ホヤ殻由来セルロースナノファイバーの精製とエネルギー材料への応用
更新:2024/11/22
- 概要
ホヤはセルロースを産生する唯一の動物であり、ホヤ殻からタンパク等を除去し、解繊することにより、セルロースナノファイバー(CNF)を抽出することができます。我々はホヤ殻由来CNFが木質よりも結晶化度が高い点に注目し、その応用展開を行なっています。また、焼成すると高品質の炭素となることから、本材料を乾燥血粉と混ぜて焼成した「ナノ血炭触媒」の開発に成功し、触媒としての展開を行なっています。
- 従来技術との比較
ホヤ殻由来CNFは木質と比べ結晶化度が高く、長い繊維を提供することから、高強度で焼成すると高性能な炭素となります。
- 特徴・独自性
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- ホヤ殻由来CNFを簡便に大量精製できるプロセス開発と、その特徴(力学・工学・表面科学・電気的・熱的特性)を活かしたフィルム材料の開発、および炭化した材料の開発を一貫して行っている唯一の研究室です。
- 実用化イメージ
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ホヤ殻由来CNF材料の提供やその炭化物、触媒などについて展開しています。材料提供や炭化プロセス、触媒の活用などについてご相談ください。
- キーワード
研究者
高等研究機構材料科学高等研究所
デバイス・システムグループ
藪 浩 教授
博士(理学)(北海道大学)
Hiroshi Yabu, Professor
分野や常識にとらわれず、新材料の創製に挑戦しています。また、基礎科学だけでなく、産業化まで見据えた研究開発を心がけています。