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遺伝子改変

作物の子実生産を向上させる生殖形質に関する研究

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概要

近年の異常気象の多発により、作物の種子、果実生産の低下が危惧されている。これまでに低温、高温ストレス下で応答する遺伝子群を同定しており、ゲノム編集などにより、温度ストレス下でも生産が可能なシステムを構築する。

従来技術との比較

従来から用いられている遺伝子組換え手法に加え、ゲノム編集技術により実用に供することが可能な遺伝子改変が可能になった。

特徴・独自性
  • 作物生産とその生産物の作物・子実は、食糧、環境、エネルギー、アメニティに応用でき、地球温暖化にある21 世紀には人類にとって、様々な面においてこれまで以上に重要度が増加している。その作物の子実生産を向上させるためには、昨今の激変する環境ストレスに耐性を有する作物の開発は至上命題である。特に環境ストレスに対して弱い受粉・受精の生殖形質を改変し、種子、果実生産を向上させることを目的とする。
実用化イメージ

高温、低温ストレス下で子実生産を左右する遺伝子群を同定している。収量増を見込めるF1 雑種品種育成に重要な自家不和合性遺伝子の利用も進め、種苗産業などとの連携が可能である。

研究者

大学院生命科学研究科 分子化学生物学専攻 分子ネットワーク講座(植物分子育種分野)

渡辺 正夫  

Masao Watanabe

遺伝子工学

環境DNAを用いた海産魚の生態研究

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特徴・独自性
  • 環境DNAは環境中に生物から放出されたDNAである。環境DNAの利点は、採水だけでサンプリングが完了することから、今までにない多地点・複数回のビッグデータを得られると事である。現在、河川や沿岸域で、海産魚の環境DNA関係を検出することで、対象種の在不在やバイオマスの推定を試みている。さらに本技術を用いて、生物多様性の評価や保全に向けた研究を展開している。
実用化イメージ

海産魚の漁獲量の減少は深刻であり、資源量管理を行う必要がある。本技術は、漁業者に対して漁獲量に関する提言や、回遊魚の回遊時期やその加入量の予測を提案し、効率的な漁業を行うための一助となり得る。

研究者

大学院農学研究科 生物生産科学専攻 水圏生産科学講座(水産資源生態学分野)

村上 弘章  

Hiroaki Murakami

遺伝子発現制御

核酸医薬への展開を目指した架橋反応性人工核酸の開発

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特徴・独自性
  • 核酸医薬は標的に対して相補的な塩基配列を持つ人工的に化学合成された核酸分子である。核酸医薬による遺伝子発現制御方法は、アンチセンス法、siRNA法、デコイ法などが知られており、21世紀の新しい創薬として注目を集めている。最近、蛋白を発現しないnon coding RNA が遺伝子発現制御に重要な働きをもつことがわかってきており、核酸医薬の新たな標的として注目されている。我々は次世代の核酸医薬の開発を目指し、遺伝子に対して高い効率で反応する新規架橋反応性人工核酸を開発した。
実用化イメージ

遺伝子に対する選択的な化学反応は、核酸医薬を用いた遺伝子発現制御方法を効率化するのみならず、従来にはない、遺伝子改変技術として展開できる可能性を有することから、その有用性は非常に高いと考えられる。さらに本技術では共有結合した2本鎖DNAを容易に調整できることから、有用なDNA 材料の創製も可能であり、この技術を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望する。

研究者

多元物質科学研究所 有機・生命科学研究部門 生命機能分子合成化学研究分野

永次 史  

Fumi Nagatsugi

遺伝子多型

ファーマコゲノミクス解析に基づく個別化薬物療法

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特徴・独自性
  • 東北メディカル・メガバンク機構が構築した一般住民バイオバンクの全ゲノム配列情報を活用して、薬物代謝酵素における約1000 種の組換え遺伝子多型バリアントを網羅的に作製・機能評価する。これにより、これまで見落とされてきた薬物代謝酵素活性に影響を及ぼす重要な低頻度遺伝子多型を同定し、遺伝子型から表現型を高精度で予測できる薬物応答性予測パネルや独自のコンパニオン診断薬(核酸クロマトグラフィー法)を構築する。
実用化イメージ

