行のキーワード 607ワード

ソトス症候群

ソトス症候群の簡易スクリーニング法の開発

前の画像
次の画像
特徴・独自性
  • ソトス症候群はNSD1遺伝子の欠失または点変異によるハプロ不全により発症する小児期の顕著な過成長、特異的頭顔面、精神発達障害など多様な症状を呈する常染色体優性遺伝性疾患であるが、NSD1点変異の特定は困難で診断に至らないケースも少なくない。当研究グループはNSD1のハプロ不全で顕著な発現調節を受ける遺伝子群の特定に成功し、これらの遺伝子群の定量による本症のスクリーニング法の開発に取り組んでいる。
実用化イメージ

ソトス症候群のスクリーニングのための臨床検査法の開発を企業と共に取組み、過成長と精神発達障害を来す児の鑑別のための臨床応用を行うことを希望する。

研究者

大学院医学系研究科 医科学専攻 神経・感覚器病態学講座(精神神経学分野)

富田 博秋  

Hiroaki Tomita

その場

ウィークビーム走査透過電子顕微鏡による原子力材料中の微細組織の定量解析

概要

格子欠陥定量解析法として極めて高い計測精度を誇るウィークビーム走査透過電子顕微鏡(WB-STEM)法の中で放射化試料・核燃試料の微細組織(転位および照射欠陥集合体など)を定量解析する技術を開発しました。
カートリッジ式の加熱炉の温度計測と電流制御を完全自動化した専用の加熱試料ホルダーとの組み合わせで、高い信頼性の温度履歴と一緒に転位組織の変化を動的にその場計測できます。

従来技術との比較

従来TEM法では逆空間や転位論などの専門知識を必要としましたが、我々のWB-STEM法では膜厚計測や転位ループ特徴抽出など自動解析ソフトウェアを実装しており、簡便かつ高精度な照射欠陥分析ができます。

特徴・独自性
  • WB-STEM法は、その設計当初から原子力材料を取り扱う放射線管理区域内での、実装とオンサイト修理を想定して特殊孔径絞りや回折ディスク選択装置、制御・解析ソフトウェアを開発しています。
  • 欧州炉RPV監視試験片、米国研究炉中性子照射材など世界中の放射化試料の照射欠陥分析を受け入れています。
  • 廃炉事業に鉄含有核燃料模擬デブリの性状分析にも活用されています。
実用化イメージ

現在、透過電子顕微鏡を用いて組織観察を実施している研究組織が新たに特殊改造によってWB-STEM法を導入することをサポートをします。透過電子顕微鏡の使用実績の無い研究者に転位分析の手順を指導します。

研究者

金属材料研究所 附属量子エネルギー材料科学国際研究センター 研究部

吉田 健太  

Kenta Yoshida

ソフトウエア

実践的かつ経営的処方を支援する薬品決定支援システムおよびプログラムの開発

前の画像
次の画像
特徴・独自性
  • 糖尿病における実地医療現場で実践的かつ経営的処方術を実施するための薬剤決定支援システムおよび薬剤決定支援プログラムを発明した(特許第4176438号)。
  • 我が国の保健医療現場における医師の処方は1 剤205 円以内の6 剤投薬と規定されている。この制限を越えた投薬を施行した場合には薬価請求額の10% が減額されるしくみになっている。但し、服用法が同じで、かつ205 円以内に収まる複数の薬剤は1 剤とみなされ、6剤を越えた処方がなされても6 剤以下の処方と扱われる。
  • 一方、我が国の高齢化社会では加齢に伴い糖尿病患者が増加している。糖尿病合併症を含めその治療薬を1 人の内科医が処方すると容易に6 剤投薬を超えてしまう。そこで医療経営的にジェネリック(後発品)の使用が不可欠となる。しかし、医師が先発品と後発品の医薬情報を薬価まで熟知し瞬時に処方を行うことは極めて難しい。本発明は主に糖尿病診療における内科医の処方技術を実践的かつ経営的に改善するものである。
  • 本発明(特許)を活用して事業化を企てる企業または出資者・開発支援者を求めている。
  • ソフトウエアのサンプルあり。
実用化イメージ

