンチャー「AZUL Energy株式会社」では取締役も務めて
 います。

 9/14に行われたFalling Walls Venture(FWV) Qualifier Sendai(科学ベースのベンチャー等が集
 う国際フォーラム(FWV)でのピッチコンテスト(仙台開催))では「BREAKING THE  WALL
 OF OXYGEN ACTIVATION(白金代替触媒に関するテーマ)」と題し1st prizeを獲得されました。
 11月にはベルリン本選へ出場されます。今後もご活躍が期待される研究者のお一人です。

 エネルギー関連、再生医療等のライフサイエンス事業等を扱う企業とのコンタクトを歓迎されて
 いますので、是非ご検討下さい。
 (※コンタクトを希望される場合は事務局までご連絡ください)

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼▼
 →プレスリリース等:
 昆虫の脱皮に学ぶ3次元ゲルプリンティング~空気とゲルの界面を利用した硬化と表面機能化~
 高活性な非白金酸素還元触媒の作製に成功!

 →特許情報:
 WO2019/167407 (PCT/JP2018/047829)
 WO2021/045121 (PCT/JP2020/033290)

 →阿部先生WEBサイト
 →AZUL Energy社WEBサイト
 →Falling Walls Venture公式サイト:
 Global Competition for Science Start-Ups | Falling Walls Venture

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● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 5(2021年9月30日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 4~

 東北大学大学院工学研究科 機械機能創成専攻 
 阿部 結奈(あべ ゆいな)  助教

 宮城県出身、本学の卒業生でもある阿部先生は、生体医工学を専門とされ「皮膚」を対象にご研究
 を進めておられます。

 皮膚の機能には実は知られていないことも多く、盛んに研究が行われている分野です。皮膚は、傷
 がついたりした場合に電気的変化を示しますが、それを読み取る手段が必要となります。阿部先生
 は、細胞の電気計測に使われる手法をもとに、皮膚内の電位差を測定する技術を開発されました。

 こうしたご研究が注目され、2020年6月には「皮膚機能を電気化学的に評価する低侵襲デバイスの
 開発」について第34回独創性を拓く先端技術大賞フジテレビジョン賞を受賞されました。

 今後、これらを応用し、皮膚のバリア機能の異常といった日常的な異常や疾患の発見、さらにはデ
 バイスを通じた治療につながる技術の開発も行いたいとのことです。

 人の体を工学的な対象としてとらえ、電気でアプローチするという研究内容は非常にやりがいのも
 ので、将来的にはこうしたデバイスをウェアラブル化し定常的なモニタリングが可能になれば嬉し
 い、とお話下さいました。
 皮膚に貼る薄く柔らかいデバイスに特色があり、こうしたアプローチに興味を持つ企業との連携も
 歓迎されています。
 (※阿部先生とのコンタクトを希望される場合はメールマガジン事務局までご連絡ください)

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼▼
 →機械機能創成専攻 阿部助教が「第34回 独創性を拓く先端技術大賞」にて「フジテレビジョン賞」を受賞
 https://www.eng.tohoku.ac.jp/news/detail-,-id,1620.html
 →特許情報
 特許6739833 プローブ、表皮電位測定装置(西澤松彦, 長峯邦明, 阿部結奈, 山﨑研志)
 →研究室WEBサイト:
 http://www.biomems.mech.tohoku.ac.jp/index_j.html

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 ● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 4(2021年8月31日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 3~

 東北大学 環境科学研究科 複合材料設計学分野 
 栗田 大樹 助教 

 栗田先生は、「複合材料」と「力学」の2つをキーワードに、材料の微細組織・界面制御をナノレベル
 で設計し、多機能化・新機能付与に取り組んでおられます。機械学習や三次元造形の手法も活用され、
 チタンやアルミニウム等の軽金属ナノコンポジット、繊維強化生分解性プラスチック、ウイルスセンサ
 機能材料等、多種多様な複合材料を研究されています。
 2020年度には第7回IRMAILサイエンスグラント「ヴァーダー・サイエンティフィック賞」を受賞、
 今年2月には、グリーンコンポジットの強化剤として期待される強化蚕糸の創成成功をプレスリリース
 される等、数々の成果に繋げておられます。

