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CFD

表面をデコボコにして流れをきれいに保つデバイス

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概要

 最適に設計されたデコボコ(SRE)を物体表面に加工することで空気や水による摩擦抵抗を低減する技術です。巡航状態の航空機のように、ほぼ一定速度の流れの中におかれた物体に適用が可能であり、流れと鋭⾓をなす翼や円柱、回転円盤や円錐などに応用できます。流れの安定性解析・CFD解析を用いた高精度な設計と、物体表面の微細加工技術(数百マイクロスケール)が必要となります。

従来技術との比較

すでに乱流状態になった境界層に対してはサメ肌加工やリブレット加工などが抵抗低減技術として知られてますが、本技術は乱流状態への遷移自体を抑制して層流に保つことができます。

特徴・独自性
  • 物体周りの流れ(境界層)が乱流になるのを抑制し、摩擦抵抗を低減する効果があります。
  • 物体表面に微細な凹凸を付加的に加工するだけなので、電力を消費せず、既存の装置の設計変更を必要としない制御デバイスです。
  • 想定される流れ場に合わせて最適に設計すれば、その環境下で空力性能が向上します。
実用化イメージ

民間航空機の主翼などに実装すれば、空気摩擦抵抗が低減し、低燃費化・CO2排出削減への貢献が期待できます。

研究者

流体科学研究所

廣田 真  

Makoto Hirota

CT

X線位相イメージングによる高感度医用診断装置の開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 通常のX 線透視撮影は、生体軟組織などのX 線をあまり減衰させない構造に対して明瞭なコントラストを生成しません。X 線が物質を透過するとき、わずかに屈折により曲げられます。通常のX 線透視撮影では、X線は直進していると近似していますが、この屈折を検出・画像化することで、軟組織に対する感度が大幅に改善されます。このような撮影を、X 線透過格子を用いるX 線Talbot 干渉計あるいはX 線Talbot-Lau 干渉計により実現されています。
実用化イメージ

すでに、軟骨描出能を使ったリウマチ診断、および、乳がん診断(マンモグラフィ)への適用を目的とした医用機器開発を進めています。他の医用用途が開拓できれば、新たな産学連携が構築できると期待しています。

研究者

多元物質科学研究所

百生 敦  

Atsushi Momose

X線位相イメージングによる高感度非破壊検査装置の開発

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特徴・独自性
  • 通常のX線透視撮影は軽元素からなる高分子材料などの低密度材料に対して明瞭なコントラストを生成しない。しかし、X線が物質を透過するとき、わずかに屈折により曲げられることを検出・画像化することで、そのような物質に対する感度が大幅に改善される。X線透過格子を用いるX線Talbot 干渉計あるいはX線Talbot-Lau干渉計によりこれが実験室で実施できるようになった。高感度三次元観察を可能とするX線位相CT も実現している。
実用化イメージ

工業製品検査や保安目的のX線非破壊検査を、従来法では適応が難しかった対象に拡張できる。X線マイクロCT装置への位相コントラストモード付加、生産ラインでのX線検査装置の高度化などが開発目標となる。

研究者

多元物質科学研究所

百生 敦  

Atsushi Momose

ミリ秒オーダーX線トモグラフィの開発

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特徴・独自性
  • 高感度なX線イメージング法と、強力な白色放射光により、世界最速となるミリ秒オーダー撮影時間(空間分解能約20 μm)で有機材料のX線CT(コンピュータトモグラフィ)に成功しています。軽元素から構成される試料のハイスループット3次元可視化や、ミリ秒時間分解能の4次元(3 次元+時間)トモグラフィへの応用研究を展開しています。
実用化イメージ

材料破壊、接着界面破壊、動的バイオミメティクス、省エネマイクロマシン、電池、インテリジェント材料などのミリ秒時間分解能3D観察が可能で、様々な新しい産学連携の可能性を期待しています。

