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一本鎖抗体

金魚を用いたハイスループット一本鎖抗体取得技術

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概要

コイ科魚類の中で抗体の多様性が最も大きい金魚(スイホウガン)を活用することで、哺乳動物では取得困難な抗体をハイスループット(HTP)に作製することができる。すなわち、免疫後の水泡液から全RNAを精製し、次世代シークエンサーを用いたRNA-seqを行うことで免疫グロブリン(Ig)重鎖および軽鎖の両遺伝子の塩基配列を網羅的に取得するとともに、試験管内で一本鎖抗体を作製することに成功した。

従来技術との比較

従来の特異的抗体の取得ではマウスなどの実験哺乳動物を用いるのが一般的であったが、ヒトGPCRなどに対する抗体は免疫寛容が起こって、しばしば取得が困難であった。金魚(スイホウガン)は少量の抗原タンパク質で、数週間で免疫が完了する。また、水泡液を何回採取しても、再び水泡液量が元に戻るとともに、水泡液内の抗体濃度は何度採取しても一定量であったことから、1個体で継続的な抗体作製が可能である。

特徴・独自性
  • 金魚(スイホウガン)は眼下にリンパ液を含有する水泡を有する愛玩魚であり、実験魚としては用いられてきませんでした。キンギョIg 遺伝子は他のコイ科魚類(ゼブラフィッシュやコイなど)と比較して、可変領域のアミノ酸配列の多様性が大きく、哺乳動物には見られないユニークな一本鎖抗体を作製することができます。
実用化イメージ

CAR-T 細胞療法に用いられるscFv(single-chain variablefragment)を簡便に作製できることから、テーラーメイドなscFv を提供するプラットフォームを提供できます。

研究者

グリーン未来創造機構

田丸 浩  

Yutaka Tamaru

遺伝子

脳MRIデータベースを用いた発達、加齢に関する研究

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 遺伝要因、生活習慣がそれぞれ脳発達、加齢にどのような影響を与えるかを明らかにすることで、生涯健康脳の維持を目指します。これが明らかになることで、ある遺伝的素因を持つ個々人がどのような生活習慣を送ると、生涯健康脳が維持できるかが明らかになり、認知症等、種々の疾患の一次予防、二次予防が可能になります。更に、独自性は世界でも屈指の大規模脳MRI データベースを用いる点にあります。
実用化イメージ

運動、睡眠、食品、楽器、その他の趣味に関わる業種といった、種々の生活習慣に関わる製品を開発している業界が該当すると考えられます。

研究者

スマート・エイジング学際重点研究センター

瀧 靖之  

Yasuyuki Taki

遺伝子解析

膠原病の遺伝的素因を有するリコン ビナント近交系マウスの開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • MRL/lpr マウスとC3H/lpr マウスを祖先に開発された8系統のリコンビナント近交系(RI) マウス群を提供します。これらは膠原病の遺伝的素因を多様に有する、世界唯一の疾患モデル群です。RI マウスは、MRL/lpr マウス由来の自己免疫疾患(腎炎、血管炎、唾液腺炎、関節炎、自己抗体産生)に関連する疾患感受性遺伝子を持ちますが、通常は重篤な膠原病を発症せず、長期生存が可能です。しかし、免疫チェックポイント阻害剤や分子標的薬、抗がん剤の投与、または感染などの環境因子によって、新たな致死的あるいは重篤な病変が発症することが確認されています。さらに、全てのRI マウスはエクソーム解析が可能であり、膠原病の病因解明、新規標的分子の同定、新薬の非臨床試験に有用な疾患モデルとなります。
実用化イメージ

この疾患モデルを活用することで、以下の応用が期待されます。
1 .膠原病の病因解明と新規標的分子の同定
 ・遺伝的・免疫的要因の詳細解析
 ・診断・治療法開発のための鍵分子発見
2.新規薬剤の副作用評価
 ・環境因子や治療薬による副作用の解析
 ・薬剤の有効性・安全性評価
3 .免疫関連薬剤の有害事象の診断・治療・予防法開発
・免疫チェックポイント阻害剤による副作用の早期発見・予防
・有害事象の管理方法開発
4 .ドラッグリポジショニング及びジェ
ネリック薬の開発
・既存薬の新適応症探索
・コスト削減を実現するジェネリック薬開発

