登録されている研究テーマ 416件

遠位型ミオパチーに対する治療法の開発

概要

遠位型ミオパチーの一種であるGNEミオパチーは、体幹から離れた部位から筋肉が萎縮、変性し次第に体の自由が奪われていく希少疾病で、指定難病の一つです。本疾患患者ではGNEという酵素の遺伝子に変異がありアセノイラミン酸などシアル酸合成ができません。国立精神・神経医療研究センター疾病研究第一部においてモデルマウスを作製し、アセノイラミン酸の経口投与の予防効果が得られました。

従来技術との比較

2010~2011年に、世界で初めて医師主導治験として第Ⅰ相試験を実施し、安全性を確立した。医師主導第II/III相試験、延長試験、有効性確認試験を経て、2024年3月にノーベルファーマ社が商品名アセノベル®として製造販売承認を取得しました。今後は本シーズで培ったレジストリやプロトコル作成のノウハウを活かして他のシアル酸補充やウイルスベクター、酸化的ストレスを標的とした治療開発が進むことが期待されます。

特徴・独自性
  • 以下のような特徴・独自性を持ちます。
  • ・2010 ~ 2011年に、世界で初めて医師主導治験として第Ⅰ相試験を実施し、安全性を確立しました。医師主導第Ⅱ / Ⅲ相試験、延長試験、有効性確認試験を経ました。
  • ・2024年3月にノーベルファーマ社が商品名アセノベル® として製造販売承認を取得しました。
  • ・ウルトラオーファンドラッグとして期待されます。
実用化イメージ

今後は本シーズで培ったレジストリやプロトコル作成のノウハウを活かして他のシアル酸補充やウイルスベクター、酸化的ストレスを標的とした治療開発が進むことが期待されます。

研究者

大学院医学系研究科

青木 正志  

Masashi Aoki

オートファジーを用いる創薬技術AUTAC

概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 低分子医薬が抱える最も大きな問題は、その適用範囲の狭さにあります。現在、タンパク質の8割がアンドラッガブルです。この現状を打破する手法(モダリティー)として、デグレーダーが注目されています。デグレーダーは疾患原因物質を分解除去する機能を持ち、従来の低分子医薬の概念を革新する分子です。私たちのAUTAC は選択的オートファジーを活用した世界初のデグレーダーです。細胞内の有害タンパク質や機能不全ミトコンドリアの分解を促進することができます。他のデグレーダー(例えばPROTAC) では、ミトコンドリア分解は適用範囲外であり、AUTACはオートファジー誘導剤ならではの優れた特徴を持っています。
実用化イメージ

製薬企業との連携やライセンスアウト、もしくは、創薬スタートアップ設立が期待されます。

研究者

大学院生命科学研究科

有本 博一  

Hirokazu Arimoto

押し込み弾性率8.4 GPa!原版モールドの複製や欠陥検査を安価に実現

概要

ポリイミドより強靭な樹脂モールド
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T11-053.pdf

従来技術との比較

無機ナノ粒子が高含有率で存在するためシランカップリング剤による表面処理により、繰り返し離型が可能な離型層を付与することができます。有機無機ハイブリッド化により、高強度と高耐久性を実現しました。

特徴・独自性
  • ・極細の45nmのライン-アンド-スペースパターンの繰返し転写が行えます。
  • ・室温での光ナノインプリント成形にて、モールドを作製することができます。
実用化イメージ

ナノ構造オプティクス、平面レンズなどの光学用途をはじめ、様々な光学・電気デバイスの材料加工を行うための成形型としての活躍が期待されます。

研究者

多元物質科学研究所

中川 勝  

Masaru Nakagawa

音声・音楽をターゲットとした信号処理・情報処理

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 音を中心としたさまざまな情報処理の研究を行っています。音声認識関連では、これまでに、音声認識の高精度化、音声によるロボットとの対話システムなどの研究を行ってきました。特に対話システムでは、手軽に作成できて柔軟な対話システムの開発、画像も併用したマルチモーダル対話システムなどを研究しています。また、これを応用し、外国語のスピーキング教育のための学習支援システムの技術を開発してきています。音声以外の一般音認識として、環境内での異常音の検出の研究を行っています。音声・音楽の符号化関連の研究としては、電話音声やMP3符号化音声への情報埋め込みの研究、またこれらの音信号をインターネットでストリーミング配信する時のパケットロス耐性を向上させる研究、補助情報を用いて音楽信号の操作を行う研究などを行ってきています。音楽情報処理の研究としては、ハミング音声を使った音楽情報検索の研究や、カラオケをターゲットとした歌声の自動評価の研究などを行っています。これらに限らず、信号時系列(音信号、センサーデータなど)や記号系列(自然言語、シンボル系列)のモデル化、認識、圧縮、データマイニングなどの技術を持っています。これらの技術を必要とする企業に対して、技術指導および共同研究を行う用意があります。
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研究者