研究者

国際放射光イノベーション・スマート研究センター

矢代 航  

Wataru Yashiro

CBP

バイオものづくりによるグリーンクロステック研究

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概要

ソルガムは本州でも約4〜5m程度まで成長する世界生産量第4位のイネ科植物である。また、ソルガムは乾性と湿性のものがあり、湿性からは糖蜜が搾れる。そこで福島国際研究教育機構(F-REI)プロジェクトの一環として、福島浜通りの営農休止地においてソルガムを栽培し、搾り汁と搾り粕をそれぞれカスケード活用することでカーボンニュートラルなグリーンケミカル(トランスアコニット酸、ブタノール)を製造する。

従来技術との比較

再生航空燃料(SAF: Sustainable Aviation Fuels)の製造では、微生物によってCO2とH2からエタノールを生合成し、化学反応によってエチレンを合成した後、重合・水素付加してSAFを製造している。本技術では、ソルガム搾り粕などリグノセルロースを原料として、微生物変換プロセス(Consolidated Bioprocessing)によってバイオブタノールの増産化が可能になる。

特徴・独自性
  • 植物は光合成によってCO2を吸収・固定し、さまざまな形の炭化水素を蓄積します。このリグノセルロースを完全利用することができれば、カーボンニュートラルを実現することができます。リグノセルロースの分解・糖化は当研究グループがゲノム解読した嫌気性セルロソーム生産菌Clostridium cellulovoransを活用し、この菌にブタノール発酵Clostridium属細菌を組み合わせることで1つのタンク内でリグノセルロースからブタノールを取得することができます。
実用化イメージ

本微生物変換プロセス(CBP)が事業化できれば、得られたグリーンなブタノールからSAF 製造が可能になり、国内生産ができれば自動車・航空業界、物流産業やインバウンドを含む観光産業にも貢献できます。

研究者

グリーン未来創造機構

田丸 浩  

Yutaka Tamaru

CMOSデバイス

高精度デバイスプロセス技術と新規イメージセンサ開発

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特徴・独自性
  • クリーンルーム・ユーティリティのレベルから、材料、装置、プロセス、デバイス、回路、実装、信号処理、計測・評価、信頼性に至るまでの研究に総合的に取り組みつつ、それらを基盤として、イメージセンサの極限性能の追及を行っています。
  • 今までに、100 万個を超えるトランジスタ性能の高精度高速計測技術(2004 年)、明暗差5 ケタの単露光撮影を可能とした広ダイナミックレンジCMOS イメージセンサ(2008 年)、毎秒1000 万コマの撮影が行える高速CMOS イメージセンサ(2012 年)などの実用化に成功しています。
実用化イメージ

デバイスメーカの量産ラインと相互乗り入れ可能な清浄度を有する200mmウェーハのシリコンデバイス流動が行えます。また、現有するクリーンルーム施設設備を利用した要素プロセス検討、高度な各種分析評価が行えます。新規イメージセンサの開発に取り組むことができます。

研究者

未来科学技術共同研究センター

須川 成利  

Shigetoshi Sugawa

シアル酸補充

遠位型ミオパチーに対する治療法の開発

概要

遠位型ミオパチーの一種であるGNEミオパチーは、体幹から離れた部位から筋肉が萎縮、変性し次第に体の自由が奪われていく希少疾病で、指定難病の一つです。本疾患患者ではGNEという酵素の遺伝子に変異がありアセノイラミン酸などシアル酸合成ができません。国立精神・神経医療研究センター疾病研究第一部においてモデルマウスを作製し、アセノイラミン酸の経口投与の予防効果が得られました。

従来技術との比較

2010~2011年に、世界で初めて医師主導治験として第Ⅰ相試験を実施し、安全性を確立した。医師主導第II/III相試験、延長試験、有効性確認試験を経て、2024年3月にノーベルファーマ社が商品名アセノベル®として製造販売承認を取得しました。今後は本シーズで培ったレジストリやプロトコル作成のノウハウを活かして他のシアル酸補充やウイルスベクター、酸化的ストレスを標的とした治療開発が進むことが期待されます。

