新規骨形成促進剤


更新:2024/12/23
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概要

新規骨形成促進剤
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T08-041.html

特徴・独自性
  •  ビスホスホネート(Bisphosphanate, BP)は破骨細胞の機能を抑制することによる骨吸収抑制作用を有し、骨粗鬆症等の疾患の薬剤として使用されている。しかし骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(BRONJ)等の副作用も報告され、課題となっている。窒素非含有BPsの服用によるBRONJ報告はほとんどないが、窒素含有BPに比べ骨形成抑制作用が低い。本発明は窒素非含有BPsの一種であるDisodium dihydrogen-4-[(methylthio) phenylthio] methanebisphosphonate (MPMBP)に、意外にも、骨形成促進効果を確認したことに基づく骨粗鬆症等の疾患の治療剤に関する。
  •  窒素含有BPであるZoledronateは、骨形成のバイオマーカーであるOsteocalcinのmRNA発現量を変動させない。本発明のMPMBPはその投与量依存的にOsteocalcinのmRNA発現量を増加させる(上図)。MPMBPの細胞中における骨形成促進作用を示された。
  •  MPMBP溶液を動物に局所注射したところ、歯槽骨骨密度が増加した(下図左)。コントロールに比べ、口蓋骨の厚みが増加したことが観察された(下図右)。MPMBPの生体内における骨形成促進効果を示された。
実用化イメージ

・応用範囲:抜歯窩、のう胞や腫瘍摘出後の骨欠損部、歯周病などにより吸収された歯槽骨欠損部、先天性異常による顎裂部、骨折部位、インプラント周囲骨等の修復・再生・補填等に広く応用することが期待される。

キーワード

研究者

大学院歯学研究科
歯科学専攻
地域共生社会歯学講座(頭蓋顔面先天異常学分野)

五十嵐 薫 教授 
歯学博士(東北大学)

Kaoru Igarashi, Professor