- 特徴・独自性
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- 主な研究領域は、企業倫理、非営利組織(NPO)論で、企業と社会の近接領域について多様な角度からアプローチしています。現在手掛けているテーマとしては、企業がどのように倫理課題を認識している(し損なっている)のかという認識フレームワークの形成に関する研究、PL(製造物責任)訴訟や労働訴訟を題材に、企業を取り巻くステークホルダー(消費者や従業員等)がどのような権利行使によって企業と対話関係を生み出しているか、というマネジメント・プロセスの把握に関する研究があります。
- 実用化イメージ
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実践面ではこれまで、国内メーカーでのPL ケース開発と研修プログラムの実施、電力会社等発行のCSR レポート第三者意見にも携わってきたことがあり、今後もこうした形で知見提供が可能です。
研究者
大学院経済学研究科
高浦 康有
Yasunari Takaura
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- 特徴・独自性
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- プレゼンテーションや医療面接などにおける、コミュニケーション力を効果的に育成するための研究と開発をしています。具体的には、教育プログラムと、それを最大限に活かすためのシステムPF-NOTEの研究開発です。PF-NOTE は記録中の映像に、リアルタイムにフィードバックを付加するシステムであり、コミュニケーション力育成を支援します。さらにベテランと新人の観察力や判断力の違いの可視化、映像付きの対話的なe ラーニングコンテンツ作成も可能です。
- 実用化イメージ
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社員の技術伝承やコミュニケーション能力育成に関して特に興味のある企業、観察力育成、就職面接トレーニングに注目している業界に、PF-NOTEを効果的に活かす教育方法を提案します。
研究者
大学院教育学研究科
中島 平
Taira Nakajima
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- 概要
フーリエ変換赤外線分光法 (FT-IR) を用いて、活性酸素・窒素種 (オゾン O3、 過酸化水素 H2O2、 窒素酸化物 (一酸化窒素/二酸化窒素/五酸化二窒素/亜酸化窒素) NOx、 亜硝酸/硝酸 HNOx)や硫黄酸化物 SOx、 一酸化炭素/二酸化炭素 COx等の気相化学種を同時に定量する技術を開発しています。
- 従来技術との比較
標準ガスを用いた校正曲線からの密度定量は、標準ガスとして入手できない化学種に対応できない等の問題を抱えていました。 本技術は、 標準ガスの校正をせずに、20種を超える化学種の同時定量を可能にします。
- 特徴・独自性
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- 手軽に1クリックで同時密度定量可能なソフトウェア
- 化学種の吸収断面積データベースを使用
- 様々な装置関数や測定条件に対応可能
- 実用化イメージ
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気相化学種を密度定量したいという様々なニーズに対して、直接貢献できる。
研究者
大学院工学研究科
佐々木 渉太
Shota Sasaki
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- 特徴・独自性
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- 融液からの結晶成長技術を利用した新規の機能性結晶材料を開発することを特徴とした研究を行っている。具体的には、シンチレータ材料・光学材料・圧電材料・熱電材料・金属材料を対象物質として研究を行っている。さらに、独自の結晶成長技術を用いた新規機能性材料のバルク単結晶化や難加工性金属合金の線材化技術などを開発している。
- 実用化イメージ
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シンチレータや圧電素子等の単結晶が利用されている検出器や光デバイス、電子機器向けの新規材料探索や材料の高品質化に貢献できる。さらに、融液の直接線材化技術を用いた様々な難加工性合金の細線化が可能である。
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- 特徴・独自性
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- Langmuir-Blodgett 法や浸漬法などボトムアップ的手法を基盤技術として利用し、様々なナノ材料の分子構造が示す表面・界面での相互作用を考慮することで、合目的的にナノ構造制御された光電子機能性高分子ハイブリッドナノ材料の開発を行っている。
- 実用化イメージ
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0.4 nmで膜厚制御可能なSiO2超薄膜、発光型溶存酸素センサー、強誘電性高分子エレクトロニクスデバイスなど。
研究者
大学院工学研究科
三ツ石 方也
Masaya Mitsuishi
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- 概要