特徴・独自性
  • 以下のような特徴・独自性を持ちます。
  • ・2010 ~ 2011年に、世界で初めて医師主導治験として第Ⅰ相試験を実施し、安全性を確立しました。医師主導第Ⅱ / Ⅲ相試験、延長試験、有効性確認試験を経ました。
  • ・2024年3月にノーベルファーマ社が商品名アセノベル® として製造販売承認を取得しました。
  • ・ウルトラオーファンドラッグとして期待されます。
実用化イメージ

今後は本シーズで培ったレジストリやプロトコル作成のノウハウを活かして他のシアル酸補充やウイルスベクター、酸化的ストレスを標的とした治療開発が進むことが期待されます。

研究者

大学院医学系研究科

青木 正志  

Masashi Aoki

シェーグレン症候群

重度の自己免疫性関節炎、血管炎、唾液腺炎を自然発症する疾患 モデルマウス、McH/Mo-lpr/lpr-RA1マウスの開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • McH/Mo-lpr/lpr-RA1マウスは、MRL/lprマウスとC3H/lpr マウスを基に樹立されたリコンビナントコンジェニックマウスであり、自己免疫疾患研究における重要な疾患モデルです。本マウスは、関節リウマチに類似した関節炎、シェーグレン症候群に特徴的な唾液腺炎、結節性多発動脈炎にみられる血管炎に似た病変を自然発症します。MRL/lpr マウスと異なり、リンパ節腫脹や重篤な腎炎を発症せず、繁殖が容易で、長期の薬剤投与実験や病態評価が可能です。
実用化イメージ

本モデルを活用することで、以下の実用化が期待されます。
1.膠原病の病因解明
 ・ 関節リウマチ、シェーグレン症候群、結節性多発動脈炎の遺伝的
 ・免疫学的要因の解析
 ・診断・治療法の開発に向けた標的分子の同定
2.新規薬剤の副作用評価
 ・膠原病治療薬の副作用を事前に評価
 ・新規治療薬の有効性と安全性を高精度に検証
3.免疫関連薬剤の有害事象研究
 ・免疫チェックポイント阻害剤の副作用の早期発見および予防法の確立
 ・免疫関連副作用の管理法と治療法の開発
4.ドラッグリポジショニングおよびジェネリック薬開発
 ・既存薬の新たな適応症を探索し、治療選択肢を拡大
 ・低コストのジェネリック薬の開発

本モデルは、膠原病研究、新薬開発、免疫関連薬剤の副作用研究に貢献し、治療法の革新を促進します。

研究者

大学院医工学研究科

小玉 哲也  

Tetsuya Kodama

自家iPS細胞

口腔粘膜を用いたiPS 細胞の効率的 な作製法

概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 本シーズは、口腔粘膜(歯ぐき)の細胞を利用することによって、誘導多能性幹細胞(iPS 細胞)を効率的に作製する技術です。口腔粘膜の採取は比較的容易であり、患者さんの体への負担も少なく済みます。また、口腔粘膜の細胞がiPS 細胞の成長を支える自己フィーダー細胞として適していることも明らかになり、本シーズが自家iPS 細胞の臨床応用を促進することが期待されます。
実用化イメージ

本シーズを用いて個々の患者の歯ぐきから効率的に iPS 細胞を作製することによって、医科・歯科領域で期待されているオーダーメイドの再生医療が、より容易かつ効率的となることが期待されます。

研究者

大学院歯学研究科

江草 宏  

Hiroshi Egusa

自家発電

振動制御

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 振動から取り出したエネルギーを利用する「自家発電」による振動制御のため、「セルフパワード振動制御」と呼ばれます。回収エネルギーは余剰が生じるため、広範囲な用途に使えます。例えば、無電源通信・振動発電・振動エネルギーハーベスティング・ヘルスモニタリングの実施なども可能です。宇宙工学からスピンオフした技術です。高性能な振動発電としても利用できます。
実用化イメージ