大学院工学研究科

伊藤 彰則  

Akinori Ito

温泉熱・排熱を活用した小型メタン発酵システムと資源循環構築

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • メタン発酵とは、生ゴミや糞尿などから嫌気性微生物によってメタンガスを得るもので、本研究では、メタン発酵槽の加温に、温泉熱や工場等からの排熱を利用し、加温にかかる消費エネルギーを削減し、小型メタン発酵でもエネルギー収支をプラスにするシステムです。また、小型化で初期投資を小さくし、中小企業等でも購入可能な価格帯にすることで、分散型エネルギー生産を可能にし、消化液の液肥利用による資源循環を構築します。
実用化イメージ

以下のような企業との連携が想定されます。
・食品工場、飲食店、ホテル・温泉旅館など
・これまで生ゴミ処理コストを要している企業
・熱やエネルギー生産をしたい企業実用例)宮城県鳴子温泉では、ガス灯の燃料に温泉街のゴミからできるガスを利用しています。

研究者

大学院農学研究科

多田 千佳  

Chika Tada

温度勾配型マイクロフローリアクタによる着火・燃焼特性の測定・評価

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 多様な燃料の着火・燃焼特性を客観的に評価する新原理の試験法を開発・実用化しました。流れ方向に温度が徐々に上昇するように、外部から温度分布制御した微小流路を用います。燃料が温度上昇と共に低温(600K程度)から酸化剤と反応開始、反応完了(〜 1300K)までの過程(通常は高速の過渡現象「着火現象」)を、温度域別に分離した定常な複数反応帯(火炎クロマトグラフィ)として安定化することに成功しました。
実用化イメージ

オクタン価やセタン価推定、天然ガス成分別の反応特性解明を既に達成しています。簡便な標準的燃焼化学反応の試験装置として、各種燃焼器の開発への適用、不明燃料の着火特性の解明にも応用可能です。

研究者

流体科学研究所

丸田 薫  

Kaoru Maruta

音波エンジン・音波クーラーの理解と応用

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 音波を使ったエネルギー変換デバイスの研究に取り組んでいます。音波が温度境界層程度の狭い流路を伝搬するとき、気体要素は流路壁と熱的相互作用しながら圧力変動を経験します。その結果、ある種の熱力学サイクルを実行します。このサイクルによって、熱による音響パワーの自発的な生成や増幅、また低温生成などの多様な熱的現象を引き起こします。前者は音波を使ったエンジン(音波エンジン)と見ることができ、後者は音波を使ったクーラー(音波クーラー)と見ることができます。固体ピストンやバルブなどの機械的可動部品を本質的には必要としないため、いずれも大変簡単な構造を持ちます。
実用化イメージ

音波エンジンは外燃機関の一種です。そのため多様な熱源(産業排熱や太陽光エネルギー)を利用可能です。しかもパイプと熱交換器部品といった少数の構成部品からなる簡単構造を持ちます。また、関与する熱力学的サイクルはスターリングサイクルですから、本質的に高い熱効率を持ちます。まだ世界的にみても実用化に成功したグループはありませんが、産業排熱を利用した発電装置やコージェネシステム、また太陽光熱で駆動する発電装置などを目指した応用研究が進行中です。簡単構造に由来する初期コストやメンテナンスコストの低さは実用化にとって有利なはずです。逆スターリングサイクルを動作原理とする音波クーラーはフロンや代替フロンを使用せずヘリウムなどの希ガスを冷媒とする冷却技術です。またそのために、幅広い冷却温度が選択できることも利点となります。

研究者

大学院工学研究科

琵琶 哲志  

Tetsushi Biwa

カーボンニュートラルの設計論

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 2050年に向けた地域社会のカーボンニュートラルのデザインを支援しています。国際互換性ある開発中の地域エネルギー需給データベースを提供して、現状分析と将来の合理的なシナリオデザインを支援します。水素エネルギーやLCA 評価など、地域や業界のニーズに適確に対応して、各地域の再生可能エネルギーポテンシャルの最新の分析結果に基づく地域エネルギーシステムの設計を支援し、性能分析や価値評価の手法を提供します。
実用化イメージ