本疾患モデル群は、膠原病研究から新規治療法開発、薬剤の安全性評価に至るまで、幅広い分野で応用可能です。

研究者

大学院医工学研究科

小玉 哲也  

Tetsuya Kodama

遺伝子改変

作物の子実生産を向上させる生殖形質に関する研究

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概要

近年の異常気象の多発により、作物の種子、果実生産の低下が危惧されている。これまでに低温、高温ストレス下で応答する遺伝子群を同定しており、ゲノム編集などにより、温度ストレス下でも生産が可能なシステムを構築する。

従来技術との比較

従来から用いられている遺伝子組換え手法に加え、ゲノム編集技術により実用に供することが可能な遺伝子改変が可能になった。

特徴・独自性
  • 作物生産とその生産物の作物・子実は、食糧、環境、エネルギー、アメニティに応用でき、地球温暖化にある21世紀には人類にとって、様々な面においてこれまで以上に重要度が増加しています。その作物の子実生産を向上させるためには、昨今の激変する環境ストレスに耐性を有する作物の開発は至上命題です。特に環境ストレスに対して弱い受粉・受精の生殖形質を改変し、種子や果実生産を向上させることを目的としています。
実用化イメージ

高温や低温ストレス下で子実生産を左右する遺伝子群を同定しています。収量増を見込める F1雑種品種育成に重要な自家不和合性遺伝子の利用も進め、種苗産業などとの連携が可能です。

研究者

大学院生命科学研究科

渡辺 正夫  

Masao Watanabe

遺伝子工学

環境DNAを用いた魚類生態と多様性の推定

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 環境 DNA は環境中に生物から放出 さ れ た DNA で す。 環 境DNA の利点は、採水だけでサンプリングが完了することから、今までにない多地点・複数回のビッグデータを取得できる点です。現在、河川や沿岸域で、海産魚の環境 DNA 関係を検出することで、対象種の在不在やバイオマスの推定を試みています。さらに本技術を用いて、生物多様性の評価や保全に向けた研究を展開しています。
実用化イメージ

海産魚の漁獲量の減少は深刻であり、資源量管理を行う必要があります。本技術は、漁業者に対して漁獲量に関する提言や、回遊魚の回遊時期やその加入量の予測を提供し、効率的な漁業を行うための一助となり得ます。

研究者

大学院農学研究科

村上 弘章  

Hiroaki Murakami

水生無脊椎動物用プロモーター

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概要

水生無脊椎動物用プロモーター
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T22-084.html

従来技術との比較

特徴・独自性
  •  本発明のプロモーターは従来のプロモーターと比較して、二枚貝細胞におけるプロモーター活性が非常に高いものです。例えば、レポーター遺伝子としてルシフェラーゼ遺伝子を用いた場合には、従来のプロモーターであるCMV IE (cytomegalovirusimmediate early) プロモーターと比較して約25倍のプロモーター活性を示しました(図1)。また、レポーター遺伝子としてGFP 遺伝子を用いた場合には、ホタテガイ心筋細胞(図2)だけでなく、HEK293細胞(図3)や、ゼブラフィッシュ胚でも蛍光顕微鏡にてGFP 蛍光を観察することができました。
実用化イメージ

これまで、二枚貝等の水生無脊椎動物のための実用的なプロモータ―が見つかっておらず、遺伝子機能の解明や応用は実現されていませんでしたが、本プロモーターの活用により各分野への応用が今後は期待されます。

研究者

大学院農学研究科

長澤 一衛  

Kazue Nagasawa

遺伝子多型

ファーマコゲノミクス解析に基づく個別化薬物療法

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 東北メディカル・メガバンク機構が構築した一般住民バイオバンクの全ゲノム配列情報を活用して、薬物代謝酵素における約1000種の組換え遺伝子多型バリアントを網羅的に作製・機能評価します。これにより、これまで見落とされてきた薬物代謝酵素活性に影響を及ぼす重要な低頻度遺伝子多型を同定し、遺伝子型から表現型を高精度で予測できる薬物応答性予測パネルや独自のコンパニオン診断薬(核酸クロマトグラフィー法)を構築します。これによりPGx 解析に基づく個別化薬物療法による未来型医療を目指します。
実用化イメージ

核酸クロマトグラフィー法は尿糖や妊娠検査薬のようなものであり、キットが成功すれば、簡便で大型の検出機器を必要としないため、大病院だけでなく中小病院や診療所レベルでも遺伝子多型診断の導入が可能になると考えられます。