例として、以下のような社会実装に向けた共同研究が考えられます。
・振動低減、ヘルスモニタリング、無電源無線通信
・工場の定常的な振動(回転機械、壁)
・電源コードが届かない回転体
・人から離れた橋梁、高架下、インフラ全般
・低周波騒音対策(防音壁など)

研究者

大学院工学研究科

槙原 幹十朗  

Kanjuro Makihara

磁気

スピン制御レーザー

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • Qスイッチという光学デバイスは、高安定・高出力で知られる固体レーザーのパワーを著しく増大することができます。現在は、電気光学効果あるいは音響光学効果を用いたQ スイッチが主流ですが、磁気光学効果を用いても、Q スイッチができることを、我々は見出しました。実際に、磁気光学材料を使って、Qスイッチを作製し、「スピン制御レーザー」という名前で、デバイス化しています。
実用化イメージ

膜型のQスイッチは、他にありません。磁性膜を使うことで初めて実現されました。固体レーザーのパワーを飛躍的に増大できるものであり、現在のハイパワーなレーザーを、小型化できるデバイスと言えます。

研究者

電気通信研究所

後藤 太一  

Taichi Goto

磁歪(磁気ひずみ)

磁気応用技術と磁性材料

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 磁気工学を基礎とした材料開発ならびに応用技術を研究しています。特に磁気の特徴であるワイヤレスを生かした新しいセンサやアクチュエータの開発を、最適な特性を有する材料の開発も含めて行っています。これまでにカプセル内視鏡の駆動技術や内視鏡手術支援用アクチュエータ、補助人工心臓用ワイヤレス駆動ポンプなど医用応用技術や、磁界センサやひずみセンサなど世界最高レベルの感度のセンシング技術、バッテリーレスワイヤレスの温度計測技術、位置検出(モーションキャプチャ)技術などの開発を行ってきました。また材料単独では、機能性磁性薄膜(磁気弾性材料、磁気光学材料)の開発や、損失が極めて低い電磁鋼板の実現や、電気化学的手法を用いてナノスケールで構造を制御した磁性材料(陽極酸化磁性被膜材料)の開発等を行ってきました。
実用化イメージ

上記項目に興味のある企業・団体に対する技術指導・共同研究は随時受け付けています。加えて、磁気に関連する技術に関する広く一般的な技術指導の実績も数多く行っています。

研究者

電気通信研究所

石山 和志  

Kazushi Ishiyama

磁気アクチュエータ

磁気応用技術と磁性材料

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 磁気工学を基礎とした材料開発ならびに応用技術を研究しています。特に磁気の特徴であるワイヤレスを生かした新しいセンサやアクチュエータの開発を、最適な特性を有する材料の開発も含めて行っています。これまでにカプセル内視鏡の駆動技術や内視鏡手術支援用アクチュエータ、補助人工心臓用ワイヤレス駆動ポンプなど医用応用技術や、磁界センサやひずみセンサなど世界最高レベルの感度のセンシング技術、バッテリーレスワイヤレスの温度計測技術、位置検出(モーションキャプチャ)技術などの開発を行ってきました。また材料単独では、機能性磁性薄膜(磁気弾性材料、磁気光学材料)の開発や、損失が極めて低い電磁鋼板の実現や、電気化学的手法を用いてナノスケールで構造を制御した磁性材料(陽極酸化磁性被膜材料)の開発等を行ってきました。
実用化イメージ

上記項目に興味のある企業・団体に対する技術指導・共同研究は随時受け付けています。加えて、磁気に関連する技術に関する広く一般的な技術指導の実績も数多く行っています。

