行の研究テーマ(58

父親の精子検体を検査することで、子供の自閉症スペクトラム発症率を予測できる。

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概要

自閉症スペクトラムマーカー:
精子のヒストン修飾を測定することにより、次世代の神経発達症リスクを予測することが可能となりうる。
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T14-105.pdf

従来技術との比較

子どもの発達障害発症に関して、もっとも高いリスクは両親の加齢と早産であることが知られており、両親のうち父親の加齢の方が母親よりもリスクが高いことも繰り返し疫学的に報告されている。従来、精子の検査は、顕微鏡下で、精子数、形態、運動性をチェックするのみであり、分子レベルでの検査は行われていない。本発明はエピジェネティックな分子マーカーに着目する画期的な方法である。

特徴・独自性
  • 急激な少子化の一方、発達障害は増加の一途を辿っています。
  • 父加齢の継世代的影響として、可塑性のあるエピジェネティック分子に着目しています。
  • 精子検査は非侵襲的に行うことができます。
  • 精子ドナー等のクォリティチェックとして適しています。
実用化イメージ

本発明の精子のヒストン修飾や、関連するエピジェネティック因子(DNA メチル化、マイクロRNA)を組み合わせて、精子のパネル検査を行うことにより、精度の高い精子のクォリティ検査を行うことが可能となります。

研究者

大学院医学系研究科

大隅 典子  

Noriko Osumi

窒化物をより均一にコーティングすることが可能

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概要

窒化物コーティングの形成方法
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T18-275.html

従来技術との比較

特徴・独自性
  •  従来開発されている窒化物コーティング方法として、CVD 法( 化学的蒸着) やPVD 法( 物理的蒸着)などが知られています。しかし、真空装備による圧力調整や雰囲気置換を行う必要があるため、製造工程が複雑になり、作業が効率的でないという問題がありました。そこで、大気中において基材表面に窒化物をコーティングする技術の開発が行われていますが、コーティングにムラが生じるという課題があります。
  •  本発明によって、簡単な工程かつ容易な操作で、窒化物をより均一にコーティングすることができる窒化物コーティングの形成方法を提供することが可能になりました。本発明は、コーティング過程と窒化過程とを入れ換え、 既に存在している窒化物に、マイクロ波を利用してコーティングするものです。コーティングがマイクロ波の照射で済む上、従来法で必要であった圧力調整や雰囲気置換が不要なため、大気中で実施可能となります。これによって、簡単な工程かつ容易な操作で、基材の表面に窒化物コーティングを均一に形成することができます。
実用化イメージ

主に、以下のような応用が考えられます。
・生体用、歯科用インプラント部材の製造

研究者

大学院工学研究科

福島 潤  

Jun Fukushima

地表面の状況を高精度に抽出できます

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概要

ドローン等を利用して得られる高さ情報を用いて、植生等の地表面の利用状況を容易に把握することができる地表面合成画像作成方法を提供する。

従来技術との比較

・合成画像は、RGBの3チャンネル画像として得られるため汎用性が高い。
・フリーの画像処理ソフトウェアの利用が可能

特徴・独自性
  • このシーズは、下記の特徴を持ちます。
  • ・RGB 画像と高さ情報を合成します。
  • ・簡便な手順で実行可能です。
  • ・一般的な深層学習のプログラムの使用が可能です。
実用化イメージ

下記のような社会実装が想定されます。
・植生(屋敷林や公園の樹木や植栽)の把握、維持管理
・災害調査(倒木など)
・建物や太陽光パネル等の人工物調査

研究者

大学院農学研究科

米澤 千夏  

Chinatsu Yonezawa

中性子散乱による巨視的量子現象の探索と解明

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特徴・独自性
  • 中性子散乱は他の散乱手法(X散乱や電子線散乱)に比較して、1) Li、 H 等の軽元素による散乱が大きい、2) 磁気散乱を通して物質中の電子スピンを検出可能、3) 弾性散乱(回折)に加えて室温程度の低エネルギー励起の測定が可能という特徴があります。我々は中性子散乱法を用いて、多体電子系における巨視的量子現象、なかでも量子フラストレートスピン系における巨視的非磁性基底状態や磁気揺らぎが媒介する非従来型の超伝導現象の探索とその解明を目的に研究を進めています。
実用化イメージ