カーボンニュートラル計画の実務担当者。地域にて新たなエネルギーサービスを提供するビジネスの担い手。カーボンニュートラル社会と共生可能な製造業ビジネスモデルの企画立案者の方等に活用頂けます。

研究者

大学院工学研究科

中田 俊彦  

Toshihiko Nakata

化学強化ガラスの残留応力の評価方法

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概要

化学強化ガラスの残留応力の評価方法
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T18-280.html

従来技術との比較

特徴・独自性
  •  化学強化ガラスはスマートフォンのカバーガラスなどに大いに普及した。化学強化ガラスとは、硝酸カリウム融液にガラスを浸漬し、ガラスに含まれるナトリウムイオンと、硝酸カリウム融液中のカリウムイオンとをイオン交換したも のである。従来、化学強化ガラスの強度の評価方法としては、化学強化ガラスの曲げ応力を測定する曲げ試験法や光導波路法が挙げられる。しかし、これらの測定法では、化学強化ガラスの残留応力を局所的に測定す ることに適していないばかりでなく、測定可能な化学強化ガラス試料に制限がある等の課題があった。
  •  本発明によって、化学強化ガラスについて、非接触、非破壊かつ位置選択的に残留応力を評価することが可能となった。本発明では、イオン交換に伴って増大する比容の変化率を、化学強化ガラスの顕微ラマン散乱スペ クトルから導出することにより、化学強化ガラスの残留応力を算出する。
実用化イメージ

<効果> 非接触、非破壊かつ位置選択的に化学強化ガラスの残留応力を評価
<応用例> 割れないガラスの開発、ガラスの品質検査

研究者

大学院工学研究科

寺門 信明  

Nobuaki Terakado

核酸医薬への展開を目指した架橋反応性人工核酸の開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 核酸医薬は標的に対して相補的な塩基配列を持つ人工的に化学合成された核酸分子です。核酸医薬による遺伝子発現制御方法は、アンチセンス法、siRNA 法、デコイ法などが知られており、21世紀の新しい創薬として注目を集めています。最近、蛋白を発現しないnon coding RNA が遺伝子発現制御に重要な働きをもつことがわかってきており、核酸医薬の新たな標的として注目されています。我々は次世代の核酸医薬の開発を目指し、遺伝子に対して高い効率で反応する新規架橋反応性人工核酸を開発しました。
実用化イメージ

遺伝子に対する選択的な化学反応は、核酸医薬を用いた遺伝子発現制御方法を効率化するのみならず、従来にはない、遺伝子改変技術として展開できる可能性を有することから、その有用性は非常に高いと考えられます。さらに本技術では共有結合した2本鎖DNA を容易に調整できることから、有用なDNA 材料の創製も可能であり、この技術を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望しています。

研究者

多元物質科学研究所

永次 史  

Fumi Nagatsugi

各種環境に対応した大深度地殻応力計測技術

特徴・独自性
  • CO2の地中貯留、深海底面下にあるメタンハイドレート層からのメタンガス生産、地熱エネルギー抽出などのフロンティア地殻工学、さらには、原子力発電所の耐震設計等への応用を目的として、対象地層に作用する地殻応力を孔井を使って定量的に評価するための方法を開発している。これによれば、地表面ないし海表面からキロメートル級の深度、高温環境さらには固結のみならず未固結岩体への適用が可能である。特にBABHYと名付けた方式については、800 mという実用深度での適用実験に成功した。また、この業績に対して、国内岩の力学連合会論文賞、米国岩石力学協会論文賞などを受賞した。これらの技術を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望する。
実用化イメージ

研究者

流体科学研究所

伊藤 高敏  

Takatoshi Ito

革新的水利用技術:高速ナノ液滴が拓く「超節水・薬剤フリー・濡れない」殺菌・洗浄

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概要

水蒸気を混合した加圧ガスを噴射ノズルから噴出することにより、水蒸気を大気により冷却・凝縮(液化)させ、高速で噴射されるナノメートルスケールの液滴(高速ナノミスト)を生成することが可能です。本技術は、その方法と装置に関するものです。

