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研究者紹介

伊野 浩介 准教授

2022.07.29
東北大学 工学研究科  バイオ工学専攻 
生体分子化学講座 生物電気化学分野
伊野 浩介(いの こうすけ) 准教授 (ディスティングイッシュトリサーチャー )
 
 伊野先生は、生体材料・電気化学のバックグラウンドを活かし、電気化学を活用した
バイオセンサに関する研究開発に取り組んでおられます。
 
 再生医療では、人工的に培養した細胞・組織・臓器等を利用していくことになりますが、
その高度化に向けてはまだ様々な障壁があります。その一つとして、培養細胞についての
評価手法・指標が定まっていないことが挙げられます。
 
 伊野先生は、培養細胞の呼吸量が、その活性や薬剤に対する反応のひとつの指標として
好適と考え、これを高解像度で測定する新たな手法を開発しました。多数の電気化学
センサをアレイ状敷き詰め、1枚の基板上でその上に乗せた培養細胞の活動を計測する
バイオセンサです。これにより、培養したミニ臓器の呼吸活性や、分化の状態を可視化
することにも成功されています。
 
 今後は、健常細胞やがん細胞等、様々な細胞をそれぞれ評価するにあたりどのような
項目をどう測定するべきかについても研究を進め明らかにしていきたいとのことです。
 
 培養細胞をより高度に評価することが可能となれば、品質が担保されることにより、
より高度な利用ができるようになります。移植臓器の品質保証、疑似臓器として薬剤評価
のための動物実験を代替すること等が実現に近づき、これらがもたらす社会インパクトは
言うまでもなく多大なものです。
 
 伊野先生は「やりたいことは、誰もやったことのないことをやること、誰もまだ発見して
いないものを見つけること。それが大きな喜びでありモチベーションです。」と語って
下さいました。大きなイノベーション実現に向かって、産業界を含め、様々なバックグラウンドの
人々と協働し、着実に前へ進んでおられます。
 
 ▼▼もっと知りたい方はこちら▼▼
・研究室WEBサイト
東北大学 珠玖研究室 (tohoku.ac.jp)
https://www.che.tohoku.ac.jp/~est/
・research map
 伊野 浩介 (Kosuke Ino) - 東北大学 准教授 - 経歴 – researchmap
https://researchmap.jp/read0140766/research_experience/18349402
・プレスリリース/研究成果(2021年3月15日)
細胞の呼吸を発光として捉える新規イメージング 電極
  電極表面の酸素濃度分布を光に変換
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/03/press20210315-02-imaging.html
・東北大学ディスティングイッシュドリサーチャー
Meet our Rising Stars (tohoku.ac.jp)
https://web.tohoku.ac.jp/dr/#box_62
 
以上
 
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