- 特徴・独自性
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- エレクトロニクス分野で培われてきた技術を応用して、健康で安全な社会を発展させ、私たちの生活の質を高めるようなデバイスの開発研究を進めています。例えば、半導体のセンサインターフェイスとしての特性を、薬物検出やスクリーニングアッセイなどの生化学・医療用途に利用する研究や、生きた細胞を使って神経回路を作り上げ、脳の機能解析を支援する新規技術の開発を進めています。
- 実用化イメージ
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シリコンチップ上に形成した人工細胞膜にイオンチャネルタンパク質を埋め込むと、極限まで規定された環境下でその機能や薬理応答を調べることができます。この技術は、新薬候補化合物の高感度な迅速検出法につながります。
研究者
電気通信研究所
人間・生体情報システム研究部門
ナノ・バイオ融合分子デバイス研究室
平野 愛弓
Ayumi Hirano
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- 特徴・独自性
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- 電波が吸収され届きにくかった人体内と体外をつなげる通信、工場内などの高密環境でも干渉を低減しリアルタイム性を実現する通信、周波数資源をディジタルビームフォーミングにより空間的・時間的に分割して有効利用できる通信など、次世代ワイヤレスIoTに関する研究を、デバイス・回路・実装・ディジタル信号処理技術から送受信機・サブシステムに至るまで一貫して研究・開発を行っている。
- 実用化イメージ
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・当研究室で開発したリアルタイムスペクトラムモニタによる、各種無線通信機器間干渉の見える化 ・5Gで注目されているミリ波、サブテラヘルツ無線の送受信機、デバイス、アンテナの評価、開発などの技術支援
研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
先端ワイヤレス通信技術研究室
末松 憲治
Noriharu Suematsu
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- 特徴・独自性
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- 光波と電波の融合域:テラヘルツ波帯での室温動作が可能な集積型電子デバイスおよび回路システムの創出に関する以下の研究開発を行っています。
- 1. 半導体二次元プラズモン共鳴を利用した集積型テラヘルツ機能デバイス・回路の開発
- 2. 新原理グラフェン・テラヘルツレーザートランジスタの開発
- 3. グラフェンプラズモンを利用した室温テラヘルツ増幅・検出素子とそれらのBeyond 5G高速テラヘルツ無線通信応用
- 実用化イメージ
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これら世界最先端の超ブロードバンドデバイス・回路技術は、次世代 6G, 7G 超高速無線通信や安心・安全のための新たなイメージング・分光計測システムのキーデバイスとして期待されています。
研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
超ブロードバンド信号処理研究室
尾辻 泰一
Taiichi Otsuji
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- 特徴・独自性
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- 3次元音空間における人間の様々な聴覚特性の解明と、その知見に基づいた3次元音空間の高精度収音・再生技術の開発、および、そのシステム実現に取り組んでいる。3次元音空間収音・再生技術は次世代マルチメディアコミュニケーション基盤技術の一つとして重要であり、各種音響実験を行うための無響室や、全周囲から耳までの音響伝達特性を測るための多目的防音シールド室など、この研究を高い次元で行うために必要な実験設備を有している。
- 実用化イメージ
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高臨場感情報通信・放送分野や各種アミューズメント等、音、特に3次元音空間に関する様々な内容での連携が可能である。また、ユニバーサルコミュニケーションを指向した聴覚・多感覚コミュニケーションシステムの開発といった観点での連携も想定できる。
研究者
電気通信研究所
人間・生体情報システム研究部門
先端音情報システム研究室
坂本 修一
Shuichi Sakamoto
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- 特徴・独自性
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- 大容量情報ストレージ技術に関する研究を行っている。コア技術である高密度磁気ストレージの実現のため、本研究所で発明された垂直磁気記録を用いる記録方式、デバイス及びマイクロマグネティック解析により、記録密度と性能の向上を目指している。ストレージとコンピューティングを近接させPB 級の大容量データの解析を行う新しい情報ストレージ・コンピューティングシステムに関する研究を行なっている。
- 実用化イメージ
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大容量磁気ストレージ及びスピントロニクスメモリ(HDD、STT-MRAM 等)の研究や、コンピューティングを融合したエッジ型大規模コンピューテーショナル・ストレージシステムの研究
研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
情報ストレージシステム研究室
田中 陽一郎
Yoichiro Tanaka
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- 特徴・独自性