研究者

大学院薬学研究科

平塚 真弘  

Masahiro Hiratsuka

遺伝子発現制御

核酸医薬への展開を目指した架橋反応性人工核酸の開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 核酸医薬は標的に対して相補的な塩基配列を持つ人工的に化学合成された核酸分子です。核酸医薬による遺伝子発現制御方法は、アンチセンス法、siRNA 法、デコイ法などが知られており、21世紀の新しい創薬として注目を集めています。最近、蛋白を発現しないnon coding RNA が遺伝子発現制御に重要な働きをもつことがわかってきており、核酸医薬の新たな標的として注目されています。我々は次世代の核酸医薬の開発を目指し、遺伝子に対して高い効率で反応する新規架橋反応性人工核酸を開発しました。
実用化イメージ

遺伝子に対する選択的な化学反応は、核酸医薬を用いた遺伝子発現制御方法を効率化するのみならず、従来にはない、遺伝子改変技術として展開できる可能性を有することから、その有用性は非常に高いと考えられます。さらに本技術では共有結合した2本鎖DNA を容易に調整できることから、有用なDNA 材料の創製も可能であり、この技術を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望しています。

研究者

多元物質科学研究所

永次 史  

Fumi Nagatsugi

遺伝子・薬剤導入

イオン制御プラズマによるナノ・メディカル・アグリ応用技術開発

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 人の手で触ることのできるような非平衡(低温)プラズマ中のイオン、電子、励起種、活性種(ラジカル)を制御して生成する技術(イオン制御プラズマ)を開発・活用することで、ナノエレクトロニクス分野ではナノ粒子・ナノカーボン・生体分子の複合物質を創製でき、医療分野では極めて低侵襲で細胞内に薬剤(抗がん剤)や治療用遺伝子を高効率で導入することができます。さらに農業分野では、低消費電力の大気圧空気プラズマで合成した活性種による、ガラス温室内の大気、水、土壌の殺菌・消毒、空気中の窒素固定による肥料の生産、植物免疫強化や植物成長促進による食糧生産増加等を実現するシステム「プラズマアグリ」を提案し、化学農薬、化学肥料を削減した持続可能な農作物栽培を可能とする「サステナブルファーム」の実証を目指しています。
実用化イメージ

イオン制御プラズマを、人に優しい低侵襲・高効率の遺伝子・薬剤導入装置、自然に優しい農薬不使用栽培システム、地球に優しい高効率電池電極材料創製等に応用する研究を行っています。プラズマの新たなナノ・メディカル・アグリ応用技術を産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望します。

研究者

大学院工学研究科

金子 俊郎  

Toshiro Kaneko

遺伝的多様性

水産生物における遺伝的多様性モニタリングシステムの構築

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特徴・独自性
  • 遺伝的多様性の維持は、水圏生物の持続的利用や保全を図る上で重要なポイントです。本研究は、DNA分析と集団遺伝学的な解析を主なツールとして、1)自然集団の遺伝的構造や系統地理を明らかにして保全方策を提言し、2)栽培漁業の対象となっている魚介類について、放流種苗の遺伝的特徴や海域での種苗の生残率または再生産への寄与度を明らかにすることによって、より良い放流方法の確立に貢献することを目指しています。
実用化イメージ

海洋や河川・湖沼の生態系の現況調査においては、種数や個体数だけではなく遺伝的多様性についてもモニタリングしておくことの重要性が認識されつつあります。主に分析手法や解析方法についての学術指導や共同研究を行う準備があります。

研究者

大学院農学研究科

池田 実  

Minoru Ikeda

移動通信

あらゆるモノ同士の直接通信の効率化を実現する技術

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概要

あらゆるモノが自由自在につながる世界の実現を目指し、モノがインターネットにつながるためのインフラ型の無線通信技術と、モノが相互につながるためのアドホック型の無線通信技術の両方について研究を展開しています。研究対象となるモノについては、スマホから衛星まで様々です。

従来技術との比較

従来技術の多くは、モノに対してネットワーク接続機能を付与することでインフラ型の通信を可能にします。一方、本技術は、モノ同士が自由自在に直接つながるための機能を実現するもので、あらゆるモノが相互につながるアドホック型の通信を可能にします。

特徴・独自性
  • モノが相互につながるためのアドホック型の無線通信技術の一部について、スマートフォンを対象にして応用した事例として「スマホdeリレー」がありますが、こちらの研究開発詳細については研究室ウェブサイトをご覧下さい。
実用化イメージ

インフラ型の無線通信技術ならびにアドホック型の無線通信技術のそれぞれについて、無線通信機、通信システム、および通信サービスに関連する業界、ならびに防災・減災など災害時の情報通信に関係する業界の企業等との連携により、社会へ貢献することを目指しています。

