登録されている研究テーマ 418件

キャリブレーションを必要としない高度ビジョンシステム

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 生産現場におけるロボット導入の障害は、完ぺきな環境整備とティーチィングです。ビジョンを援用して環境や作業手順を自動で認識できれば、ロボットの導入は飛躍的に容易になりますが、ビジョンシステムにおける事前の条件出し(キャリブレーション)の負担が大きいです。フィードバック制御を用いれば、目標画像(ロボットが行うべき作業の写真)と現在画像(カメラからリアルタイムに得られる画像)をキャリブレーションなしで一致させることができます。この技術をビジュアルサーボといいます。
実用化イメージ

ビジュアルサーボの導入でカメラの配置が自由になり、キャリブレーションレスになり、ビジョンシステム導入の障害を容易に解決可能です。

研究者

大学院情報科学研究科

橋本 浩一  

Koichi Hashimoto

急激に進行する重症な心不全に対応できる医療機器

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概要

挿入型人工心筋システム
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T08-115.html

従来技術との比較

重症心不全治療のためには人工心臓等の治療があるが血栓のリスクがある。人工心筋システムは、心臓を外からアシストするので血栓のリスクがない新しい治療機器である

特徴・独自性
  • 急激に進行する重症な心不全に対する救命手段として、薬剤加療、大動脈バルーンポンプや人工心臓の装着、心臓移植などが挙げられるが、いずれも大きな課題が残っています(薬剤抵抗、血栓形成、大掛かりな開胸手術、ドナー不足など)。そこで本発明では、新たな救命手段として緊急の現場でも装着が容易な新規人工心筋を提供します。本発明は、緊急時に左四肋間や左五肋間の小切開部から挿入できる人工心筋です。
実用化イメージ

以下のような社会実装への応用が期待されます。

<効果>
● 小切開部から挿入するため、救命救急時に簡単に利用できます。

<応用例>
● 心筋収縮支援デバイス

研究者

加齢医学研究所

山家 智之  

Tomoyuki Yambe

凝固現象を伴う先端ダイカストプロセスシミュレーション

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • ダイカストの特性上、実機でデータの取得は困難です。そこでダイカストプロセスに関する数値解析的アプローチが注目されており、数値解析から得た情報を鋳造方案に落とし込むことで試作回数を減らし、製品開発までのリードタイム・コストを削減することが期待されています。本研究では、高圧ダイカストプロセスにおける自由表面を伴うMold 内部アルミニウム溶湯の凝固現象を伴う混相流動解析を実施しました。
実用化イメージ

自動車業界、自動車サプライヤー、鋳造産業への応用が期待されます。本解析手法により、先端ダイカストにおける金型内部状態を精度よく再現し、解析結果をもとに鋳巣発生の原因を特定することが可能となります。

研究者

流体科学研究所

石本 淳  

Jun Ishimoto

巨大磁歪材料の探索と電子状態の実測による磁歪発現機構の解明

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概要

振動発電、アクチュエータ、位置センサ等に磁歪現象が利用されていますが、巨大磁歪材料の磁歪発現機構は解明されていません。そのため、単結晶を作製して磁歪の符号・大きさ、電子状態について結晶方位依存性を測定して磁歪の発現機構を研究しています。電子状態は放射光を用いて共鳴非弾性X線散乱(RIXS)とX線磁気円二色性(XMCD)で測定しています。

従来技術との比較

巨大磁歪材料の磁歪発現機構は解明されておらず、電子状態直接観測と結び付けた研究はありません。

特徴・独自性
  • このシーズは、下記の特徴を持ちます。
  • ・Fe-Ga 系巨大磁歪材料のブリッジマン法等による単結晶試料の作製。
  • ・放射光を用いた磁性材料の電子状態の直接的な測定。
  • ・磁歪特性と電子状態の結晶方位依存性の測定から巨大磁歪の発現機構の解明。
  • ・磁歪の発現機構に基づく材料探索と結晶方位等の組織制御。
  • ・輸送特性(電気抵抗や磁気抵抗)の異方性と電子状態との関連付け。
実用化イメージ

