リンパ節内投与法における溶媒特性(粘度域)
更新:2025/02/04
- 概要
転移リンパ節に対する全身化学療法の奏効率は低い。本発明はリンパ節に直接薬剤を投与する方法(リンパ行性薬物送達法)における溶媒特性、特に粘度の最適値を提示するものである。2024年、岩手医科大学附属病院 頭頸部腫瘍センターにおいて リンパ節転移に対する特定臨床研究(jRCTs021230040) が開始された。
- 従来技術との比較
転移リンパ節に対する全身化学療法では、転移リンパ節に対する薬物送達量が少ない。リンパ節内の腫瘍増殖にともなう内圧増加や腫瘍巣の形成にともなう微小血管の消失によるものである。本発明ではリンパ節に薬剤を直接投与するリンパ行性薬物送達法での溶媒の最適な粘度域を明らかにした。
- 特徴・独自性
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- 1個の転移リンパ節の治療に必要な抗がん剤の量は全身投与量の1/100から1/1000.
- 副作用はほぼ無視できる.
- 超音波ガイド下でリンパ節内に薬剤投与が可能
- 投与薬剤の溶媒に関して, 国際特許出願済み
- 実用化イメージ
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1. 頭頸部がん, 乳がんなどにおける所属リンパ節の治療と予防的治療
2. ドラッグリポジショニング・ジェネリックによる医薬品開発を目指す製薬企業
3. 投与システムの開発を目指す医療機器メーカー - キーワード
研究者
大学院医工学研究科
小玉 哲也 教授
博士(工学)(東北大学)/博士(医学)(東北大学)
Tetsuya Kodama, Professor