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材料メンテナンス

現場で、目視で、金属材料への水素侵入をリアルタイム検出

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概要

金属材料に水素が侵入すると、材料の機械的特性が低下し脆性破壊することがある。(水素脆化)水素脆化の発生を事前に予測するためには、材料への水素侵入を検出する必要がある。本技術では、対象となる金属材料に「水素と反応して色が変わる高分子センサー」を成膜することで、材料に侵入した水素を目視で発見できる。高分子センサーは安価かつ容易に成膜可能なため、大型で形状が複雑なインフラ設備にも適用できると期待される。

従来技術との比較

従来、金属中の水素検出には大型で高価な装置を必要としていたため、現場における水素検出は困難であった。本技術の水素センサーは水素を視認可能にするため、既存設備に成膜するだけで水素の侵入を発見できる。

特徴・独自性
  • ・金属材料に侵入した水素をリアルタイムで可視化できる。
  • ・金属の腐食に伴い侵入した微量の水素でも検出できる。
  • ・安価かつ容易に成膜可能なセンサーを使用するため、既存の大型設備にも適用できる。
  • ・材料に侵入した水素を発見することで、水素脆化の防止と材料の長寿命化が期待される。
実用化イメージ

本技術によって、大型のインフラ材料に侵入した水素を容易に検出できる。既存設備でも、材料表面に水素センサーを成膜すれば材料に侵入した水素を目視で発見できるため、メンテナンスコストの削減が期待できる。

研究者

金属材料研究所 材料設計研究部 耐環境材料学研究部門

柿沼 洋  

Hiroshi Kakinuma

材料モデル

作物

作物の子実生産を向上させる生殖形質に関する研究

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概要

近年の異常気象の多発により、作物の種子、果実生産の低下が危惧されている。これまでに低温、高温ストレス下で応答する遺伝子群を同定しており、ゲノム編集などにより、温度ストレス下でも生産が可能なシステムを構築する。

従来技術との比較

従来から用いられている遺伝子組換え手法に加え、ゲノム編集技術により実用に供することが可能な遺伝子改変が可能になった。

特徴・独自性
  • 作物生産とその生産物の作物・子実は、食糧、環境、エネルギー、アメニティに応用でき、地球温暖化にある21 世紀には人類にとって、様々な面においてこれまで以上に重要度が増加している。その作物の子実生産を向上させるためには、昨今の激変する環境ストレスに耐性を有する作物の開発は至上命題である。特に環境ストレスに対して弱い受粉・受精の生殖形質を改変し、種子、果実生産を向上させることを目的とする。
実用化イメージ

高温、低温ストレス下で子実生産を左右する遺伝子群を同定している。収量増を見込めるF1 雑種品種育成に重要な自家不和合性遺伝子の利用も進め、種苗産業などとの連携が可能である。

研究者

大学院生命科学研究科 分子化学生物学専攻 分子ネットワーク講座(植物分子育種分野)

渡辺 正夫  

Masao Watanabe

Saccharomyces cerevisiae

酵母を用いた認知症治療薬スクリーニング系の開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • γ セクレターゼを発現した酵母を用いてアルツハイマー病患者脳内で生成されるアミロイドβの生成を検出するアッセイ系を開発
  • 家族性アルツハイマー病家系から見つかっている遺伝子変異を利用することで、特に毒性の高いアミロイドβ(A β 42)の生成を検出することが可能
  • レポーター遺伝子の発現、即ち酵母の生育・レポータ酵素を評価することにより、A β42 を減少させる化合物、変異の同定に成功
実用化イメージ

本法によりγセクレターゼの機能を調節・阻害して認知症治療を目指す、化合物、天然物、遺伝子等のスクリーニングを行うことができる。この技術を産業的に活用したい製薬・食品企業や団体との共同研究を希望する。

研究者

大学院農学研究科 農芸化学専攻 生物化学講座(酵素化学分野)

二井 勇人  

Eugene Futai

殺菌

キャビテーションによる水処理

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特徴・独自性
  • キャビテーションを意図的に発生させた水を用いて水耕栽培を行うと、植物の活性が高まり、植物の成長を早めたり、植物の質を高めたりすることができます。また養殖などに有害なプランクトンを含む水をキャビテーションで処理すると、プランクトンを殺滅することができます。薬品を使うことなく、殺菌や滅菌などの水処理を行うことができるので、環境負荷が少ない水処理法です。低価格の設備で、かつ低ランニングコストでキャビテーションを発生できる装置を開発しているので、植物工場や養殖などの水処理に適用することが可能です。本技術を活用したい企業や団体との共同研究を希望します。あるいは本研究に関して興味のある企業へ学術指導を行うことも可能です。
実用化イメージ