巨大磁歪の発現起源を理解して結晶方位等の組織を制御することで、磁歪デバイスの高性能化が期待できます。

研究者

金属材料研究所

梅津 理恵  

Rie Umetsu

筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する肝細胞増殖因子(HGF)を用いた治療法の開発

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概要

難治性神経変性疾患の代表で、治療法開発が希求されているALSに対して世界初の組換えHGF蛋白質の脊髄腔内投与による第I相試験を東北大学病院で実施。これをふまえ、2016~2022年ALSに対する有効性と安全性を確認する第II相試験(医師主導治験)を同院と大阪大学附属病院にて実施、終了した。主要評価項目に関して統計学的有意差はなかったが現在、終了後の追加解析を実施中。また、同一製剤を用いた脊髄損傷に対する臨床開発も進行中。

従来技術との比較

世界初の組換えHGF蛋白質の脊髄腔内投与製剤、中枢神経系に効率的かつ選択的に送達可能な「脊髄腔内」反復投与を実現する医療機器(皮下ポートと脊髄腔内留置カテーテルキット)と同時開発

特徴・独自性
  • ALSは難治性神経変性疾患の代表であり、脳・脳幹・脊髄運動ニューロンの系統的変性による全身の進行性筋萎縮と筋力低下が主徴です。呼吸筋障害による致死的疾患でありながら3 ~ 4剤の進行抑制薬承認にとどまるのが現状です。東北大学神経内科では、世界初のラットALS モデルを開発しました(Nagai M, et al. 2001)。HGF 蛋白質の脊髄腔内持続投与による進行抑制効果を同モデルで確認しました。第Ⅰ相・第Ⅱ相試験(治験)を終了し、追加解析による有効性を検証中です。
実用化イメージ

クリングルファーマ㈱、慶應義塾大学(岡野栄之教授、中村雅也教授)、旭川医科大学(船越洋教授)と協働し本剤の医薬品化を目指しています。ALS 第Ⅰ相・第Ⅱ相試験、脊髄損傷の第Ⅲ相試験をほぼ終了しました。製薬企業と連携予定です。

研究者

大学院医学系研究科

青木 正志  

Masashi Aoki

金魚を用いたハイスループット一本鎖抗体取得技術

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概要

コイ科魚類の中で抗体の多様性が最も大きい金魚(スイホウガン)を活用することで、哺乳動物では取得困難な抗体をハイスループット(HTP)に作製することができる。すなわち、免疫後の水泡液から全RNAを精製し、次世代シークエンサーを用いたRNA-seqを行うことで免疫グロブリン(Ig)重鎖および軽鎖の両遺伝子の塩基配列を網羅的に取得するとともに、試験管内で一本鎖抗体を作製することに成功した。

従来技術との比較

従来の特異的抗体の取得ではマウスなどの実験哺乳動物を用いるのが一般的であったが、ヒトGPCRなどに対する抗体は免疫寛容が起こって、しばしば取得が困難であった。金魚(スイホウガン)は少量の抗原タンパク質で、数週間で免疫が完了する。また、水泡液を何回採取しても、再び水泡液量が元に戻るとともに、水泡液内の抗体濃度は何度採取しても一定量であったことから、1個体で継続的な抗体作製が可能である。

特徴・独自性
  • 金魚(スイホウガン)は眼下にリンパ液を含有する水泡を有する愛玩魚であり、実験魚としては用いられてきませんでした。キンギョIg 遺伝子は他のコイ科魚類(ゼブラフィッシュやコイなど)と比較して、可変領域のアミノ酸配列の多様性が大きく、哺乳動物には見られないユニークな一本鎖抗体を作製することができます。
実用化イメージ

CAR-T 細胞療法に用いられるscFv(single-chain variablefragment)を簡便に作製できることから、テーラーメイドなscFv を提供するプラットフォームを提供できます。

研究者

グリーン未来創造機構

田丸 浩  

Yutaka Tamaru

金属極細線のジュール熱溶接と機能の創出

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特徴・独自性
  • 金属マイクロ・ナノ材料が持つ優れた物理的諸特性を有効に活用して新しい機能を創出するために、電流により発生するジュール熱を利用した極微細材料の溶接、切断手法を開発しています(図1)。2 本の極細線の先端同士を接触させた状態である範囲内の一定直流電流を付与することで、細線接触部を自発的に溶融、凝固させ、同部を溶接できることを見出しました。また当該手法を駆使して極微細材料のマニピュレーションも可能です。
実用化イメージ