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- プログラムの効率の改善や形式的検証に関する研究を行っている。短期間で記述したプログラムは実行時間やメモリ使用量について非効率的であることが多いが、この問題に対し、プログラム変換によって機械的に改善する手法の開発に取り組んでいる。また、大規模なプログラムはその複雑さから予期せぬバグを含みやすいが、この問題に対しては、プログラム検証やモデル検査とよばれる数学的手法によって実行前に網羅的に検証する研究も進めている。
- 実用化イメージ
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通常のソフトウェア開発では有限個のテストを通じて動作確認が行われるが、モデル検査器や定理証明支援系などのツールを用いることで、無限個の入力に対して動作が保証されたプログラムの作成を実現できる。
研究者
電気通信研究所
計算システム基盤研究部門
コンピューティング情報理論研究室
中野 圭介
Keisuke Nakano
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- 特徴・独自性
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- 脳が特異的に持つ機能(例えば、意識/無意識過程、自己、選択的注意など)を、これまでの情報科学的な方法とは異なり、デバイスの物理的な特性・ダイナミクスを用いて直接的に構築することにより、小型高効率高性能な脳型ハードウェアの開発を行う。具体例としては、カオスニューラルネットワークリザバー、高次元複雑ダイナミクスによる最適化、スピン軌道トルクデバイスによるニューラルネットワーク等である。
- 実用化イメージ
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この脳型ハードウェアは、ユーザ個人の情報の学習が必須なエッジ端末に有効で、例えば、補聴器や入れ歯に内蔵して心電や脳波、唾液成分などの学習により、異常検知を行う見守りデバイスなどへの応用が期待できる。
研究者
電気通信研究所
人間・生体情報システム研究部門
ソフトコンピューティング集積システム研究室
堀尾 喜彦
Yoshihiko Horio
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- 特徴・独自性
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- 本研究室では、光時分割多重方式による1 チャネルあたりTbit/s級の超高速光伝送、QAM と呼ばれるデジタルコヒーレント光伝送、ならびにそれらを融合した超高速・高効率光伝送技術の研究開発を進めています。また、デジタルコヒーレント伝送のアクセスネットワークおよびモバイルフロントホールへの展開と、光通信と無線通信とを同じ電磁波として融合する新領域の開発を目指しています。
- 産学連携が可能な分野としては、超高速光伝送、コヒーレント光通信、光増幅器、新型光ファイバ、ファイバレーザ、光ファイバ計測等の技術分野があります。現在、NICT、AIST 等の研究機関をはじめ、光ファイバ、光学材料、光部品、測定器等のメーカ、ならびに通信キャリア関係の企業と連携を行っています。最近では、Beyond 5G を目指して、光無線融合型超高速アクセスネットワークの実現に関心を持っています。
- 実用化イメージ
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研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
超高速光通信研究室
廣岡 俊彦
Toshihiko Hirooka
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- 特徴・独自性
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- 電子の持つ電気的性質と磁気的性質を同時に利用することで発現する新奇物理現象を明らかにし、工学応用に繋げることを目的とした研究を進めている。論理集積回路の高性能化、低消費電力化、既存のノイマン型計算機では実現が困難な複雑なタスクを処理する脳型コンピュータ、確率論的コンピュータ、量子コンピュータなどを実現する。
- 実用化イメージ
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研究者
電気通信研究所
計算システム基盤研究部門
スピントロニクス研究室
深見 俊輔
Shunsuke Fukami
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- 特徴・独自性
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- Software Defined Networking(SDN) やサーバ仮想化技術などに基づき、アプリケーション層からデータリンク層までを含んだ横断的アプローチを用いて、アプリケーションの要求品質に応じて適応的にネットワークリソースを確保することで、ネットワーク・コンピューティング資源利用を最適化し、インターネットアプリケーションの品質の向上を目指します。
- その他、モバイルネットワーク制御技術、ネットワークアーキテクチャ、サーバ・ネットワーク仮想化技術などに基づいたテーマでの産学連携が可能です。
- 実用化イメージ
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研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
ネットワークアーキテクチャ研究室
長谷川 剛
Go Hasegawa
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- 特徴・独自性
