超臨界二酸化炭素による洗浄ならびにクリーニング
更新:2025/07/01
- 概要
高圧のCO2の浸透力と溶解力ならびに高膨張性を利用した、本質的なドライクリーニング、洗浄・再生技術
- 従来技術との比較
本質的なドライ・乾式の洗浄で、ナノ空間への浸透性も高い。また無酸素状態での洗浄か可能。
- 特徴・独自性
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超臨界状態のCO2を溶媒とした洗浄プロセス、液体状態の有機溶媒を利用しない本質的なドライクリーニング、洗浄技術です。液体溶媒を用いず、処理後は減圧にて溶媒残留がないことから乾燥工程が不要で省エネルギーであり、かつ毛管応力による構造体の収縮も抑制できます。加えて、微細構造物に対する洗浄、除去再生が可能で、現在高性能フィルターの再生技術は、実用化されています。
- 実用化イメージ
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精密機器。フィルターを利用する空調機器や精密機械メーカーや管工事関係事業が対象となるでしょう。クリーニングや洗浄の逆プロセスである染色やインプラグネーション(含浸)も可能となります。対象溶質を選定すれば、機能性材料の創成につながる技術になります。また、文化財の保存も、乾燥や保存剤含浸という点と、収縮抑制という観点から、本技術の適用・利活用が可能となります。
- キーワード
研究者
未来科学技術共同研究センター
猪股 宏 特任教授(研究)
工学博士(東北大学)
Hiroshi Inomata, Specially Appointed Professor(Research)