研究者

サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター 糖尿病制御学寄附研究部門

野々垣 勝則  

Katsunori Nonogaki

気相化学種の同時定量技術・ソフトウェア

前の画像
次の画像
概要

フーリエ変換赤外線分光法 (FT-IR) を用いて、活性酸素・窒素種 (O3、 H2O2、 NOx、 HNOx)やSOx、 COx等の気相化学種を同時に定量する技術を開発しています。

従来技術との比較

標準ガスを用いた校正曲線からの密度定量は、標準ガスとして入手できない化学種に対応できない等の問題を抱えていました。
本技術は、 標準ガスの校正をせずに、20種を超える化学種の同時定量を可能にします。

特徴・独自性
  • 手軽に1クリックで同時密度定量可能なソフトウェア
  • 化学種の吸収断面積データベースを使用
  • 様々な装置関数や測定条件に対応可能
実用化イメージ

気相化学種を密度定量したいという様々なニーズに対して、直接貢献できる。

研究者

大学院工学研究科 電子工学専攻 物性工学講座(プラズマ理工学分野)

佐々木 渉太  

Shota Sasaki

ソフトマテリアル

X線イメージングと構造解析の融合

前の画像
次の画像
特徴・独自性
  • X 線用の回折格子を用いた新しいイメージング法( 小角X線散乱コントラストイメージング法)により、画像検出器の空間分解能を1000 ? 10000 倍上回るnm オーダーの構造情報を非破壊で定量的に取得することに成功しています。軟組織の診断を含む医療診断や、ソフトマテリアルを含む材料の研究・開発、農作物、食品などの研究・開発、光学素子の精密評価など、様々な応用展開を期待しています。
実用化イメージ

医療診断機器の開発、有機・無機材料の研究・開発、農林水産業、食品加工業など、様々な応用分野との産学連携の可能性を期待しています。

研究者

国際放射光イノベーション・スマート研究センター 横幹研究部門 次世代検出法スマートラボ

矢代 航  

Wataru Yashiro

画像診断

ポジトロン断層法(PET)を用いた機能・分子イメージング研究

前の画像
次の画像
特徴・独自性
  • PETを用いた機能・分子イメージングでは、生体臓器(ヒトや動物の脳、心臓、筋肉など)の代謝、血流、微量物質貯留、情報伝達機能などを対象が生きたままの状態で体外から測定できます。この特徴を生かして、疾患の早期診断や抗ヒスタミン薬などの治療薬の作用・副作用研究、運動・代替医療による健康増進研究などを進めております。
実用化イメージ

以下のようなテーマの産学連携が可能です。㈰さまざまな薬物や飲食物の摂取前後の体内変化の評価、㈪運動、代替療法、瞑想などが心身に与える効果の評価、㈫認知症早期診断研究など。
基礎から臨床への橋渡し研究、臨床研究法対応も進めており、物理、化学・薬学、工学と連携した幅広い研究・開発の展開が可能です。

研究者

サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター サイクロトロン核医学研究部

田代 学  

Manabu Tashiro

X線位相イメージングによる高感度医用診断装置の開発

前の画像
次の画像
特徴・独自性
  • 通常のX線透視撮影は生体軟組織などのX線をあまり減衰させない構造に対して明瞭なコントラストを生成しない。X線が物質を透過するとき、わずかに屈折により曲げられる。通常のX線透視撮影では、X線は直進していると近似しているが、この屈折を検出・画像化することで、軟組織に対する感度が大幅に改善される。このような撮影を、X線透過格子を用いるX線Talbot 干渉計あるいはX線Talbot-Lau干渉計により実現している。
実用化イメージ

すでに、軟骨描出能を使ったリウマチ診断、および、乳がん診断(マンモグラフィ)への適用を目的とした医用機器開発を進めている。他の医用用途が開拓できれば、新たな産学連携が構築できると期待している。

研究者

多元物質科学研究所 計測研究部門 量子ビーム計測研究分野

百生 敦  

Atsushi Momose