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- 生体の優れた視覚機能を模擬した視覚情報処理システムの実現に向けて、運動視に基づく空間認識の神経回路網モデルの構築とその集積回路化について研究している。このモデルでは、対象物の移動方向と速度を知らなくても、到達時間・平面方位・最短距離を検出できる。このモデルを実時間で実行するために試作した集積回路は電力効率に優れ、従来の計算機の100 分の1 以下の消費電力で動作する。
- 実用化イメージ
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近年、インフラ点検・農業・物流の効率化を目的としたドローンの需要が急速に伸びている。本研究成果を応用することで、周囲の空間を正確に把握して衝突することなく自律的に飛行するドローンの実現が見込まれる。
研究者
電気通信研究所
計算システム基盤研究部門
ナノ集積デバイス・システム研究室
佐藤 茂雄
Shigeo Sato
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- 特徴・独自性
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- 半導体レーザの高機能化を実現する新機能半導体レーザ光源技術の創出を目指し、以下の研究開発を進めています。
- 1. 100Gbps NRZ 信号で動作可能な集積型半導体レーザの実現を目指して研究開発を進めています。
- 2. 光フィルタを周波数弁別器とした光負帰還法を単一モード半導体レーザへ適用することで、小型な超狭線幅光源の実現を目指しています。
- 3. 光変調器を用いた平坦な光周波数コム発生の研究を進めています。
- 実用化イメージ
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研究開発で実現を目指す新機能半導体レーザ光源技術は、次世代光通信システムや超精密光計測システムの機能や性能を大幅に改善できる技術と考えています。
研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
応用量子光学研究室
八坂 洋
Hiroshi Yasaka
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- 特徴・独自性
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- 実世界とサイバー空間のコンピューティングが融合する次世代ICT 社会に向けた情報セキュリティ技術の研究を行っています。特に、暗号や秘密計算等のセキュリティ機能を超高速・極低電力で行うHWおよびSWコンピューティング、システムを各種物理攻撃(システムに物理的にアクセスして行う攻撃)から守るセキュア実装技術、システムの利用環境や応用分野に応じたセキュリティ最適化技術の関する研究を中心に行っています。
- 実用化イメージ
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情報セキュリティ技術の分野における産学連携を進めることができます。特に、組込みシステムセキュリティの先端的知見・技術を活かして、これまで多くの国内外企業、大学、研究機関などと連携した実績があります。
研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
環境調和型セキュア情報システム研究室
本間 尚文
Naofumi Homma
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- 特徴・独自性
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- 地上系・衛星系を統合した高度情報ネットワークの実現を目指して、高信頼かつ電力消費の少ない先端ワイヤレス通信技術に関して、高周波回路・信号処理回路・RFIC・実装技術から送受信機技術、変復調・ネットワーク技術に至るまで、一貫した研究・開発を行っている。
- 実用化イメージ
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地上無線通信あるいは衛星通信用の送受信機のハードウェア技術、たとえば、ディジタルRF、フェーズドアレーアンテナなどのビームフォーミング回路、ソフトウェア無線機の技術に関して、共同研究が可能と考えています。
研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
先端ワイヤレス通信技術研究室
末松 憲治
Noriharu Suematsu
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- 特徴・独自性
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- 様々コンテンツ、それを見たり使ったりする人々、そしてこれらを取り巻く空間を含めて考え、これらの間のさまざまな関係に注目して、人々の作業を効率的にしたりコミュニケーションを円滑にしたりするインタラクションの手法を提案しています。
- 例: 非言語情報通信、3 次元モーションセンシング、コンテンツのインタラクティブで柔軟な表示、ドローンの利活用技術、クロスモーダルインタフェース、バーチャルリアリティ
- 実用化イメージ
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我々の技術や知見を世の中の多くの方々に使っていただき、生活を便利にしたり、快適にしたりすることにつながれば嬉しいです。そのために、いろいろな分野の方と一緒に連携させていただきたいと思います。
研究者
電気通信研究所
人間・生体情報システム研究部門
インタラクティブコンテンツ研究室
北村 喜文
Yoshifumi Kitamura
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- 特徴・独自性
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- 量子コンピュータ、量子暗号などに代表される量子情報通信技術は、現在の古典的情報処理や情報通信技術の限界を打ち破る全く新しい情報通信技術を切り拓くものとして注目を集めています。量子もつれは、そのような量子情報通信技術に不可欠な重要なリソースです。なかでも、高い効率で量子もつれ光子を発生し得る高性能な量子もつれ光源の開発は、将来の量子情報通信の中核的デバイスとして期待されています。
