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英語聴解読解からの英語要約における要約スキルとメタ認知能力のAI診断モデルの開発


更新:2025/09/05
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概要

長年英語教育に従事してきたため、私の関心は英語教育への応用にあり、重要なアカデミック・リテラシーの一つと言われる英語要約ライティングは、要約スキル英語ライティングスキルメタ認知能力など複数の能力・スキルを同時に必要とするため習得が困難なスキルであるとも言われています。

現在は、日本人英語学習者を対象に、英語要約ライティング全体のパフォーマンスだけではなく、基盤となる要約スキルメタ認知能力を評価するAI診断モデルの開発に取り組んでいます。

従来技術との比較

本研究は、従来の評価に欠けていた普遍的な要約スキルメタ認知能力という基準を補い、教育、認知心理学、自然言語処理など文理統合型の学際的研究として、教育分野と学術分野に貢献することが期待されます。

特徴・独自性

本研究の特徴の1つは、母語である日本語と英語の要約を比較することで、英語ライティングスキルの障壁の有無を明確にしつつ、要約スキルの本質を定義することです。
また、ライティング読解聴解スキルも加えた技能統合型タスクを用いることで、実際の授業や留学環境により近い環境での評価条件を実現しています。

実用化イメージ

本研究で開発するAI診断モデルは、英語教育現場での要約指導の改善や、教師の評価負担の軽減が見込まれます。教師は学生が英語で要約を書く際の要約スキルメタ認知能力を把握でき、効果的な指導法形成的フィードバックを提供することができます。さらに将来的には、診断結果のデータをもとにVR (Virtual Reality)アバターを用いた要約作成オンライン教材の開発や、アバターが適切なタイミングで言語的・非言語的フィードバックを提供する学習者の動機づけに繋げられるような楽しさを取り入れた学習環境の構築が期待されます。

キーワード

研究者

大学院文学研究科

加藤 万紀子 助教 
修士(文学)(東北大学)/博士(言語学)(上智大学)

KATO Makiko, Assistant Professor