東北大学 研究シーズ集

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江戸博物学の成果から動植物分布・環境の変遷を探る

更新:2020-06-16
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特徴・独自性

動植物の命名記載の学としての博物学が隆盛を極めた18世紀から19 世紀初頭に、欧米以外では唯一、日本が独自の博物学を発達させ、広く動植物の情報を収集整理していた。その成果を現代に役立てる研究である。即ち、江戸博物学の膨大な文献と明治期以降の資料を合わせて、ファウナとフローラの変遷を読み解くに足る資料を抽出し、現在の分類学の見地から再整理し、我が国と周辺地域におけるその変遷を極力具体的に明らかにしようとしている。
例えば鳥では、旧ロシア帝国のシベリア開発と日本による千島開発の試みが行われた時期に、我が国のガン類の渡来状況が一変していることが通時的に把握できる。環境の人為的改変や気候の変動が生じる前後の自然環境の変化を歴史的に極力客観的に記述することは、保全すべき、あるいは再構築すべき環境の姿を描き出す一助となる。本研究に関して興味のある企業へ学術指導を行う用意がある。

研究者

大学院国際文化研究科 国際文化研究専攻 国際日本研究講座

鈴木 道男 教授 
博士(国際文化)

SUZUKI Michio, Professor

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