研究者

電気通信研究所

石山 和志  

Kazushi Ishiyama

磁気異方性

磁気応用技術と磁性材料

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 磁気工学を基礎とした材料開発ならびに応用技術を研究しています。特に磁気の特徴であるワイヤレスを生かした新しいセンサやアクチュエータの開発を、最適な特性を有する材料の開発も含めて行っています。これまでにカプセル内視鏡の駆動技術や内視鏡手術支援用アクチュエータ、補助人工心臓用ワイヤレス駆動ポンプなど医用応用技術や、磁界センサやひずみセンサなど世界最高レベルの感度のセンシング技術、バッテリーレスワイヤレスの温度計測技術、位置検出(モーションキャプチャ)技術などの開発を行ってきました。また材料単独では、機能性磁性薄膜(磁気弾性材料、磁気光学材料)の開発や、損失が極めて低い電磁鋼板の実現や、電気化学的手法を用いてナノスケールで構造を制御した磁性材料(陽極酸化磁性被膜材料)の開発等を行ってきました。
実用化イメージ

上記項目に興味のある企業・団体に対する技術指導・共同研究は随時受け付けています。加えて、磁気に関連する技術に関する広く一般的な技術指導の実績も数多く行っています。

研究者

電気通信研究所

石山 和志  

Kazushi Ishiyama

磁気光学

スピン制御レーザー

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • Qスイッチという光学デバイスは、高安定・高出力で知られる固体レーザーのパワーを著しく増大することができます。現在は、電気光学効果あるいは音響光学効果を用いたQ スイッチが主流ですが、磁気光学効果を用いても、Q スイッチができることを、我々は見出しました。実際に、磁気光学材料を使って、Qスイッチを作製し、「スピン制御レーザー」という名前で、デバイス化しています。
実用化イメージ

膜型のQスイッチは、他にありません。磁性膜を使うことで初めて実現されました。固体レーザーのパワーを飛躍的に増大できるものであり、現在のハイパワーなレーザーを、小型化できるデバイスと言えます。

研究者

電気通信研究所

後藤 太一  

Taichi Goto

新規磁性ガーネット膜の開発

概要

磁性ガーネットの作製を行っています。磁性ガーネットは、磁性を持ったガーネット構造を持った材料のことを指します。磁性ガーネットの中でも、特に、YIG(イットリウム鉄ガーネット)のYサイトを、CeやBiといった希土類材料で置換し、磁気光学効果を増大した材料を作製しています。作製方法は、イオンビームスパッタ法を用いており、緻密な膜の作製が可能です。エピタキシャルな膜作製が可能です。

従来技術との比較

エピタキシャルに磁性ガーネットを作製するには、900度程度に、基板加熱を行いながら、成膜を行う必要があるため、専用の装置を必要とします。

特徴・独自性
  • 磁性ガーネット膜の作製が可能です。磁性ガーネットは、YIG(yttrium iron garnet, Y3Fe5O12)を基本組成とし、このYのサイトに、他の元素を置換することで、磁気光学効果が大きくなったり、高周波(スピン波)の応答が変わったりします。私は、このYサイトに、Ce、Bi、Dy、などの希土類を置換することで、大きな磁気光学効果を持つ材料を作製しています。これを用いたデバイス応用についても取り組んでいます。
  • さらに、磁気異方性を制御することが、デバイス応用上重要となりますが、これを、イオンビームスパッタ法の場合は、成膜中に、調整することが可能になるため、応用上有利です。さらに、磁気ドメインをもつ膜にしたり、磁気光学効果を大きくしたりすることが可能で、デバイスに合わせた材料の設計と作製と試作が可能です。
実用化イメージ

・磁性ガーネットを利用したデバイスプロトタイプの性能を向上し、実用化製品の開発研究。
・磁性ガーネットを利用した磁気光学あるいはスピン波に関する基礎的な共同研究。

研究者

電気通信研究所

後藤 太一  

Taichi Goto

磁気光学効果

スピントロニクス材料と情報通信技術への応用

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 1つ目に、マンガン系磁性材料を主とする新薄膜磁性材料の研究開発を行っています。(図1)
  • 2つ目に、フェムト秒パルスレーザーに対する磁性体の超高速応答の基礎研究を行っています。(図2)
実用化イメージ