核酸クロマトグラフィー法は尿糖や妊娠検査薬のようなものであり、キットが成功すれば、簡便で大型の検出機器を必要としないため、大病院だけでなく中小病院や診療所レベルでも遺伝子多型診断の導入が可能になると考えられる。

研究者

大学院薬学研究科 医療薬学専攻 医療薬学講座(生活習慣病治療薬学分野)

平塚 真弘  

Masahiro Hiratsuka

遺伝子・薬剤導入

イオン制御プラズマによるナノ・メディカル・アグリ応用技術開発

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特徴・独自性
  • 人の手で触ることのできるような非平衡(低温)プラズマ中のイオン、電子、活性種(ラジカル)を制御して生成する技術(イオン制御プラズマ)を開発・活用することで、ナノエレクトロニクス分野ではナノ粒子・ナノカーボン・生体分子の複合物質を創製でき、医療分野では極めて低侵襲で細胞内に薬剤(抗がん剤)や治療用遺伝子を高効率で導入することができ、さらに農業分野では農薬に代わって殺菌を行うことができる。
実用化イメージ

イオン制御プラズマを、人に優しい低侵襲・高効率の遺伝子・薬剤導入装置、自然に優しい農薬不使用栽培システム、地球に優しい高効率電池電極材料創製等に応用する研究を行っている。プラズマの新たなナノ・メディカル・アグリ応用技術を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望する。

研究者

大学院工学研究科 電子工学専攻 物性工学講座(プラズマ理工学分野)

金子 俊郎  

Toshiro Kaneko

遺伝的多様性

水産生物における遺伝的多様性モニタリングシステムの構築

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特徴・独自性
  • 遺伝的多様性の維持は、水圏生物の持続的利用や保全を図る上で重要なポイントです。本研究は、DNA分析と集団遺伝学的な解析を主なツールとして、1)自然集団の遺伝的構造や系統地理を明らかにして保全方策を提言し、2)栽培漁業の対象となっている魚介類について、放流種苗の遺伝的特徴や海域での種苗の生残率または再生産への寄与度を明らかにすることによって、より良い放流方法の確立に貢献することを目指しています。
実用化イメージ

海洋や河川・湖沼の生態系の現況調査においては、種数や個体数だけではなく遺伝的多様性についてもモニタリングしておくことの重要性が認識されつつあります。主に分析手法や解析方法についての学術指導や共同研究を行う準備があります。

研究者

大学院農学研究科 附属複合生態フィールド教育研究センター 複合水域生産システム部(沿岸生物生産システム学分野)

池田 実  

Minoru Ikeda

移動通信

あらゆるモノ同士の直接通信の効率化を実現する技術

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特徴・独自性
  • モノが通信する時代では、通信インフラを利用することなく、あらゆるモノ同士が自由自在に直接通信できることが望まれます。モノが密集した状況でも、移動している状態でも、効率的な無線通信を実現することを目指し、局所集中型通信技術の研究を推進しています。なお、当該技術の一部を応用した事例の一つとして「スマホdeリレー」がありますが、こちらの研究開発詳細については研究室ウェブサイトをご覧下さい。
実用化イメージ

無線通信機、通信システム、及び通信サービスに関連する業界。ならびに防災・減災など災害時の情報通信に関係する業界

研究者

大学院工学研究科 通信工学専攻 通信システム工学講座(通信方式分野)

西山 大樹  

NISHIYAMA Hiroki

移動ロボット

安全で安心して暮らせる豊かな社会を実現するためのロボットテクノロジー

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特徴・独自性
  • 倒壊瓦礫の数cmの隙間をぬって内部調査できる世界唯一のレスキューロボット「能動スコープカメラ」、福島原発で2〜5階を初めて調査した世界唯一のロボット「クインス」などを研究開発してきました。その技術は、トヨタ東日本との共同による氷雪環境の屋外で稼働する無人搬送車の製造ライン投入、清水建設との共同による瓦礫内調査システム「ロボ・スコープ」の開発など、さまざまな応用に展開されています。
実用化イメージ

