肥満治療にむけた臓器間神経ネットワークを制御する薬剤やデバイスの開発
更新:2020-06-16
特徴・独自性
全身での体重調節の仕組みとして、神経ネットワークが重要な役割を果していることを発見した。脂肪組織からの神経シグナルは過食の抑制に働くこと、肝臓からの神経シグナルにより基礎代謝が調節されそれにより体重の増加や減少がもたらされることなどを解明した。そこで、これらの神経ネットワークを人為的に制御することにより、過食の抑制や基礎代謝の増加を惹起し、食事・運動療法に頼らずとも減量できるようにする肥満症の治療につなげる薬剤やデバイスの開発を目指す。産学連携の可能性 (想定される用途・業界)
肥満は種々の代謝異常を惹き起こし(メタボリックシンドローム)、動脈硬化につながる。動脈硬化は我が国の主要な死因の一つで、社会的にも喫緊に解決すべきテーマである。その克服策の開発はマーケットも巨大でインパクトも大きい。研究者
大学院医学系研究科・医学部 医科学専攻 内科病態学講座 糖尿病代謝内科学分野
片桐 秀樹
教授
医学博士
KATAGIRI Hideki, Professor
キーワード
関連情報
Signals from intra-abdominal fat modulate insulin and leptin sensitivity through different mechanisms: Neuronal involvement in food intake regulation. Cell Metab 3, 223-9, 2006
Neuronal pathway from the liver modulates energy expenditure and systemic insulin sensitivity. Science 312, 1656-9, 2006
Hepatic glucokinase modulates obesity predisposition by regulating BAT thermogenesis via neural signals. Cell Metab 16: 825-32, 2012
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