研究者

大学院工学研究科

西山 大樹  

Hiroki Nishiyama

移動ロボット

安全で安心して暮らせる豊かな社会を実現するためのロボットテクノロジー

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 倒壊瓦礫の数cm の隙間をぬって内部調査できる世界唯一のレスキューロボット「能動スコープカメラ」、福島原発で2 〜5階を初めて調査した世界唯一のロボット「クインス」などを研究開発しました。それらの技術は、トヨタ東日本との共同による氷雪環境の屋外で稼働する無人搬送車の製造ライン投入、清水建設との共同による瓦礫内調査システム「ロボ・スコープ」の開発など、さまざまな応用に展開されています。
実用化イメージ

現実の問題に対する求解を通じた教育・研究をモットーに、現段階で10件近くの産学連携研究を進めています。特に、屋外調査、インフラ・設備点検など、ロボットによる遠隔化・自動化に特徴があります。

研究者

大学院情報科学研究科

田所 諭  

Satoshi Tadokoro

人間と移動ロボットの共存

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • サービスロボットや自動運転車、パーソナルモビリティなど人間と共存する環境で動作する様々な新しい移動体が普及することが期待されています。本研究室では、これらの様々な移動体と安全かつ円滑に共存するための技術について研究しています。
  • 特に、人間の視覚的注意などの特性を考慮し、その動きを予測するという側面からアプローチしています。
実用化イメージ

サービスロボット、パーソナルモビリティ、自動運転車など、人間と共存する環境で動作する移動体の研究開発や、これらが安全に共存するための交通環境整備などに活用可能です。

研究者

大学院工学研究科

田村 雄介  

Yusuke Tamura

イネ

バイオ燃料生産に適したイネの開発研究

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • セルラーゼ遺伝子を用いたバイオ燃料生産に適したイネの開発研究を行っています。収穫前にセルラーゼを高発現させ細胞壁の部分分解を行えば、収穫後の稲わらの糖化性が向上するのではないかと考えました。まず、セルラーゼを恒常的に高発現するイネを作成したところ、稲わらの糖化性は向上しましたが、形態異常や不稔が観察されました。そこで、老化時期特異的にセルラーゼを高発現させたところ、形態や稔性は正常で稲わらの糖化性が向上しました。
実用化イメージ

未利用稲わらをバイオマスとして有効利用できます。この技術は他の植物に応用可能です。また、改良されている前処理や糖化・発酵微生物と組み合せることによりさらにバイオ燃料生産の効率化が図れます。

研究者

大学院農学研究科

伊藤 幸博  

Yukihiro Ito

イネ科作物の高温・低温障害の克服法

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 地球規模での温暖化は、コムギやオオムギなどの収量に多大な影響を及ぼしています。また、異常気象は局所的な低温ももたらし、東北地方でのイネの冷害は有名です。これら主要作物の温度障害は、いずれも花粉形成の過程が最も脆弱であり、ストレスにより正常花粉ができなくなります。本技術は、植物ホルモンのオーキシンやジベレリン、さらにはカーボンソースを適切な時期に散布することで、これら障害を完全に克服するものです。
実用化イメージ

適切な植物ホルモン等を利用することで異常気象による作物の収量低下を防ぐことができ、農作物の安定的な生産に資するものです。

研究者

大学院生命科学研究科

東谷 篤志  

Atsushi Higashitani

新規ハイブリッドライス育種基盤

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 両親の良いところを併せ持った多収品種をつくる究極の育種法にハイブリッド品種(一代雑種品種)を作る技術があります。ハイブリッドライスを育種する基盤として、細胞質雄性不稔性と稔性回復システムが使われます。我々は東北大学オリジナルのCW 型細胞質雄性不稔性イネの利用を検討し、その分子基盤を研究しています。CW 細胞質はこれまで不可能であったインディカ品種の雄性不稔化を実現できるので、高い利用価値が期待できます。
実用化イメージ

ハイブリッド品種のイネは、通常の品種と比較して30%ほどの収量増が期待され、その栽培面積は世界全体の13%を占めています。コメ産業の国際化を狙った日本独自の新規ハイブリッドライス育種基盤を提供できます。

研究者

大学院農学研究科

鳥山 欽哉  

Kinya Toriyama

作物の子実生産を向上させる生殖形質に関する研究

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概要

近年の異常気象の多発により、作物の種子、果実生産の低下が危惧されている。これまでに低温、高温ストレス下で応答する遺伝子群を同定しており、ゲノム編集などにより、温度ストレス下でも生産が可能なシステムを構築する。