研究者

大学院工学研究科 ファインメカニクス専攻 材料メカニクス講座(知的計測評価学分野)

祖山 均  

Hitoshi Soyama

革新的水利用技術:高速ナノ液滴が拓く「超節水・薬剤フリー・濡れない」殺菌・洗浄

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概要

水蒸気を混合した加圧ガスを噴射ノズルから噴出することにより、水蒸気を大気により冷却・凝縮(液化)させ、高速で噴射されるナノメートルスケールの液滴(高速ナノミスト)を生成することが可能です。本技術は、その方法と装置に関するものです。

・ナノミスト発生装置
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T20-702.pdf

従来技術との比較

本技術は液滴径が小さく、薬剤を用いずとも力学的・化学的作用などによる殺菌・洗浄が可能。必要水量も少なくドライかつ低温での殺菌・洗浄処理が可能。

特徴・独自性
  • 高速でナノメートルスケールの液滴を噴出することが可能
  • 低温、超節水、薬剤フリー、濡れない、殺菌・洗浄が可能
  • 液滴径のサイズや数の制御が可能
実用化イメージ

手洗い、シャワー(寝たきり、水インフラがない地域、災害、治療等)
食品殺菌(食肉、農産物、魚介類、加工品、調理用具、身の回りの物品)
半導体洗浄、耐熱性の低い材料や濡らさない必要のある材料の殺菌・洗浄

研究者

流体科学研究所 ナノ流動研究部門 生体ナノ反応流研究分野

佐藤 岳彦  

Takehiko Sato

五酸化二窒素の選択合成と応用

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概要

数十W程度の電力で、空気を原料に五酸化二窒素 (N2O5) を選択的にその場合成・供給できるプラズマ装置を開発し、応用展開を推進しています。
本装置を用いて、これまでに下記の効果を既に実証しており、今後は医療・農業・環境・材料分野等でさらに幅広く応用探索を進めたいと考えています。
○殺菌・殺ウイルス効果
○植物免疫活性効果
○窒素施肥効果

従来技術との比較

N2O5は、熱や水分に弱く、保存が効かず集約生産に不向きである他,従来合成法には、高い危険性や環境汚染等の問題がありました。
安全な空気から合成できる本技術は現地生成・利用を可能にします。

特徴・独自性
  • 原料は空気のみ
  • 省電力・省メンテナンス
  • 100ppmを超える五酸化二窒素を供給可能
実用化イメージ

空気とわずかな電力しか用いない本技術は、持続可能な環境負荷の小さい分散アプリケーションとの親和性が高いです。上述の特徴を上手に活用した未来の技術として発展させていきたいと考えています。

研究者

大学院工学研究科 電子工学専攻 物性工学講座(プラズマ理工学分野)

佐々木 渉太  

Shota Sasaki

殺虫

青色光を用いた殺虫技術の開発

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特徴・独自性
  • 可視光には複雑な動物に対する致死効果はないとこれまで考えられていたが、その常識を覆し、青色光に殺虫効果があることを明らかにした。LED などの照明装置を用いて、青色光を害虫の発生場所に照射するだけの殺虫方法であるため、クリーンで安全性の高い全く新しいケミカルフリーな害虫防除技術になることが期待される。可視光に殺虫効果があることを発見したのは世界初であり、他に類似のものが全くない独自の技術である。
実用化イメージ

農業、食品産業、畜産業、公衆衛生、一般家庭など様々な分野における害虫防除への利用を想定している。上記用途と関連する業界あるいは照明メーカーとの連携が考えられる。

研究者

大学院農学研究科 生物生産科学専攻 植物生命科学講座(応用昆虫学分野)

堀 雅敏  

Masatoshi Hori

サブカルチャー

日本における中国通俗文化の研究

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特徴・独自性
  • 日本に於ける中国文化受容の研究を一つの柱として研究しています。日本では、『西遊記』や『水滸傳』『三国志演義』など多彩な中国小説が受容されています。特に中国白話小説における日本語への翻訳の事例に注目し、異国の文化が日本人に理解され消化されていったのかその動態を詳しく研究しております。
実用化イメージ