現実の問題に対する求解を通じた教育・研究をモットーに、現段階で10 件近くの産学連携研究を進めています。特に、屋外調査、インフラ・設備点検など、ロボットによる遠隔化・自動化に特徴があります。

研究者

大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 応用情報技術論講座(人間-ロボット情報学分野)

田所 諭  

Satoshi Tadokoro

人間と移動ロボットの共存

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特徴・独自性
  • サービスロボットや自動運転車、パーソナルモビリティなど人間と共存する環境で動作する様々な新しい移動体が普及することが期待されています。本研究室では、これらの様々な移動体が安全かつ円滑に共存するための技術について研究しています。
  • 特に、人間の視覚的注意などの特性を考慮し、その動きを予測するという側面からアプローチしています。
実用化イメージ

サービスロボット、パーソナルモビリティ、自動運転車など、人間と共存する環境で動作する移動体の研究開発や、これらが安全に共存するための交通環境整備など。

研究者

大学院工学研究科 ロボティクス専攻 先進ロボティクス講座(先進ロボティクス分野)

田村 雄介  

Yusuke Tamura

イネ

バイオ燃料生産に適したイネの開発研究

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特徴・独自性
  • セルラーゼ遺伝子を用いたバイオ燃料生産に適したイネの開発研究を行っている。収穫前にセルラーゼを高発現させ細胞壁の部分分解を行えば、収穫後の稲わらの糖化性が向上するのではないかと考えた。まず、セルラーゼを恒常的に高発現するイネを作成したところ、稲わらの糖化性が向上したが、形態異常や不稔が観察された。そこで、老化時期特異的にセルラーゼを高発現させたところ、形態や稔性は正常で稲わらの糖化性が向上した。
実用化イメージ

未利用稲わらをバイオマスとして有効利用できる。この技術は他の植物に応用可能である。また、改良されている前処理や糖化・発酵微生物と組み合せることによりさらにバイオ燃料生産の効率化が図れる。

研究者

大学院農学研究科 生物生産科学専攻 植物生命科学講座(環境適応植物工学分野)

伊藤 幸博  

Yukihiro Ito

作物の子実生産を向上させる生殖形質に関する研究

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概要

近年の異常気象の多発により、作物の種子、果実生産の低下が危惧されている。これまでに低温、高温ストレス下で応答する遺伝子群を同定しており、ゲノム編集などにより、温度ストレス下でも生産が可能なシステムを構築する。

従来技術との比較

従来から用いられている遺伝子組換え手法に加え、ゲノム編集技術により実用に供することが可能な遺伝子改変が可能になった。

特徴・独自性
  • 作物生産とその生産物の作物・子実は、食糧、環境、エネルギー、アメニティに応用でき、地球温暖化にある21 世紀には人類にとって、様々な面においてこれまで以上に重要度が増加している。その作物の子実生産を向上させるためには、昨今の激変する環境ストレスに耐性を有する作物の開発は至上命題である。特に環境ストレスに対して弱い受粉・受精の生殖形質を改変し、種子、果実生産を向上させることを目的とする。
実用化イメージ

高温、低温ストレス下で子実生産を左右する遺伝子群を同定している。収量増を見込めるF1 雑種品種育成に重要な自家不和合性遺伝子の利用も進め、種苗産業などとの連携が可能である。

研究者

大学院生命科学研究科 分子化学生物学専攻 分子ネットワーク講座(植物分子育種分野)

渡辺 正夫  

Masao Watanabe

イネ科作物の高温・低温障害の克服法

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特徴・独自性
  • 地球規模での温暖化は、コムギやオオムギなどの収量に多大な影響を及ぼしている。また、異常気象は局所的な低温ももたらし、東北地方でのイネの冷害は有名である。これら主要作物の温度障害は、いずれも花粉形成の過程が最も脆弱であり、ストレスにより正常花粉ができなくなる。本技術は、植物ホルモンのオーキシンやジベレリン、さらにはカーボンソースを適切な時期に散布することで、これら障害を完全に克服するものである。
実用化イメージ

適切な植物ホルモン等を利用することで異常気象による作物の収量低下を防ぐことができ、農作物の安定的な生産に資する。

研究者

大学院生命科学研究科 分子化学生物学専攻 分子ネットワーク講座(分子遺伝生理分野)

