液体流動を利用した新たなエネルギー変換


更新:2024/12/12
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概要

世界的なエネルギー需要の増加に伴い、身近な環境からエネルギーを収集する技術、すなわち環境発電(エネルギーハーベスティング)の技術開発が望まれています。私の研究グループでは、グラフェン上を流れるわずかな水流による発電現象に着目しています。これまでとは異なるエネルギー変換機構であり、発電以外にも展開が期待できます。

従来技術との比較

従来の水力発電とは異なり、微小な水流を機械的な変換を必要とせずに電力を得ることができる技術です。発電量は小さいものの環境負荷が小さく、低コストなのが特徴です。

特徴・独自性
  • 2次元材料であるグラフェンの上を1滴の水が滑り落ちる、または連続した流水が流れるときグラフェンに起電力が生じる現象があり、これまでの研究によって発生する起電力が流速と水が接触する界面の面積に比例することがわかっています。この現象を利用してエネルギー、環境分野へ展開する研究を行っています。液体の流動から機械的な変換を経ずに電気エネルギーを得ることができる独創的な研究です。
実用化イメージ

従来とは異なるエネルギー変換機構と基にしており、新たなエネルギーハーベスティング技術となる可能性があります。また従来の発電技術とは相補的な関係となるため、環境資源の有効活用に適した研究です。

キーワード

研究者

大学院工学研究科
電子工学専攻
物性工学講座(固体電子工学分野)

岡田 健 准教授 
博士(工学)(東北大学)

Takeru Okada, Associate Professor