上で述べたように、中性子散乱は磁気構造およびスピンダイナミクス、さらに結晶中の軽元素位置やその運動を調べるのに適した手段です。従って、このような情報が必要な材料研究には極めて有用であると考えられます。

研究者

多元物質科学研究所

佐藤 卓  

Taku J Sato

超音波による安全で画期的な循環器診断

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 体表から送信した超音波の位相を巧妙に用い、収縮弛緩や血圧変化に伴って心筋や動脈壁で1心拍内に生じる数ミクロンの僅かな厚み変化を高精度に計測し、心筋機能や動脈壁硬さを層別に評価できる手法を世界に先駆け開発しました。さらに、心臓収縮初期に興奮の電気伝導に伴い心筋に微小な応答が生じ心臓壁を伝搬する現象を初めて見出しました。また虚血後の数秒間の僅かな時間に、その興奮の伝導速度が約50%低下することも見出しました。
実用化イメージ

病変内部組成を体表から同定できる生体マイクロスコープを実現し、心筋梗塞等の急性冠症候群の安全で画期的な診断手法が期待でき、医療費の適正化にも貢献できます。

研究者

大学院工学研究科

金井 浩  

Hiroshi Kanai

聴覚・多感覚音空間情報の収音・操作・合成技術の開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 3次元音空間における人間の様々な聴覚特性の解明と、その知見に基づいた3次元音空間の高精度収音・再生技術の開発、および、そのシステム実現に取り組んでいます。3次元音空間収音・再生技術は次世代マルチメディアコミュニケーション基盤技術の一つとして重要であり、各種音響実験を行うための無響室や、全周囲から耳までの音響伝達特性を測るための多目的防音シールド室など、この研究を高い次元で行うために必要な実験設備を有しています。
実用化イメージ

高臨場感情報通信・放送分野や各種アミューズメント等、音、特に3次元音空間に関する様々な内容での連携が可能です。また、ユニバーサルコミュニケーションを指向した聴覚・多感覚コミュニケーションシステムの開発といった観点での連携も想定できます。

研究者

電気通信研究所

坂本 修一  

Shuichi Sakamoto

超小型(50kg級)人工衛星の研究・開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 大きさ50cm 立方、質量50kg 級の超小型人工衛星を大学の研究室で設計・開発しています。2009年1月に打上げられた東北大1号機衛星『雷神』を皮切りに、この15年間で15機以上の超小型人工衛星(CubeSatを含む)を開発し、軌道上運用を行っております。50kg 級衛星としては、世界最高性能のポインティング制御による高解像度の地上写真画像撮影、および多波長画像撮影技術を確立するなどの成果をあげています。研究室で開発した技術の社会実装として、株式会社ElevationSpace およびシスルナテクノロジーズ株式会社の2社の大学発スタートアップへと展開しています。
実用化イメージ

宇宙開発は国の専門機関が行うものという常識を破り、短期間・低価格で衛星を開発し、リモートセンシング、地球観測、宇宙探査等において新しい応用分野を開拓することに挑戦しています。また、衛星搭載機器の実装技術にも実績をあげており、産学連携の可能性を模索しています。

研究者

大学院工学研究科

吉田 和哉  

Kazuya Yoshida

超臨界水中での反応プロセス開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 当研究室では、超臨界水を反応場とする流通型反応プロセスの開発を行っています。高温高圧反応場では、水の物性が大きく変化し、水と油とガスが均一相を形成します。この状態では、水分子そのものが酸や塩基触媒として機能し、高速に反応が生じます。このような新規な反応場の利用には、プロセス開発をすすめながら反応場の相平衡、流動、反応速度論の理解に基づく、プロセスの設計基盤の確立が必要です。
実用化イメージ

