基板フリー型新規無機パール顔料の創製
更新:2025/01/21
- 概要
本提案は、優れたパール効果を有する新規リン酸バナジウムベース板状粒子に関する提案である。溶液プロセスと水熱合成を使用し、約200μm程度の大きな板状単結晶粒子の合成ができ、鮮やかな黄色や緑色などを発色し、液体中における流れ線、光学顕微鏡における虹状光沢が肉眼で確認でき、撮影角度による色変化も確認できる。従来型と異なる構造を有し、単一組成で構成される新規パール顔料としての利用価値が期待される。
- 従来技術との比較
従来型パール顔料はマーカーの表面に酸化チタンなどをコーティングした構造であり、2-Stepで合成されることは一般的であり、組成は酸化チタンに限定されることはほとんどである。
- 特徴・独自性
-
- 本提案は従来のコンポジット型ではなく、基板フリーな新規パール顔料である。単一組成、尚且つ層状構造を有し、大きな板状形態により、パール効果がより顕著となる。溶液プロセスで合成されるため、板状粒子サイズの制御も可能である。
- 実用化イメージ
-
化粧品・車用塗料・携帯外装装飾などへの応用が期待される。
- キーワード
研究者
多元物質科学研究所 無機材料研究部門 環境無機材料化学研究分野
殷 澍 教授
博士(工学)(東北大学)
Yin Shu, Professor
ソフトプロセス合成・微粒子・形態制御
光関連機能材料・色材
二次元化合物
ガスセンサー