・ナノミスト発生装置
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T20-702.pdf

従来技術との比較

本技術は液滴径が小さく、薬剤を用いずとも力学的・化学的作用などによる殺菌・洗浄が可能。必要水量も少なくドライかつ低温での殺菌・洗浄処理が可能。

特徴・独自性
  • 高速でナノメートルスケールの液滴を噴出することが可能
  • 低温、超節水、薬剤フリー、濡れない、殺菌・洗浄が可能
  • 液滴径のサイズや数の制御が可能
実用化イメージ

手洗い、シャワー(寝たきり、水インフラがない地域、災害、治療等)
食品殺菌(食肉、農産物、魚介類、加工品、調理用具、身の回りの物品)
半導体洗浄、耐熱性の低い材料や濡らさない必要のある材料の殺菌・洗浄

研究者

流体科学研究所

佐藤 岳彦  

Takehiko Sato

化合物半導体を用いた放射線検出器の開発

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特徴・独自性
  • 材料純化、結晶成長、結晶加工、電極形成、検出器製作を一貫して行い、化合物半導体を用いた放射線検出器の開発を行っている。特に化合物半導体の一つである臭化タリウム(TlBr)に着目し研究を行っている。TlBr検出器は非常に高い検出効率を持ち、PET やSPECT 等の核医学診断装置やガンマ線CT、産業用X線CT、コンプトンカメラ等への応用が可能である。
実用化イメージ

化合物半導体成長技術はシンチレーション結晶育成、X線フラットパネルセンサー用直接変換膜製作へ応用が可能である。これらの結晶成長・検出器製作技術を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望する。

研究者

大学院工学研究科

人見 啓太朗  

Keitaro Hitomi

過酷環境下で機能する化学イメージング・デバイスの開発

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特徴・独自性
  • 強酸性の環境下で、水素イオンと塩化物イオンの濃度分布を、画像としてリアルタイム計測できるイメージング素子を開発した。pH の範囲は3.0 から0.5まで、塩化物イオン濃度は4M まで計測できる。従来、塩化物イオンに関しては、pH 6〜8の中性域で、0.01M以下の希薄溶液の濃度を計測できるだけであった。しかし、特殊なセンサー物質の探索や感応膜の作製方法を工夫することで、過酷環境下でも機能するデバイスの開発に成功した。
実用化イメージ

強酸性下で進行する金属の腐食現象など、各種化学反応の機構解明への応用が期待される。マイクロ流体チップへ組み込むことで、金属表面の触媒作用の解明などにも応用できるものと思われる。

研究者

大学院工学研究科

武藤 泉  

Izumi Muto

画像解析による岩石コアの定方位化手法

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概要

画像解析による岩石コアの定方位化手法
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T20-3110.html

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 地下資源の開発において、坑井から採取した円柱状の岩石サンプル(岩石コア)の解析が行われています。岩石コアを解析することで、地下に存在する物質を推定したり、地層の物性を低コストかつ簡便に測定したりすることができます。さらに、岩石コアの地中での方位が分かると、地殻応力の方向、地下の異方透水性および地下断層の向き等の地層構造に関する情報を推定することができると期待されます。従来、検層により撮影した坑壁画像をトレースし、岩石コア表面と一致させて岩石コアの定方位化を行う手法があります。この手法では、膨大な時間が掛かること、また目視によって方位を定めるため主観的な判断となってしまうことが課題でした。本発明は、画像解析による岩石コアの定方位化に関する手法であり、従来法より短時間で、かつ客観的に定方位化を行うことが可能となりました。
実用化イメージ

岩石コアの定方位化は、次の解析を可能にする重要な要素です。
・地殻応力の方向
・異方透水性の方向
・断層の方向

研究者

流体科学研究所

椋平 祐輔  

Yusuke Mukuhira

「形」と「振る舞い」の美しさ

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概要

一言で言うと,「化粧心理学」と「災害心理学」をテーマとして研究しています。

従来技術との比較

「化粧心理学」については,現在の隆盛に至る牽引者であるという自負があります。
「災害心理学」については,穏やかな被災生活の維持に注目した,被災者のマナーという,独自の視点が特徴です。

特徴・独自性
  • 感情の観点から、人の「見た目」と「振る舞い」の美しさについて研究しています。形のほうは、主に化粧の心理・文化的研究です。たとえば、スキンケアのリラクセーション効果の生理心理学的研究、アイシャドーで目を大きく見せるテクニックの知覚心理学的研究、フレグランスのアロマコロジー効果の研究などです。「振る舞い」のほうは、冷静に秩序を保った東日本大震災の被災者の心理、災害時に立ち上がる創発規範などを研究しています。
実用化イメージ

化粧品メーカーや、ゴミの不法投棄問題を扱う公的機関等との共同研究実績があります。心理・文化的価値を商品に込める、あるいは社会生活に潤いと美しさをもたらすような共同研究を歓迎します。

研究者

大学院文学研究科

阿部 恒之  

Tsuneyuki Abe

型の線幅よりも微細な金属配線パターンの作製が可能!