 産学連携においては、複合材料、特に航空宇宙用途等の軽量高強度材料に興味を持つ企業との連携を歓
 迎されておられるとのこと。将来は、気軽に宇宙まで行き来が出来るような世界を実現されたいとの熱
 い想いで日夜研究に励んでおられ、今後益々のご活躍が期待される研究者です。
 (※栗田先生とのコンタクトを希望される場合はメールマガジン事務局までご連絡ください)

 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼▼
 →プレスリリース:一方向植物ナノファイバー強化蚕糸の創製に成功 -グリーンコンポジットの強化材として期待-
 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/02/press20210203-03-cnf.html
 →特許情報
 特開2020-097807号

 呉宸、栗田大樹、王真金、成田史生『ナノセルロースを含む複合糸の製造方法、ナノセルロースを含む複合糸

 および蚕用の餌』
 特開2021-67623(P2021-67623A)、
 特開2021-17611(P2021-17611A)
 →研究室WEBサイト:
 http://www.material.tohoku.ac.jp/~fukugo/

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 ● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 3(2021年7月30日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 2~
 東北大学 学際科学フロンティア研究所(新領域創成研究部) 郭 媛元(Yuanyuan Guo)助教

 郭先生は、生体医工学がご専門であり、脳機能の理解や脳病態の解明を目的として、センシング
 や薬剤送達の機能を持たせた多機能ファイバ・センサの開発を行っておられます。
 その独創的な研究は学内外で注目を集めており、今年2月にはJST創発的研究支援事業採択、3月
 にはトーキン科学技術賞 最優秀賞を受賞、今月は東北大学プロミナントリサーチフェローの称
 号を獲得されました。開発した技術は、基礎⽣命科学の研究から医療応⽤まで幅広い分野で応用
 できることが期待されています。

 郭先生は、産学連携で社会でのファイバ・センサ技術の実用化・商業化を希望されておられ、企
 業とのコラボレーションも歓迎しておられますので、ご関心のある方はご連絡ください。
 (※郭先生とのコンタクトを希望される場合はメールマガジン事務局までご連絡ください)

 ▼▼もっと知りたい方は▼▼
 →郭 媛元 助教「トーキン科学技術賞 最優秀賞」を受賞
 http://www.fris.tohoku.ac.jp/feature/topics/detail---id-891.html
 ※発表資料
 https://www.tokin.com/zaidan/pdf/31kai-presentation.pdf
 →「創発的研究支援事業」に育成対象者・郭媛元助教(東北大学)が採択
 https://www.ti-fris.tohoku.ac.jp/highlights/detail---id-56.html
 →特許情報
 特開2021-081239(プローブ型センサー)

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 ● 東北大学産学連携機構メールマガジン Vol. 2 (2021年6月30日発行)掲載記事

 ~研究者スポットライト Vol. 1~ 

 東北大学工学研究科(ロボティクス専攻ナノシステム講座スマートシステム集積学分野
 吉田 慎哉(YOSHIDA Shinya) 客員准教授                                 (※2022年4月より、芝浦工業大学工学部機械機能工学科 准教授へ異動されました)

 吉田先生は、より賢くより小さいデバイスを社会に送り出すべく、日夜研究を進めておられます。
     中でも日常的に使用できる安全・安価な「飲み込みセンサ」は頻繁にメディアに取り上げられて
 いる注目度の高い成果です。
 また、JSTムーンショット型研究開発事業では“子孫繁栄社会構築チーム”のリーダーとして新たな
 ムーンショット目標を作り出すべく、ご尽力されています。

 ▼▼もっと知りたい方は▼▼
 →ASCII.jp:真の体温といわれる“深部体温”を正確に測定「飲む体温計」で
 デジタルヘルスを革新
 https://ascii.jp/elem/000/004/057/4057687/
 →JSTムーンショット型研究開発事業新たな目標検討のためのビジョン
 公募採択プレスリリース
 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/01/news20210119-00.html
 ※吉田先生とのコンタクトを希望される方は下記にご連絡ください。

問合せ先

産学連携機構 メールマガジン事務局

TEL:022-795-5269
@