省電力デバイスとして研究開発が行われているスピントロニクス材料に用いられている反強磁性合金の研究や、性能向上が期待できるハーフメタルであるホイスラー合金材料の探索研究(完全補償型フェリ磁性材料も含む)を行っています。電子状態は放射光を用いて共鳴非弾性X線散乱(RIXS)とX線磁気円二色性(XMCD)で測定し、理論計算との比較から構造と機能の推定を行います。
- 従来技術との比較
反強磁性合金やホイスラー合金の電子状態観測の研究は少なく、放射光を用いることで直接的に測定ができるようになりました。
- 特徴・独自性
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- 理論計算で予測された材料系について金属学的な知見を基にして材料探索。
- 高周波溶解法、アーク溶解法、液体急冷法、ガスアトマイズ法等を駆使して反強磁性材料およびホイスラー合金材料の結晶試料を作製。
- 放射光を用いた磁性材料の電子状態の直接的な測定。
- 測定した電子状態から材料本来の構造と機能の理解。
- 量子ビームを用いた磁性材料分析についての知見。
- 実用化イメージ
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反強磁性合金やホイスラー合金の電子状態から、スピントロニクスデバイスに適用した時に期待される特性と課題を推測することで、省電力デバイスの特性向上に貢献できます。
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- 概要
粉体プロセスを自在に精緻に制御するためのツールとしてのシミュレーション法の創成を行っている。本シミュレーションによって、粉体プロセスを最適化することにより、省エネルギー化や省資源化を図っている。また、粉体プロセスの一つである粉砕操作によって発現するメカノケミカル現象を積極的に活用し、都市鉱山からの金属リサイクルやバイオマスからの創エネルギーに関する研究を展開している。
- 従来技術との比較
これまで予測や最適化設計できなかった粉砕や混合プロセスを粉体シミュレーションによって可能にし、粉体プロセスの予測や設計、最適化を可能にした。
- 特徴・独自性
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- 粉体シミュレーションを活用して粉体プロセスの予測や設計を行うこと。
- 実用化イメージ
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粉体プロセスにおいては、実験室レベルから工業レベルへのスケールアップの方法が確立されていない。粉体シミュレーションによって、工業レベルのスケールアップ機の条件予測を可能にすること。
研究者
多元物質科学研究所
加納 純也
Junya Kano
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- 概要
本提案は、優れたパール効果を有する新規リン酸バナジウムベース板状粒子に関する提案である。溶液プロセスと水熱合成を使用し、約200μm程度の大きな板状単結晶粒子の合成ができ、鮮やかな黄色や緑色などを発色し、液体中における流れ線、光学顕微鏡における虹状光沢が肉眼で確認でき、撮影角度による色変化も確認できる。従来型と異なる構造を有し、単一組成で構成される新規パール顔料としての利用価値が期待される。
- 従来技術との比較
従来型パール顔料はマーカーの表面に酸化チタンなどをコーティングした構造であり、2-Stepで合成されることは一般的であり、組成は酸化チタンに限定されることはほとんどである。
- 特徴・独自性
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- 本提案は従来のコンポジット型ではなく、基板フリーな新規パール顔料である。単一組成、尚且つ層状構造を有し、大きな板状形態により、パール効果がより顕著となる。溶液プロセスで合成されるため、板状粒子サイズの制御も可能である。
- 実用化イメージ
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化粧品・車用塗料・携帯外装装飾などへの応用が期待される。
研究者
多元物質科学研究所
Yin Shu
Yin Shu
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- 特徴・独自性
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- キャビテーションを意図的に発生させた水を用いて水耕栽培を行うと、植物の活性が高まり、植物の成長を早めたり、植物の質を高めたりすることができます。また養殖などに有害なプランクトンを含む水をキャビテーションで処理すると、プランクトンを殺滅することができます。薬品を使うことなく、殺菌や滅菌などの水処理を行うことができるので、環境負荷が少ない水処理法です。低価格の設備で、かつ低ランニングコストでキャビテーションを発生できる装置を開発しているので、植物工場や養殖などの水処理に適用することが可能です。本技術を活用したい企業や団体との共同研究を希望します。あるいは本研究に関して興味のある企業へ学術指導を行うことも可能です。
- 実用化イメージ
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研究者
大学院工学研究科
祖山 均
Hitoshi Soyama
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- 概要
- 従来技術との比較
- 特徴・独自性