超臨界水中でのナノ粒子連続合成プロセス、超臨界水・亜臨界水中でのバイオマスの前処理・可溶化プロセス、超臨界水中での重質油の改質プロセスの開発を行っています。

研究者

高等研究機構材料科学高等研究所

阿尻 雅文  

Tadafumi Ajiri

超臨界水熱合成法による有機・無機ハイブリッドナノ粒子合成

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 超臨界水を反応場とする有機修飾ナノ粒子の合成技術を発明しました。超臨界反応場では有機分子と金属塩水溶液が均一状態で反応し、水分子が酸/塩基触媒として働き、有機修飾金属塩ナノ粒子を合成できます。このハイブリッドナノ粒子は有機分子を表面に有するため、溶剤に高濃度分散させてナノフルイッド、ナノインクとしたり、高分子とハイブリッド化させて有機・無機材料の機能を併せ持つ材料を創成することができます。
実用化イメージ

窒化ホウ素の有機修飾ナノ粒子はポリマーに分散させて、高熱伝導材料として使用できます。また酸化チタン、酸化ジルコニウムの有機修飾ナノ粒子は、ポリマーなどに高濃度分散させることにより高屈折率レンズ製造に応用できます。また、高活性ナノ触媒としての利用も期待されます。現在、本技術に基づいて、超臨界ナノ材料技術開発コンソーシアム(参加企業およそ80社)が設立されており、産業への応用や国家プロジェクトの提案などを積極的に推進しています。

研究者

高等研究機構材料科学高等研究所

阿尻 雅文  

Tadafumi Ajiri

超臨界二酸化炭素による洗浄ならびにクリーニング

概要

高圧のCO2の浸透力と溶解力ならびに高膨張性を利用した、本質的なドライクリーニング、洗浄・再生技術

従来技術との比較

本質的なドライ・乾式の洗浄で、ナノ空間への浸透性も高い。また無酸素状態での洗浄か可能。

特徴・独自性
  • 超臨界状態のCO2を溶媒とした洗浄プロセス、液体状態の有機溶媒を利用しない本質的なドライクリーニング、洗浄技術です。液体溶媒を用いず、処理後は減圧にて溶媒残留がないことから乾燥工程が不要で省エネルギーであり、かつ毛管応力による構造体の収縮も抑制できます。加えて、微細構造物に対する洗浄、除去再生が可能で、現在高性能フィルターの再生技術は、実用化されています。
実用化イメージ

精密機器。フィルターを利用する空調機器や精密機械メーカーや管工事関係事業が対象となるでしょう。クリーニングや洗浄の逆プロセスである染色やインプラグネーション(含浸)も可能となります。対象溶質を選定すれば、機能性材料の創成につながる技術になります。また、文化財の保存も、乾燥や保存剤含浸という点と、収縮抑制という観点から、本技術の適用・利活用が可能となります。

研究者

未来科学技術共同研究センター

猪股 宏  

Hiroshi Inomata

超臨界流体の物性に立脚した抽出分離、洗浄

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 超臨界流体に関する基礎的な物性として、高温高圧下での密度、粘度の測定と推算、高温での水素結合特性についての研究を行っています。また、それらを利用した応用技術として、天然物の分離・精製、クリーニング洗浄、不純物除去による高純度化、機能性付与などの利用技術についての研究を実施しています。
実用化イメージ

洗浄技術:精密機械部品、光学部品など。天然物分離:食品、サプリメント、香料。ポリマー可塑化:機能性樹脂、電子部品材料など。

研究者

未来科学技術共同研究センター

猪股 宏  

Hiroshi Inomata

直径100µm以上の細胞凝集塊の内部へ効率的に薬剤を送達できる

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概要

細胞凝集塊内薬物導入剤
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T18-083.html

従来技術との比較

特徴・独自性
  •  細胞凝集塊(スフェロイド)は、培養細胞よりも生体に近い機能を示すことが知られています。スフェロイドの評価方法としては、浸潤アッセイや共焦点レーザー顕微鏡観を用いたスフェロイド内部観察等が挙げられますが、スフェロイドのサイズが大きくなるとスフェロイド内部に試薬が導入され難くなり、これら手法による評価が困難となります。更に、スフェロイド内部に酸素や栄養分が十分に供給されず細胞死を起こす細胞が増加するため、長期間の評価を行うことは難しいです。
  •  本発明は、スルホベタイン(SB)コポリマーをキャリアとして用いたスフェロイド内薬物導入剤に関し、SBコポリマーを目的の薬剤に修飾させることにより、スフェロイド内部に薬剤を送達できます。効果として、SB コポリマーを修飾させたドキソルビシン(Dox)をがん細胞凝集塊に投与したところ、選択的かつ迅速にがん細胞のミトコンドリアへ移行して薬効を示すことを確認しました。
実用化イメージ

