東北大学 研究シーズ集

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V-1を標的にしたがん分子標的治療薬の開発

更新:2020-06-16
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特徴・独自性

がんは我が国で死因の第一位の疾患であり、副作用の少ないがん分子標的治療薬の開発が待望されている。がん細胞の増殖、転移、細胞間接着、細胞間接着や腫瘍部における血管新生にはアクチン細胞骨格制御系が密接に関わっている。
私たちは自らが発見したタンパク質V-1 に、アクチンキャッピング因子CP( 論文発表PLoS Biol 8,e1000416, 2010)および脱重合因子コフィリンの活性を抑制して、アクチン細胞骨格の形成を顕著に促進する特筆すべき活性を見出すことに成功した。さらに、表面プラズモン共鳴法でのスクリーニングによりV-1 の作用を阻害する低分子化合物の発見に成功し、実際その化合物はがん細胞のアクチン細胞骨格形成を阻害した。現在、新たな誘導体を合成し、その構造活性相関研究を展開している。
研究ゴールは「新たながん分子標的治療薬の創成」である。この研究成果を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望する。

研究者

未来科学技術共同研究センター

山國 徹 その他 
医学博士

YAMAKUNI Tohru,

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