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- 流体機械に致命的な損傷を与えるキャビテーション衝撃力を、逆転発想的に、金属材料の疲労強度向上に活用するキャビテーションピーニングを開発しました。また、表面層の亀裂発生・亀裂進展を評価するために荷重制御型平面曲げ式疲労試験機を開発し、キャビテーションピーニングにより下限界応力拡大係数範囲が1.9倍に向上することを実証しました。また、キャビテーションピーニングによる水素脆化抑止も実証しています。
- 実用化イメージ
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用途に応じた複数のキャビテーションピーニング装置がありますので、キャビテーションピーニングの実用化に向けた共同研究を実施する企業を求めています。
研究者
大学院工学研究科
祖山 均
Hitoshi Soyama
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- 特徴・独自性
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- 生産現場におけるロボット導入の障害は、完ぺきな環境整備とティーチィングである。ビジョンを援用して環境や作業手順を自動で認識できれば、ロボットの導入は飛躍的に容易になるが、ビジョンシステムにおける事前の条件出し(キャリブレーション)の負担が大きい。フィードバック制御を用いれば、目標画像(ロボットが行うべき作業の写真)と現在画像(カメラからリアルタイムに得られる画像)をキャリブレーションなしで一致させることができる。この技術をビジュアルサーボという。
- 実用化イメージ
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ビジュアルサーボの導入でカメラの配置が自由になり、キャリブレーションレスになり、ビジョンシステム導入の障害を容易に解決可能である。
研究者
大学院情報科学研究科
橋本 浩一
Koichi Hashimoto
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- 概要
挿入型人工心筋システム https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T08-115.html
- 従来技術との比較
重症心不全治療のためには人工心臓等の治療があるが血栓のリスクがある。人工心筋システムは、心臓を外からアシストするので血栓のリスクがない新しい治療機器である
- 特徴・独自性
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- 急激に進行する重症な心不全に対する救命手段として、薬剤加療、大動脈バルーンポンプや人工心臓の装着、心臓移植などが挙げられるが、いずれも大きな課題が残っています(薬剤抵抗、血栓形成、大掛かりな開胸手術、ドナー不足など)。そこで本発明では、新たな救命手段として緊急の現場でも装着が容易な新規人工心筋を提供します。本発明は、緊急時に左四肋間や左五肋間の小切開部から挿入できる人工心筋です。
- 実用化イメージ
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以下のような社会実装への応用が期待されます。
<効果> ● 小切開部から挿入するため、救命救急時に簡単に利用できます。
<応用例> ● 心筋収縮支援デバイス
研究者
加齢医学研究所
山家 智之
Tomoyuki Yambe
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- 特徴・独自性
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- ダイカストの特性上,実機でデータの取得は困難である.そこでダイカストプロセスに関する数値解析的アプローチが注目されており,数値解析から得た情報を鋳造方案に落とし込むことで試作回数を減らし,製品開発までのリードタイム・コストを削減することが期待されている.本研究では,高圧ダイカストプロセスにおける自由表面を伴うMold 内部アルミニウム溶湯の凝固現象を伴う混相流動解析を実施した.
- 実用化イメージ
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自動車業界,自動車サプライヤー,鋳造産業への応用が期待される.本解析手法により,先端ダイカストにおける金型内部状態を精度よく再現し,解析結果をもとに鋳巣発生の原因を特定することが可能となる.
研究者
流体科学研究所
石本 淳
Jun Ishimoto
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- 特徴・独自性
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- 近年の巨大地震により大きな被害を受けた建築物、もしくは被害が軽微であっても高層建築物ではインフラの復旧に時間を要するなど、様々な被害が生じた。地震により建築物は、1階の柱脚部で損傷しさらには1階柱頭でも損傷することで、層崩壊を生じ、倒壊に至る。そこで、本研究では、新しい柱脚機構を開発するとともに、想定外の巨大地震に対しても建築物に冗長性を持たせ、無被害にするシステムを開発する。
- 実用化イメージ
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開発するシステムは、通常のRC柱を下部に、上部に鉄骨柱を配置し、その接合部をピン接合することで1 階柱の損傷を防ぐものであり、施工性も良く、コストを抑えることができる。