下記のような社会実装が想定されます。
・薬物ナノキャリア
・3D 組織再生技術(バイオ3D プリンター等)

研究者

大学院工学研究科

山本 雅哉  

Masaya Yamamoto

newデータ科学を用いた非定常航空流体解析

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概要

我々は、データ科学,非線形機械学習,複雑ネットワーク理論,情報理論,また数値流体力学シミュレーションを用いた非定常流体現象の解析を行っています。流体力学におけるチャレンジングな問題を幅広く研究対象とし、データ指向型なアプローチで小型航空機、旅客機、乗用車、また産業流体機械にユビキタスに現れる非定常流体現象のリアルタイムな理解・制御をサポートする学術・技術基盤構築を目指しています。

従来技術との比較

従来の数値流体および実験解析に非線形機械学習に基づくスパースセンシングやデータ縮約を融合し、少ないデータから高精度な流体場再構築やリアルタイム予測および制御を可能にします。これにより、従来の線形手法では困難であった大規模・複雑非線形流動現象の解析や制御が可能になります。

特徴・独自性
  • ・機械学習による乱流超解像解析を用いたセンサからのリアルタイムな時空間流動場再構築が可能
  • ・低次元多様体同定・圧縮により低コストな非定常流体現象の理解とモデリングが可能
  • ・複雑ネットワーク理論・情報理論による渦相互作用・因果関係解析を通した説明可能な機械学習手法の提案
  • ・数値・実験・理論データフュージョンを通したマルチフィデリティなデータ活用
実用化イメージ

我々の研究は、飛行機や車、風力発電機などの周囲を流れる空気や水(流体)の「動き」を、少ない情報から正確に予測・制御する技術の開発を目的としています。

これらの研究は、
・航空機の燃費改善や安全性向上
・自動車の空力性能向上による省エネ
・災害時の風の流れ予測による防災支援

をはじめとする様々な場面で社会に貢献することが可能です。

以下のようなご興味をお持ちの企業の方との共同研究による新たなイノベーションの創発を目指します。
・AI(人工知能)や機械学習を使って流れを予測・制御
・情報理論やネットワーク科学で流れの構造を把握
・従来の流体科学との融合で、より正確で再現性の高いモデルを構築

非線形機械学習と物理学を融合した新しい流体解析技術を通じて、産業や環境、社会の幅広い分野に役立つ革新的な技術開発に取り組んでいます。

研究者

大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻

深見 開  

Kai Fukami

データ活用による社会的価値創出

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 我々の日常生活や社会の中で蓄積されたデータを活用することで、生活・社会・サービス産業等における実際の問題解決による新しい社会的価値の創出を志向しています。主にベイズモデルを利用した統計的モデリングによって、各々の事例に適した問題解決の実践を行っています。同様に、機械学習やデータマイニングの手法を主とした、汎用的なデータ活用システムの開発も行っています。その過程を通して、ビッグデータ分析手法やセンサ信号処理法の高度化も目指しています。
実用化イメージ

データ分析手法の高度化やデータ活用の実践に関して共同研究や学術指導の枠組みで知見・ノウハウの提供ができます。社会やサービス産業の問題に限らず、医学・工学・情報科学分野の問題解決に関する共同研究や、データ活用を基盤とした製造業のサービス化に関する共同研究も行っています。

研究者

大学院経済学研究科

石垣 司  

Tsukasa Ishigaki

低コスト・高スループットを実現するナノ 材料のサステナブルプロセッシング

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 従来の液相における材料合成では、溶媒に溶解する原料を大前提としているために、材料選択性が限られるだけでなく、洗浄・廃棄物など様々な問題があります。原料が溶媒に溶解しない物質であれば、原料選択性の広がりによりプロセッシングの枠が格段に広がります。例えば、金属原子と酸素原子で構成された安価な酸化物が原料に利用できれば、環境負荷とコストの低減できる可能性があります。従来にない革新的なサステナブルプロセッシングにより、金属・有機・無機を横断する様々な新しい材料を作成してきました。
実用化イメージ