概要

湿式エッチングでサブマイクロ線幅の金属配線付き基板を作製する方法
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken/T11-050.pdf

従来技術との比較

従来のフォトレジストマスクをウエットエッチングに用いた場合、金属配線幅は約10μmが下限でした。エッチング耐性に優れたレジストの熱ナノインプリント成形で、線幅0.1μmの金属配線の作製に成功しました。

特徴・独自性
  • 金・銀・銅・クロムなどのウエットエッチング加工が可能です
  • 金属と有機レジストを化学結合を介してつなぐ分子接着剤を用いています
  • サイドエッチングによる狭線化が可能なため、マイクロサイズの金属線幅をサブミクロンサイズまで縮小することが可能です
実用化イメージ

透明導電パネル・磁気シールドフィルム・帯電防止シートなどへの利用が考えられます。ウエットエッチング方式での加工なので、ロールtoロール製法にも対応が期待できます。

研究者

多元物質科学研究所

中川 勝  

Masaru Nakagawa

家畜対応型の粘膜免疫調節機能性の評価系構築

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 食の安全性から健全生活の向上に貢献する上で、薬剤に頼らない家畜生産技術の開発が望まれます。我々は、世界に先駆けて樹立したブタおよびウシ腸管上皮(PIE,BIE)細胞により、家畜対応型の腸管免疫調節機能性の評価系を構築しました。本評価系は、家畜に最適な腸管免疫を介する生菌剤や有用成分の選抜・評価を可能とし、動物実験を軽減させながら効率よく薬剤代替のための選抜・評価が行える他、詳細な機構解明にも有用です。
実用化イメージ

畜産業界における飼料や動物医薬の開発において、家畜に対応した生菌剤等のスクリーニングおよび有効性の評価や既存製品の再評価、機構解明等の推進が可能となり、新たな製品開発に向けた有意義な共同研究ができます。

研究者

大学院農学研究科

北澤 春樹  

Haruki Kitazawa

活性型ビタミンB6により炎症を抑制

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概要

慢性低酸素状態による炎症改善医薬組成物
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T22-162.html

従来技術との比較

特徴・独自性
  •  加齢に伴う循環器や呼吸器の機能低下は、末梢組織における酸素濃度の減少を引き起こすことが知られています。
  •  本発明者らは、慢性的な低酸素状態が炎症反応を増悪することおよび慢性低酸素状態における生体反応は、低酸素応答因子HIF (Hypoxia InducibleFactor)経路とは独立した経路であることを見出しました。
  •  慢性低酸素状態のマウス(7% 酸素濃度に3 日間曝露)の肺では、ピリドキサールリン酸の減少および炎症性サイトカイン(IL-6)の増大が観察されました。本モデルマウスにピリドキサールを投与することにより、慢性低酸素状態におけるリソソーム活性が回復し、炎症性サイトカインを抑制する事が確認されました。
  •  本発明は、この知見に基づく慢性低酸素状態、およびこれに起因する炎症反応を改善する医薬組成物に基づきます。
実用化イメージ

以下のような社会実装への応用が想定されます。
・医薬品(特に、COVID19が引き起こす無症候性低酸素症に関連する炎症の緩和に期待)
・サプリメント

研究者

大学院医学系研究科

関根 弘樹  

Hiroki Sekine

活断層と地震ハザード評価

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 地形・地質調査を通じて、活断層での地震発生履歴を解明し、甚大な被害をもたらす内陸地震の発生規模と確率を予測する研究を行っています。また、三陸海岸の数万年~数十万年の超長期の地殻変動を解明し、海溝型超巨大地震の発生サイクルの解明を目指しています。さらに、大地震の続発性・相互連鎖性を説明する断層モデルを数値計算で再現し、地震の発生予測の高精度化を行っています。
実用化イメージ

活断層の調査にあたっては大規模な調査溝掘削や新しい調査・探査技術の開発が欠かせません。地質・建設コンサルタントなど土木関連企業との連携を考えています。

研究者

災害科学国際研究所

遠田 晋次  

Shinji Toda