研究者
大学院工学研究科
木村 祥裕
Yoshihiro Kimura
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- 概要
振動発電、アクチュエータ、位置センサ等に磁歪現象が利用されていますが、巨大磁歪材料の磁歪発現機構は解明されていません。そのため、単結晶を作製して磁歪の符号・大きさ、電子状態について結晶方位依存性を測定して磁歪の発現機構を研究しています。電子状態は放射光を用いて共鳴非弾性X線散乱(RIXS)とX線磁気円二色性(XMCD)で測定しています。
- 従来技術との比較
巨大磁歪材料の磁歪発現機構は解明されておらず、電子状態直接観測と結び付けた研究はありません。
- 特徴・独自性
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- Fe-Ga系巨大磁歪材料のブリッジマン法等による単結晶試料の作製。
- 放射光を用いた磁性材料の電子状態の直接的な測定。
- 磁歪特性と電子状態の結晶方位依存性の測定から巨大磁歪の発現機構の解明。
- 磁歪の発現機構に基づく材料探索と結晶方位等の組織制御。
- 輸送特性(電気抵抗や磁気抵抗)の異方性と電子状態との関連付け。
- 実用化イメージ
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巨大磁歪の発現機構を理解して結晶方位等の組織を制御することで、磁歪デバイスの高性能化が期待できます。
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- 概要
難治性神経変性疾患の代表で、治療法開発が希求されているALSに対して世界初の組換えHGF蛋白質の脊髄腔内投与による第I相試験を東北大学病院で実施。これをふまえ、2016~2022年ALSに対する有効性と安全性を確認する第II相試験(医師主導治験)を同院と大阪大学附属病院にて実施、終了した。主要評価項目に関して統計学的有意差はなかったが現在、終了後の追加解析を実施中。また、同一製剤を用いた脊髄損傷に対する臨床開発も進行中。
- 従来技術との比較
世界初の組換えHGF蛋白質の脊髄腔内投与製剤、中枢神経系に効率的かつ選択的に送達可能な「脊髄腔内」反復投与を実現する医療機器(皮下ポートと脊髄腔内留置カテーテルキット)と同時開発
- 特徴・独自性
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- ALSは難治性神経変性疾患の代表であり、脳・脳幹・脊髄運動ニューロンの系統的変性による全身の進行性筋萎縮と筋力低下が主徴です。呼吸筋障害による致死的疾患でありながら3 ~ 4剤の進行抑制薬承認にとどまるのが現状です。東北大学神経内科では、世界初のラットALS モデルを開発しました(Nagai M, et al. 2001)。HGF 蛋白質の脊髄腔内持続投与による進行抑制効果を同モデルで確認しました。第Ⅰ相・第Ⅱ相試験(治験)を終了し、追加解析による有効性を検証中です。
- 実用化イメージ
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クリングルファーマ㈱、慶應義塾大学(岡野栄之教授、中村雅也教授)、旭川医科大学(船越洋教授)と協働し本剤の医薬品化を目指しています。ALS 第Ⅰ相・第Ⅱ相試験、脊髄損傷の第Ⅲ相試験をほぼ終了しました。製薬企業と連携予定です。
研究者
大学院医学系研究科
青木 正志
Masashi Aoki
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- 概要
コイ科魚類の中で抗体の多様性が最も大きい金魚(スイホウガン)を活用することで、哺乳動物では取得困難な抗体をハイスループット(HTP)に作製することができる。すなわち、免疫後の水泡液から全RNAを精製し、次世代シークエンサーを用いたRNA-seqを行うことで免疫グロブリン(Ig)重鎖および軽鎖の両遺伝子の塩基配列を網羅的に取得するとともに、試験管内で一本鎖抗体を作製することに成功した。
- 従来技術との比較
従来の特異的抗体の取得ではマウスなどの実験哺乳動物を用いるのが一般的であったが、ヒトGPCRなどに対する抗体は免疫寛容が起こって、しばしば取得が困難であった。金魚(スイホウガン)は少量の抗原タンパク質で、数週間で免疫が完了する。また、水泡液を何回採取しても、再び水泡液量が元に戻るとともに、水泡液内の抗体濃度は何度採取しても一定量であったことから、1個体で継続的な抗体作製が可能である。
- 特徴・独自性
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- スイホウガンは眼下にリンパ液を含有する水泡を有する愛玩魚であり、実験魚としては用いられてこなかった。キンギョIg遺伝子は他のコイ科魚類(ゼブラフィッシュやコイなどと比較して、可変領域のアミノ酸配列の多様性が大きく、哺乳動物には見られないユニークな一本鎖抗体を作製することができる。
- 実用化イメージ
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CAR-T細胞療法に用いられるscFv(single-chain variable fragment)を簡便に作製できることから、テーラーメイドなscFvを提供するプラットフォームを提供できる。
研究者
グリーン未来創造機構
田丸 浩
Yutaka Tamaru
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