素材としての金属極細線から新たな機能を創出できます(図2)。また極微細材料の物理的諸特性を評価する独自の試験技術も開発しており(図3)、これら技術を活用した産学連携が可能です。

研究者

大学院工学研究科

燈明 泰成  

Hironori Tohmyoh

金属材料のナノ複合化と高機能化

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概要

カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン、MXene などの低次元強化相を金属複合材料の強化材として活用する。界面反応を意図的に制御することで、低次元強化相特有の特性を引き出す方法を明確化し、有効な荷重伝達を実現することで、優れた機械特性、導電率、熱伝導率を同時に向上させる。更に、新規な複合粉末の製造方法の確立並びに3Dプリンターを活用した高機能金属(Al、Cu、Ag、Ti など)を開発する。 

従来技術との比較

適切な界面反応が界面結合を大幅に改善できることを示し、従来の考え方とは異なる発見であった。従来のボールミリングやアトマイズ法などの方法とは異なり、新しい複合粉末の作製手法が開発された。3Dプリンター中の急速凝固を活用することで、状態図上では溶解が困難と予想される大量のナノ炭素や酸化物を強制的に固溶させ、高機能金属材料として実現することが可能となる。

特徴・独自性
  • ナノカーボンやナノバブルを活用し、ヘテロ凝集させナノセラミックス/金属粉末を製造するプロセスを提案する。複合材料開発のためのハイスループット手法を確立し、機械学習を用いて強化相の添加、界面組織、および物理・機械的特性の関係を予測するモデルを構築する。金属とセラミックスの優れた機械的・物理的特性を組み合わせることで、多機能部品の実現が可能となる。
実用化イメージ

金属およびセラミックス基複合粉末の作製が可能である。導電体の軽量化や送電ロスの低減に加え、銅資源問題への対応が期待できる。高強度かつ高抗菌性を有する生体用金属材料の積層造形を目指す。

研究者

大学院工学研究科

周 偉偉  

Weiwei Zhou

金属錯体制御によるナノ構造制御

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特徴・独自性
  • ナノ材料の特異な物性を工業材料に応用するには、目的とする物性を最大限に発揮する組成のみで材料を構成する技術、粒界や欠陥部位等を極力低減し耐腐食性等を向上させる技術、表面特性を発現可能とするための表面の単原子分子レベルでの制御技術、等が必要である。我々は、原料液中の金属錯体構造や状態を計算と機器分析で制御し、還元析出時の反応速度を制御することで構造や組成が均質な合金ナノ粒子を合成する技術、金属ナノ材料実用化の障害を除去する技術、等の研究開発を行っている。
実用化イメージ

触媒化学等を含む化学工業や電子産業等、ナノ材料の表面物性が大きく影響する産業界に対して、材料の表面及び状態制御に関する連携が可能と考えている。

研究者

大学院環境科学研究科

高橋 英志  

Hideyuki Takahashi

金属ナノ粒子を用いた抗原虫薬の開発 アミノ酸被膜による効果の増強

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 金属ナノ粒子は、一般的な大きさの金属個体とは異なる物理的、化学的特性を持ちます。これらの特性は金属ナノ粒子の比表面積が極めて大きいことに起因します。また、その量子サイズによって特有の物性を示します。さらに、金属ナノ粒子は微生物を殺滅する活性酸素種を産生する能力があり、膜透過性も持ちます。我々は、アミノ酸被膜金属ナノ粒子がトキソプラズマの増殖を抑制することを報告しています。
実用化イメージ

マラリアを始め、人類の脅威となっている原虫感染症の予防、治療、診断について、金属ナノ粒子を使った新しいツールを提供できる可能性があります。ナノテクノロジー分野、動物医療を含めた医薬品分野等において活用の可能性があります。