東谷 篤志  

Atsushi Higashitani

新規ハイブリッドライス育種基盤

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特徴・独自性
  • 両親の良いところを併せ持った多収品種をつくる究極の育種法にハイブリッド品種(一代雑種品種)を作る技術がある。ハイブリッドライスを育種する基盤として、細胞質雄性不稔性と稔性回復システムが使われる。我々は東北大学オリジナルのCW型細胞質雄性不稔性イネの利用を検討し、その分子基盤を研究している。CW細胞質はこれまで不可能であったインディカ品種の雄性不稔化を実現できるので、高い利用価値が期待できる。
実用化イメージ

ハイブリッド品種のイネは、通常の品種と比較して30%ほどの収量増が期待され、その栽培面積は世界全体の13%を占めている。コメ産業の国際化を狙った日本独自の新規ハイブリッドライス育種基盤を提供できる。

研究者

大学院農学研究科 生物生産科学専攻 植物生命科学講座(環境適応植物工学分野)

鳥山 欽哉  

Kinya Toriyama

異分野融合

異分野融合による糖尿病への低侵襲細胞療法の確立

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特徴・独自性
  • 膵島移植は、重症糖尿病に対する理想的な低侵襲細胞治療法である。本プロジェクトにおいては膵島移植を雛形とし、分野および産学の枠を超えた先端技術の組織横断的融合を試みる事により、東北大学にトランスレーショナルリサーチの成功例として細胞工学治療の拠点を形成することを目的としている。本プロジェクトによる技術革新が、細胞療法を機軸とする新しい医療産業の活性化に大きく貢献するものと確信している。
実用化イメージ

新規細胞分離用酵素剤の開発をはじめ、いくつかのシーズは既に国内大手企業と効果的な産学連携体制が構築されているが、細胞埋め込み型デバイスや医療用動物の作製に関して連携できる企業を模索中である。

研究者

大学院医学系研究科 創生応用医学研究センター 移植再生医学分野

後藤 昌史  

Masafumi Goto

イムノジェニクス

家畜対応型の腸管免疫調節機能性の評価系構築

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特徴・独自性
  • 食の安全性から健全生活の向上に貢献する上で、薬剤に頼らない家畜生産技術の開発が望まれる。我々は、世界に先駆けて樹立したブタおよびウシ腸管上皮(PIE,BIE)細胞により、家畜対応型の腸管免疫調節機能性の評価系を構築した。本評価系は、家畜に最適な腸管免疫を介する生菌剤や有用成分の選抜・評価を可能とし、動物実験を軽減させながら効率よく薬剤代替のための選抜・評価が行える他、詳細な機構解明にも有用である。
実用化イメージ

畜産業界における飼料や動物医薬の開発において、家畜に対応した生菌剤等のスクリーニングおよび有効性の評価や既存製品の再評価、機構解明等の推進が可能となり、新たな製品開発に向けた有意義な共同研究ができる。

研究者

大学院農学研究科 生物生産科学専攻 動物生命科学講座(動物食品機能学分野)

北澤 春樹  

Haruki Kitazawa

イムノバイオティクス

家畜対応型の腸管免疫調節機能性の評価系構築

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特徴・独自性
  • 食の安全性から健全生活の向上に貢献する上で、薬剤に頼らない家畜生産技術の開発が望まれる。我々は、世界に先駆けて樹立したブタおよびウシ腸管上皮(PIE,BIE)細胞により、家畜対応型の腸管免疫調節機能性の評価系を構築した。本評価系は、家畜に最適な腸管免疫を介する生菌剤や有用成分の選抜・評価を可能とし、動物実験を軽減させながら効率よく薬剤代替のための選抜・評価が行える他、詳細な機構解明にも有用である。
実用化イメージ

畜産業界における飼料や動物医薬の開発において、家畜に対応した生菌剤等のスクリーニングおよび有効性の評価や既存製品の再評価、機構解明等の推進が可能となり、新たな製品開発に向けた有意義な共同研究ができる。

研究者

大学院農学研究科 生物生産科学専攻 動物生命科学講座(動物食品機能学分野)