- 実用化イメージ
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半導体や擬似位相整合光学非線形素子を用いた新しい量子もつれ光源の研究を進めており、多くの特許を取得しています。この技術を実用化するための企業や団体との共同研究を希望します。
研究者
電気通信研究所
情報通信基盤研究部門
量子光情報工学研究室
枝松 圭一
Keiichi Edamatsu
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- 特徴・独自性
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- 人間の視覚処理について、運動視、立体視、色覚を中心とした受動的、初期レベルの機能から、注意、視線制御など能動過程、触覚など他の感覚との関連機能および無意識学習の特性など連合的機能まで、心理物理学、脳活動計測、計算機モデルを用いて総合的に研究している。
- 実用化イメージ
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効果的映像表示装置や映像コンテンツの設計の提案、視機能に基づく画像や視環境の評価、視覚的注意モデルによる視線移動の予測などの応用的展開を試行している。
研究者
電気通信研究所
人間・生体情報システム研究部門
高次視覚情報システム研究室
塩入 諭
Satoshi Shioiri
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- 特徴・独自性
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- 局所的に逐次動作をするその特性から高速・低消費電力・高環境適応・低ノイズなど様々なメリットがある、従来のクロックを使用しない非同期式制御によるVLSIシステムを提案しています。要求応答に基づくハンドシェーク通信のオーバヘッドを、多値符号化により配線数削減および通信プロトコルの根本的改善を行い、さらに電流信号表現による高駆動転送によるチップ内・チップ間ネットワークの高速化を実現しています。
- 実用化イメージ
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本成果は、高速・低電力な大規模VLSI システムの実現において有用であり、これに関連するメニーコア、マルチモジュールNoC 分野において有意義な共同研究ができるものと考える。
研究者
電気通信研究所
計算システム基盤研究部門
新概念VLSIシステム研究室
羽生 貴弘
Takahiro Hanyu
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- 特徴・独自性
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- 電源を切ってもデータを記憶し続ける不揮発性デバイスを、メモリだけでなく、CPUなどの演算器やシステム全体の構成に積極的に活用する回路・システム構築方法が「不揮発性ロジック」です。本テーマでは、不揮発性デバイスに「回路構造情報」を記憶することで、製造プロセス(P)や電源電圧(V)、温度(T)などに起因する回路特性バラつきに対して頑健な回路を、少ないオーバーヘッドで実現できる回路構成を提案しています。
- 実用化イメージ
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この成果は、今後微細化が益々進行する超微細LSI の高信頼化・高性能化に大いに寄与する技術であり、これに関連する分野で有意義な共同研究ができるものと考える。
研究者
電気通信研究所
計算システム基盤研究部門
新概念VLSIシステム研究室
羽生 貴弘
Takahiro Hanyu
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- 概要
磁性ガーネットの作製を行っています。磁性ガーネットは、磁性を持ったガーネット構造を持った材料のことを指します。磁性ガーネットの中でも、特に、YIG(イットリウム鉄ガーネット)のYサイトを、CeやBiといった希土類材料で置換し、磁気光学効果を増大した材料を作製しています。作製方法は、イオンビームスパッタ法を用いており、緻密な膜の作製が可能です。エピタキシャルな膜作製が可能です。
- 従来技術との比較
エピタキシャルに磁性ガーネットを作製するには、900度程度に、基板加熱を行いながら、成膜を行う必要があるため、専用の装置を必要とします。
- 特徴・独自性
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- 磁性ガーネット膜の作製が可能です。磁性ガーネットは、YIG(yttrium iron garnet, Y3Fe5O12)を基本組成とし、このYのサイトに、他の元素を置換することで、磁気光学効果が大きくなったり、高周波(スピン波)の応答が変わったりします。私は、このYサイトに、Ce、Bi、Dy、などの希土類を置換することで、大きな磁気光学効果を持つ材料を作製しています。これを用いたデバイス応用についても取り組んでいます。
- さらに、磁気異方性を制御することが、デバイス応用上重要となりますが、これを、イオンビームスパッタ法の場合は、成膜中に、調整することが可能になるため、応用上有利です。さらに、磁気ドメインをもつ膜にしたり、磁気光学効果を大きくしたりすることが可能で、デバイスに合わせた材料の設計と作製と試作が可能です。
- 実用化イメージ
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・磁性ガーネットを利用したデバイスプロトタイプの性能を向上し、実用化製品の開発研究。 ・磁性ガーネットを利用した磁気光学あるいはスピン波に関する基礎的な共同研究。
研究者
電気通信研究所
人間・生体情報システム研究部門
生体電磁情報研究室
後藤 太一
Taichi Goto
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