従来技術との比較

従来から用いられている遺伝子組換え手法に加え、ゲノム編集技術により実用に供することが可能な遺伝子改変が可能になった。

特徴・独自性
  • 作物生産とその生産物の作物・子実は、食糧、環境、エネルギー、アメニティに応用でき、地球温暖化にある21世紀には人類にとって、様々な面においてこれまで以上に重要度が増加しています。その作物の子実生産を向上させるためには、昨今の激変する環境ストレスに耐性を有する作物の開発は至上命題です。特に環境ストレスに対して弱い受粉・受精の生殖形質を改変し、種子や果実生産を向上させることを目的としています。
実用化イメージ

高温や低温ストレス下で子実生産を左右する遺伝子群を同定しています。収量増を見込める F1雑種品種育成に重要な自家不和合性遺伝子の利用も進め、種苗産業などとの連携が可能です。

研究者

大学院生命科学研究科

渡辺 正夫  

Masao Watanabe

イネもやし

イネを用いた有用タンパク質の超低コスト生産

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概要

多剤耐性菌の蔓延が公衆衛生上の脅威となっている。国内の抗生物質の半量は家畜に使用されており、畜産業での抗生物質の使用量の削減が急務となっている。私たちは、耐性菌が出にくい抗菌タンパク質、抗菌ペプチドを畜産業でも利用可能な価格で生産する手法の開発を行っている。特に、イネを用いて植物工場の電気コストを大幅に削減できる暗所での生産と精製コストを削減できる振盪培養細胞を用いた生産を目指している。

従来技術との比較

有用タンパク質は動物細胞や微生物を用いて生産されているが、生産コストが高いことが問題となっている。私たちは、食経験から安全性が担保されているイネを用いて、有用タンパク質を超低コストで生産する手法の開発を行っている。

特徴・独自性
  • 暗所でイネの種子を発芽、生育させることにより植物工場の電気コストを大幅に削減することができます。光合成タンパク質が抑制されるため、目的タンパク質の生産量が増加します。融合タンパク質として生産し、タンパク質抽出後に自動的に融合部位を切断することにより、イネの生育に負の影響を与えるペプチドも生産可能です。全てのタンパク質生産に応用可能です。
実用化イメージ

有用タンパク質遺伝子を持つイネの種子を照明施設なしの植物工場(もやし工場)で発芽、生育させ、芽生え(イネもやし)からタンパク質を抽出、精製します。振盪培養細胞から細胞外に分泌し、培養上清を用います。

研究者

大学院農学研究科

伊藤 幸博  

Yukihiro Ito

イノベーション

サステナブルな製品デザインの特徴を明らかにする

概要

現在、環境や社会などのサステナビリティに配慮した製品が登場していますが、それらの製品デザインのありかたについて、消費者調査、意匠分析、テキスト分析などの手法を用いて明らかとすることを目的とします。

従来技術との比較

消費者調査やテキスト分析を組み合わせることで、製品デザインから受ける特徴を抽出し、効果的なデザイン開発を進めることが可能となります。

特徴・独自性
  • これまで意匠分析、消費者調査などの手法を用いて、新規性の高い製品デザインが消費者や企業にもたらす効果について検討をしてきました。これらの分析手法をサステナビリティに配慮した製品にも応用することで、製品デザインの方向性を定量的に明らかとすることができる点に特徴・独自性が存在します。
実用化イメージ

この研究で得られた知見を活かして、サステナビリティに配慮した製品についてより魅力的な形で消費者に届けることが可能となります。

研究者

大学院経済学研究科

秋池 篤  

Atsushi Akiike

異分野融合

異分野融合による糖尿病への低侵襲細胞療法の確立

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概要

従来技術との比較

特徴・独自性
  • 膵島移植は、重症糖尿病に対する理想的な低侵襲細胞治療法です。本プロジェクトにおいては膵島移植を雛形とし、分野および産学の枠を超えた先端技術の組織横断的融合を試みる事により、東北大学にトランスレーショナルリサーチの成功例として細胞工学治療の拠点を形成することを目的としています。本プロジェクトによる技術革新が、細胞療法を機軸とする新しい医療産業の活性化に大きく貢献するものと確信しています。
実用化イメージ

新規細胞分離用酵素剤や埋め込み型細胞デバイスの開発をはじめ、いくつかのシーズは既に国内大手企業と効果的な産学連携体制が構築されていますが、医療用動物の作製や再生医療に欠かせない新規皮下細胞移植法の実用化に関して連携できる企業を模索中です。

研究者

大学院医学系研究科

後藤 昌史  

Masafumi Goto