中国文化と日本の関係や、サブカルチャーにおける日本の役割などで、産学連携の可能性が想定されます。

研究者

大学院国際文化研究科 国際文化研究専攻 アジア・アフリカ研究講座

勝山 稔  

Minoru Katsuyama

サブTHz波

次世代ワイヤレスIoT実現のための無線機ハードウェアおよび通信システムの研究

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特徴・独自性
  • 電波が吸収され届きにくかった人体内と体外をつなげる通信、工場内などの高密環境でも干渉を低減しリアルタイム性を実現する通信、周波数資源をディジタルビームフォーミングにより空間的・時間的に分割して有効利用できる通信など、次世代ワイヤレスIoTに関する研究を、デバイス・回路・実装・ディジタル信号処理技術から送受信機・サブシステムに至るまで一貫して研究・開発を行っている。
実用化イメージ

・当研究室で開発したリアルタイムスペクトラムモニタによる、各種無線通信機器間干渉の見える化
・5Gで注目されているミリ波、サブテラヘルツ無線の送受信機、デバイス、アンテナの評価、開発などの技術支援

研究者

電気通信研究所 情報通信基盤研究部門 先端ワイヤレス通信技術研究室

末松 憲治  

Noriharu Suematsu

サブミクロン

型の線幅よりも微細な金属配線パターンの作製が可能!

概要

湿式エッチングでサブマイクロ線幅の金属配線付き基板を作製する方法
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T11-050.pdf

従来技術との比較

従来のフォトレジストマスクをウエットエッチングに用いた場合、金属配線幅は約10μmが下限でした。エッチング耐性に優れたレジストの熱ナノインプリント成形で、線幅0.1μmの金属配線の作製に成功しました。

特徴・独自性
  • 金・銀・銅・クロムなどのウエットエッチング加工が可能です
  • 金属と有機レジストを化学結合を介してつなぐ分子接着剤を用いています
  • サイドエッチングによる狭線化が可能なため、マイクロサイズの金属線幅をサブミクロンサイズまで縮小することが可能です
実用化イメージ

透明導電パネル・磁気シールドフィルム・帯電防止シートなどへの利用が考えられます。ウエットエッチング方式での加工なので、ロールtoロール製法にも対応が期待できます。

研究者

多元物質科学研究所 附属マテリアル・計測ハイブリッド研究センター 光機能材料化学研究分野

中川 勝  

Masaru Nakagawa

サプライチェーン

サプライチェーンを通じた資源利用と関連するリスクの可視化

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特徴・独自性
  • マテリアルフロー解析、産業連関モデルに基づくサプライチェーン解析により資源の流れを明らかにし、資源採掘・精錬・輸送に関わるサプライチェーンの各拠点、経路の各属性別リスクデータとの融合を行い、我が国の科学技術イノベーション政策、資源安全保障に寄与する知を生み出します。
実用化イメージ

これまで共同研究・連携を行った経験があるのは鉄鋼産業、自動車産業です。省資源化技術導入による環境影響評価を行いたい行政機関や事業者との連携も積極的に行っていきたいと思っております。

研究者

大学院環境科学研究科 先進社会環境学専攻 環境政策学講座(環境・エネルギー経済学分野)

松八重 一代  

Kazuyo Matsubae

サプライチェーンリスク

サプライチェーンを通じた資源利用と関連するリスクの可視化

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特徴・独自性
  • マテリアルフロー解析、産業連関モデルに基づくサプライチェーン解析により資源の流れを明らかにし、資源採掘・精錬・輸送に関わるサプライチェーンの各拠点、経路の各属性別リスクデータとの融合を行い、我が国の科学技術イノベーション政策、資源安全保障に寄与する知を生み出します。
実用化イメージ

これまで共同研究・連携を行った経験があるのは鉄鋼産業、自動車産業です。省資源化技術導入による環境影響評価を行いたい行政機関や事業者との連携も積極的に行っていきたいと思っております。

研究者

大学院環境科学研究科 先進社会環境学専攻 環境政策学講座(環境・エネルギー経済学分野)

松八重 一代  

Kazuyo Matsubae

酸化

産学官

産学連携

第3世代 T細胞レパートリー解析技術開発

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特徴・独自性
  • 病気から身体を守るために、T細胞という免疫細胞が働いています。T 細胞は、その受容体で様々な病原体に対応でき、1020種類ものT 細胞受容体、すなわちレパートリーをもっています。例えば、がんを排除できるT 細胞受容体を特定できれば、このT 細胞受容体をもとにした創薬が可能となり、がんをより効率的に排除できるようになります。T細胞受容体を網羅的に調べる技術(T細胞レパートリー解析技術)は以前からありましたが、精度や効率性に問題がありました。我々はこの問題を克服し、高精度、高効率の解析技術、いわゆる第3世代T細胞レパートリー解析技術を新たに開発しました。
実用化イメージ