研究者

大学院農学研究科

加藤 健太郎  

Kentaro Kato

金属溶湯脱成分法:オープンセル型ナノポーラス金属開 発と、相分離する金属同士の異材接合への応用

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • ナノポーラス金属は、次世代高機能材料として応用が期待されています。その主な作製法として知られる水溶液による脱成分法は、微細・均一な多孔質構造の形成を可能にします。しかし、その形成原理は腐食であり、標準電極電位の高い貴金属において多孔質材料の作製が可能ですが、卑金属では酸化されてしまいます。本部門では金属溶湯による簡便な脱成分技術を新たに考案しました。この技術によれば、貴・卑に依存せず純金属や合金を多孔質化することが可能です。これまで作製が困難であった数々の卑金属(Ti、Ni、Cr、Mo、Fe、Co 等)・半金属元素(炭素Si)およびそれらの合金において、オープンセル型ナノポーラス金属材料の開発に成功しました。また、この技術は、鉄とマグネシウム、チタンとマグネシウム等の相分離する金属同士の強固な異材接合にも応用できることが分かりました。
実用化イメージ

新規電極、触媒、フィルター等に実用が期待できるほか、Ni などの毒性元素を含有する生体金属材料表面からこれを除去する技術としても利用できます。また、マルチマテリアルを実現する鉄鋼・マグネシウム合金間接合やチタン合金・マグネシウム合金間接合を可能にします。関連企業・団体との共同研究・開発を強く希望します。

研究者

金属材料研究所

加藤 秀実  

Hidemi Kato

金ナノ粒子と生理活性天然物を利用したセンサー物質開発研究

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 金ナノ粒子を使用した検査薬の担持物質として、これまではタンパク質(レクチン等)や単純な有機化合物が使用されてきました。一方、生理活性天然物は医農薬指向で研究されてきましたが、多様な作用機構を応用すれば検査薬に使用可能と考えられます。これらの性質を組み合わせることで新奇センサー物質の創成が可能と予想されます。
実用化イメージ

生理活性天然物の活性発現機構に着目することで、従来技術(抗体等)では検出が難しかった物質(低分子化合物・金属イオン等)の検出が可能になると期待できます。

研究者

大学院農学研究科

榎本 賢  

Masaru Enomoto

グローバルネットワークを支える光通信技術

概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 本研究室では、光時分割多重方式による1チャネルあたりTbit/s級の超高速光伝送、QAMと呼ばれるデジタルコヒーレント光伝送、ならびにそれらを融合した超高速・高効率光伝送技術の研究開発を進めています。また、デジタルコヒーレント伝送のアクセスネットワークおよびモバイルフロントホールへの展開と、光通信と無線通信とを同じ電磁波として融合する新領域の開発を目指しています。産学連携が可能な分野としては、超高速光伝送、コヒーレント光通信、光増幅器、新型光ファイバ、ファイバレーザ、光ファイバ計測等の技術分野があります。現在、NICT、AIST等の研究機関をはじめ、光ファイバ、光学材料、光部品、測定器等のメーカ、ならびに通信キャリア関係の企業と連携を行っています。最近では、Beyond5Gを目指して、光無線融合型超高速アクセスネットワークの実現に関心を持っています。
実用化イメージ

研究者

電気通信研究所

廣岡 俊彦  

Toshihiko Hirooka

計算材料学

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 私たちは、第一原理計算と情報学を用いて、従来実験では到達できなかった数の物質を探索し、有望な材料を発見することを研究テーマとしております。特に第一原理計算の自動化やデータベースの構築、さらにはそれらを用いた特性の理解、新材料探索を得意としています。対象は主にセラミックスです。
実用化イメージ

材料開発で生じる問題を、第一原理計算と情報学を用いて解決する方法を共同で検討します。また自動計算の仕組みの導入や、どのような計算を如何に行うかのアドバイス、計算で得られた結果の解釈を通して、実用に資する新材料の探索を共同で行います。さらに情報学に関する基礎から応用までの支援を行います。

研究者

金属材料研究所

熊谷 悠  

Yu Kumagai

形状制約のない力学的異方性材料の簡易な弾性定数計測手法の開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 本弾性定数計測手法は、任意の弾性定数を入力値に用いて共鳴振動解析を行い、振動実験から得られた共鳴振動数と各振動様式が解析結果と一致する入力弾性定数を逆解析的に求める手法です。材料種、材料形態および計測環境の制約を伴わない計測手法の構築を目指しており、金属材料・セラミックス材料・高分子材料・複合材料、顕微鏡サイズ材料・薄膜材料・異種接合材料および高温環境下なども研究対象としています。
実用化イメージ