これまでに多くの産学官連携(JST、NEDO)を推進し、高性能触媒や実装用途等の廃棄物フリーで室温で大量合成可能な金属やセラミックスナノ材料及びそれらのナノコンポジット材料のサステナブルプロセッシングを実現してきました。

研究者

大学院工学研究科

林 大和  

Yamato Hayashi

低消費電力と長期信頼性に優れる相変化メモリ材料の開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 相変化材料を用いた不揮発性相変化メモリ(PCRAM)が注目されています。現在、Ge-Sb-Te 系材料がPCRAM に使われていますが、融点が高いためデータ書込み消費電力が高く、結晶化温度が低いため耐熱性に劣るという問題があります。私たちは、融点が低く、かつ耐熱性に優れるGe-Cu-Te 系等の新規相変化材料の開発を行っており(図1、2)、材料の相変化機構や消費電力、データ書換え速度等の性能を検証しています。
実用化イメージ

新規相変化材料は不揮発性メモリへの適用が想定されますが、この技術を活用したい、また興味がある企業や団体との共同研究を希望しています。

研究者

大学院工学研究科

須藤 祐司  

Yuji Suto

低侵襲・低穿刺力・高精度で軟組織へ穿刺可能

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 注射やカテーテルを用いた経皮的針穿刺は、患者体内の疾患を低侵襲的に診断・治療する方法として現場で行われています。一方、穿刺対象である臓器や腫瘍は体内で完全に固定されておらず、針の動きと共に移動する(穿刺抵抗が高い)ため正確に穿刺することが困難でした。本発明は、穿刺抵抗が高い臓器や主要に対して小さな穿刺力で穿刺できる装置として、複数の溝を設けた針に微細な2軸の振動を付与する穿刺装置を提供します。効果・穿刺する際に振動を印加することで穿刺抵抗を低減できます。・瞬発穿刺によって体内で動いてしまう臓器の変異や回転を減らすことができます。
実用化イメージ

以下のような社会実装が想定されます。
・内視鏡用穿刺装置
・ロボット支援手術用穿刺装置

研究者

大学院工学研究科

菊地 謙次  

Kenji Kikuchi

低ヤング率を有する新規CoCr系生体用超弾性金属材料

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 一般的に使用されているステンレス鋼および従来のCoCr 合金などの生体用金属材料は、生体骨より10倍もの高いヤング率を示し、インプラントによる骨の萎縮現象が問題視されています。β -Ti 合金は比較的低いヤング率を示しますが、耐摩耗性が低いです。本新規CoCr 系合金は、低ヤング率と高耐摩耗性の両立を初めて実現しました。さらに、耐食性が優れ、17% 以上の超弾性歪みも示すことから、次世代生体材料として有望です。
実用化イメージ

生体骨と同程度の低いヤング率、高い耐食性と耐摩耗性および優れた超弾性特性の4拍子そろった本CoCr 系生体材料は、人工関節、ボーンプレート、脊髄固定器具やステントなどへの応用が期待されます。

研究者

大学院工学研究科

許 皛  

Xiao Xu

テラヘルツ帯新材料・新原理半導体デバイスの創出とそのICT応用

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 光波と電波の融合域:テラヘルツ波帯での室温動作が可能な集積型電子デバイスおよび回路システムの創出に関する以下の研究開発を行っています。
  • 1. 半導体二次元プラズモン共鳴を利用した集積型テラヘルツ機能デバイス・回路の開発
  • 2. 新原理グラフェン・テラヘルツレーザートランジスタの開発
  • 3. グラフェンプラズモンを利用した室温テラヘルツ増幅・検出素子とそれらの Beyond 5G 高速テラヘルツ無線通信応用
実用化イメージ

これら世界最先端の超ブロードバンドデバイス・回路技術は、次世代6G、7G超高速無線通信や安心・安全のための新たなイメージング・分光計測システムのキーデバイスとして期待されています。

研究者

電気通信研究所

尾辻 泰一  

Taiichi Otsuji