この技術はT細胞が関係する疾患全てに応用できるため汎用性が高く、がんや自己免疫疾患、感染症に対する治療薬、ワクチン開発、遺伝子治療などの新規治療法の開発および個別化医療を可能とします。

研究者

加齢医学研究所 加齢制御研究部門 生体防御学分野

小笠原 康悦  

Koetsu Ogasawara

酸化原因

脂質の酸化原因を明らかにできる新たな手法を開発

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特徴・独自性
  • 私たちの身体を構成する脂質が何らかの原因で酸化され、過酸化脂質が生じると、病気の要因になると考えられています。 故に、どのような酸化反応( 炎症やラジカル酸化) が進んでいるのかを知ることは重要で、私たちは過酸化脂質の構造を質量分析で詳細に解析することで、酸化反応の種類の見極めを達成しました。 つまり、その種類に応じた適切な抗酸化物質を選択すれば、効果的に酸化を抑制できると期待されます。
実用化イメージ

現在、病気予防を目的に、様々な抗酸化食品が出ていますが、私たちの方法を活用することにより、作用メカニズムが明確な確固たる抗酸化食品の創成に繋がると期待されます。

研究者

大学院農学研究科 農芸化学専攻 食品天然物化学講座(食品機能分析学分野)

仲川 清隆  

Kiyotaka Nakagawa

酸化ストレス

レドックス制御によるアルツハイマー病予防の試み

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 近年、アルツハイマー病をはじめとする加齢に伴う神経変性疾患は酸化ストレスによる細胞障害と神経炎症を基盤としていることが明らかにされている。これまでに我々は、転写因子NRF2による酸化ストレス応答の強化が多くの疾患を改善することを見いだしてきた。NRF2は強力な抗炎症作用も有することが明らかになったことから、NRF2活性化によるアルツハイマー病予防の可能性を検討している。
実用化イメージ

一部の野菜にはNRF2 を活性化する成分が含まれている。そこで、NRF2活性化作用を有する成分を増やすための作物品種改良、サプリメント開発などの事業に対して、細胞やマウスを用いた検証系を提供できる。

研究者

大学院医学系研究科 医科学専攻 生体機能学講座(医化学分野)

本橋 ほづみ  

Hozumi Motohashi

腎臓線維化の原因細胞を用いた線維化治療薬の開発

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特徴・独自性
  • 慢性腎臓病は病態が複雑ですが、共通して腎臓が線維化することから、線維化が治療標的として注目されています。腎線維化は線維芽細胞が筋線維芽細胞に形質転換することによって進行しますが、私たちは、この形質転換は可逆的であり、線維化は治療可能であることを見出しました。また、腎臓の筋線維芽細胞に由来する細胞株「Replic細胞」を樹立し、Replic細胞が線維芽細胞の性質を回復する条件を同定しました。
実用化イメージ

線維化した腎臓の筋線維芽細胞に由来するReplic細胞株を元の線維芽細胞に戻す化合物や遺伝子を探索することにより、腎臓線維化および慢性腎臓病の革新的医療の開発につながる。

研究者

未来科学技術共同研究センター 開発研究部 酸素代謝制御プロジェクト

鈴木 教郎  

Norio Suzuki

酸化セリウム

二酸化炭素とジオールからの直接ポリマー合成用触媒プロセスの開発

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特徴・独自性
  • 二酸化炭素とジオールから一段階かつ触媒的ポリカーボネート合成に有効な酸化セリウムと2−シアノピリジンからなる触媒系を見出した。酸化セリウムは二酸化炭素及びアルコールの活性化に有効であり、2−シアノピリジンはポリカーボネート生成により生じる水を水和反応により効率的に除去し、平衡を生成物側に有利にすることで反応を促進する。さらに、バイオマスからのジオール合成技術を組み合わせることで、グリーンなポリカーボネートを合成可能になる。
実用化イメージ

本技術は二酸化炭素の直接変換に有効であり、安価で安全な二酸化炭素の有効利用及び排出抑制に寄与できる触媒技術である。二酸化炭素の濃縮技術と組み合わせることで、大きな効果が期待される。

研究者

大学院工学研究科 応用化学専攻 環境資源化学講座(エネルギー資源化学分野)

冨重 圭一  

Keiichi Tomishige