北澤 春樹  

Haruki Kitazawa

イメージセンサ

高精度デバイスプロセス技術と新規イメージセンサ開発

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特徴・独自性
  • クリーンルーム・ユーティリティのレベルから、材料、装置、プロセス、デバイス、回路、実装、信号処理、計測・評価、信頼性に至るまでの研究に総合的に取り組みつつ、それらを基盤として、イメージセンサの極限性能の追及を行っています。
  • 今までに、100 万個を超えるトランジスタ性能の高精度高速計測技術(2004 年)、明暗差5 ケタの単露光撮影を可能とした広ダイナミックレンジCMOS イメージセンサ(2008 年)、毎秒1000 万コマの撮影が行える高速CMOS イメージセンサ(2012 年)などの実用化に成功しています。
実用化イメージ

デバイスメーカの量産ラインと相互乗り入れ可能な清浄度を有する200mmウェーハのシリコンデバイス流動が行えます。また、現有するクリーンルーム施設設備を利用した要素プロセス検討、高度な各種分析評価が行えます。新規イメージセンサの開発に取り組むことができます。

研究者

未来科学技術共同研究センター 開発研究部 クリーンルーム整備共用化の推進と半導体製造技術・センサ技術の開発

須川 成利  

Shigetoshi Sugawa

イメージング

脳を知れば人間がわかる

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特徴・独自性
  • 人間らしい精神と行動を実現する脳の仕組みを、脳機能計測(図1)と生理・行動計測を駆使して明らかにしている。心の仕組みは、自己と外界との関係性の認知処理という視点から、3つの脳領域群(図2)で処理される「出力とフィードバック入力の関係性」(図3)として整理される:身体的自己(身体と外界の関係:A)、社会的自他関係(自己と他者との社会的関係:B)、自己の社会的価値(C)。
実用化イメージ

心の働きを脳活動から推測する技術の開発や、人間らしい判断を可能にするアルゴリズムの開発を通じて、製品開発・評価に応用できる可能性がある。

研究者

加齢医学研究所 脳科学研究部門 人間脳科学研究分野

杉浦 元亮  

Motoaki Sugiura

X線位相イメージングによる高感度非破壊検査装置の開発

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特徴・独自性
  • 通常のX線透視撮影は軽元素からなる高分子材料などの低密度材料に対して明瞭なコントラストを生成しない。しかし、X線が物質を透過するとき、わずかに屈折により曲げられることを検出・画像化することで、そのような物質に対する感度が大幅に改善される。X線透過格子を用いるX線Talbot 干渉計あるいはX線Talbot-Lau干渉計によりこれが実験室で実施できるようになった。高感度三次元観察を可能とするX線位相CT も実現している。
実用化イメージ

工業製品検査や保安目的のX線非破壊検査を、従来法では適応が難しかった対象に拡張できる。X線マイクロCT装置への位相コントラストモード付加、生産ラインでのX線検査装置の高度化などが開発目標となる。

研究者

多元物質科学研究所 計測研究部門 量子ビーム計測研究分野

百生 敦  

Atsushi Momose

ミリ波パッシブイメージング装置の開発と実用化

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特徴・独自性
  • 等の背後の危険物が放射するミリ波を受信し、これをパッシブに完全無侵襲で検知することが可能であり、これを実現するミリ波パッシブイメージング装置の開発を進めてきました。ミリ波帯は波長が1 mm 〜 10 mmの電磁波であり、
  • ミリ波を用いる利点として、テラヘルツ波や赤外線に比べて画像の空間分解能が低いものの衣服等の透過率が高いこと、物体から放射された微弱なミリ波を増幅するための低雑音増幅器が存在し、電磁波を照射しないパッシブ方式が実現できる周波数帯であることが挙げられます。
  • 現在、装置は主に空港・港湾等の水際で使用するセキュリティー機器として企業との共同研究により開発を進めていますが、火災・警察・医療等への応用も検討したいと考えています。今後ミリ波パッシブイメージング技術の応用分野はさらに広がるものと考えており、産業界で応用を検討したい企業・団体との共同研究を希望します。
実用化イメージ

研究者

大学院工学研究科 通信工学専攻 波動工学講座(電磁波工学分野)

佐藤 弘康  

Hiroyasu Sato