例として、下記のような研究で、電子・通信産業と連携できる可能性があります。
○ 新材料を用いたトンネル磁気抵抗素子の、大容量磁気メモリ、磁気ストレージ、ミリ波〜テラヘルツ波通信素子への応用。
○ フェムト秒パルス光を用いたテラヘルツ波輻射への応用。
○ パルス光を用いた磁気スピン波の制御と論理デバイスへの応用。

研究者

高等研究機構材料科学高等研究所

水上 成美  

Shigemi Mizukami

磁気シールド

型の線幅よりも微細な金属配線パターンの作製が可能!

概要

湿式エッチングでサブマイクロ線幅の金属配線付き基板を作製する方法
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T11-050.pdf

従来技術との比較

従来のフォトレジストマスクをウエットエッチングに用いた場合、金属配線幅は約10μmが下限でした。エッチング耐性に優れたレジストの熱ナノインプリント成形で、線幅0.1μmの金属配線の作製に成功しました。

特徴・独自性
  • 金・銀・銅・クロムなどのウエットエッチング加工が可能です
  • 金属と有機レジストを化学結合を介してつなぐ分子接着剤を用いています
  • サイドエッチングによる狭線化が可能なため、マイクロサイズの金属線幅をサブミクロンサイズまで縮小することが可能です
実用化イメージ

透明導電パネル・磁気シールドフィルム・帯電防止シートなどへの利用が考えられます。ウエットエッチング方式での加工なので、ロールtoロール製法にも対応が期待できます。

研究者

多元物質科学研究所

中川 勝  

Masaru Nakagawa

磁気試験

電磁センシングによる材料劣化損傷の非破壊評価

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概要

次世代輸送システム・エネルギープラントの合理的管理・高信頼化のため、構造材料の劣化・損傷に対するセンシング、およびモニタリング技術に関する研究を行っています。特に高い信頼性が求められる金属材料、複合材料の電磁非破壊試験による材質評価法と劣化診断法を開発しています。CFRP の炭素繊維の密度・配向評価、金属材料(磁性材料)の残留応力評価、などを定量的かつ高精度に評価することを目指し研究を行っています。

従来技術との比較

モデリング、数値シミュレーションと非破壊試験を融合させることにより、材料の電磁特性を定量的に評価し、材料の劣化と損傷を推定する

特徴・独自性
  • 電磁特性に着目した材質と材料劣化・損傷の評価など。
実用化イメージ

現在、鉄鋼材料の欠陥検出やCFRPの材質評価に関する共同研究を実施中。再使用ロケットエンジンの検査法としても検討が進められている。

研究者

流体科学研究所

内一 哲哉  

Tetsuya Uchimoto

磁気センサ

磁気応用技術と磁性材料

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 磁気工学を基礎とした材料開発ならびに応用技術を研究しています。特に磁気の特徴であるワイヤレスを生かした新しいセンサやアクチュエータの開発を、最適な特性を有する材料の開発も含めて行っています。これまでにカプセル内視鏡の駆動技術や内視鏡手術支援用アクチュエータ、補助人工心臓用ワイヤレス駆動ポンプなど医用応用技術や、磁界センサやひずみセンサなど世界最高レベルの感度のセンシング技術、バッテリーレスワイヤレスの温度計測技術、位置検出(モーションキャプチャ)技術などの開発を行ってきました。また材料単独では、機能性磁性薄膜(磁気弾性材料、磁気光学材料)の開発や、損失が極めて低い電磁鋼板の実現や、電気化学的手法を用いてナノスケールで構造を制御した磁性材料(陽極酸化磁性被膜材料)の開発等を行ってきました。
実用化イメージ

上記項目に興味のある企業・団体に対する技術指導・共同研究は随時受け付けています。加えて、磁気に関連する技術に関する広く一般的な技術指導の実績も数多く行っています。

研究者

電気通信研究所

石山 和志  

Kazushi Ishiyama