本研究を発展させるためには、企業の課題と我々の課題との間のギャップを埋める必要があり、知識の相互補完なしでは目的を達成することができない研究開発テーマです。是非、抱えている課題や困難をお教えください。

研究者

大学院工学研究科

山本 剛  

Go Yamamoto

計測融合シミュレーションによる複雑流れの解析に関する研究

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 流れ場のもつ膨大な流体情報を、リアルタイムで獲得するためのコンピュータと実験計測を融合した新しい流体解析手法である「計測融合シミュレーション」に関する研究を行っています。本手法は、流れ場の計測データと対応するシミュレーション結果の差を数値シミュレーションにフィードバックすることにより、実現象の流れを正確に再現できます。本手法は、医療分野での血流のリアルタイム可視化、自動車等の複雑形状物体周りの流れ解析、原子力配管系内流れのリアルタイムモニタリング等、複雑な流れ場を高精度かつ高効率に再現することが必要とされる問題に広く適用可能です。本研究に関して興味のある企業へ学術指導を行う用意があります。
実用化イメージ

研究者

高等研究機構学際科学フロンティア研究所

早瀬 敏幸  

Toshiyuki Hayase

⾎流場推定装置、学習装置、⾎流場推定⽅法及びプログラム

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概要

学習させたニューラルネットワークに医療用画像を入力とすると、直接数値解析結果の予測が得られます。これにより、煩雑な手作業を要したプレ処理を行うことなく、また画像から瞬時に流れ場の予測が得られます。

従来技術との比較

近年では4D flow MRI 等の流れ場の計測技術が開発されていますが、MRI は導入コストが高く中小医療施設において喫緊の普及は難しく、撮像時間の長さも課題として残っています。また従来の血流数値解析(CFD)では、プレ処理として、医療用画像(輝度値情報で断面画像が得られる)から血管内腔を構築し、それを用いて計算格子の生成、数値解析を行ってきました。対して新規技術では、医療用画像から、数値解析とそれに伴うプレ処理を通さず、直接流れ場を予測します。

特徴・独自性
  • このシーズは以下のよう特徴を持ちます。
  • ・形態画像から直接血流場を推定するニューラルネットワークを使用。
  • ・煩雑なプレ処理が不要・CFD と比べ、解析に要するリソースが低い。
  • ・CFD 結果を学習させることで、速度や圧力など様々な情報を出力可能。
実用化イメージ

MR,CTなどの医療撮像機器に搭載し,形態画像を取得すると同時に内部流れ場を推定できます。

研究者

流体科学研究所

安西 眸  

Hitomi Anzai

下痢性貝毒の新規微量検出法の開発

概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 下痢性貝毒であるオカダ酸(OA)が高結合性を示すタンパク質OABP2の効率的調達が可能となり、凍結融解後もOABP2がOA に対する結合性を保持することが明らかとなりました。下痢性貝毒は日本の養殖業を脅かす食中毒の一種で事前検査により未然に防がれていますが、動物愛護の観点から現行の急性毒性検査に替わる代替法の開発が望まれています。本研究ではOABP2を用いた新規OA定量法を開発し、簡便かつ迅速な下痢性貝毒検出法として販売化を目指しています。
実用化イメージ

アフィニティーカラム法やラテラルフロー法をご専門にされる企業や団体と産学連携を進めたいです。

研究者

大学院農学研究科

此木 敬一  

Keiichi Konoki

原子拡散接合法(新しい室温接合技術)とその応用

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特徴・独自性
  • 原子拡散接合法(Atomic Diffusion Bonding, ADB)は、同種・異種のウエハ等を室温で接合する、我々が提案した新しい技術です。標準的なADBは、超高真空中で薄い金属膜を使って接合する技術ですが、最近、酸化膜や窒化膜を使ったADB開発にも成功し、接合界面の機能を更に向上させました。また、Au膜等を用いた大気中接合は、利便性が高く、優れた熱伝導性等を実現できます。
実用化イメージ

新しい電子デバイス、光学デバイス、パワーデバイス、MEMS、ポリマー等の有機系デバイスの形成や、精密機器部品等への展開が期待され、一部は実際のデバイス形成技術として既に利用されています。

研究者

高等研究機構学際科学フロンティア研究所

島津 武仁  

Takehito Shimatsu