外場印加により固液界面のエネルギー状態を制御した新しい結晶成長
更新:2020/06/16
- 特徴・独自性
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- 我々は、結晶成長過程における界面現象と育成された結晶の特性の関係を明らかにするといった立場から、主として融液からのバルク結晶の成長に取り組んでいます。特に、界面に電場を印加することにより結晶と融液の間に電気二重層という極薄領域を形成しナノメータスケールで結晶育成を制御しています。電場印加による具体的な結晶作製研究例として、
- 1. 融液と結晶のエネルギー関係を制御し、従来育成が不可能とされていた高温圧電センサー用ランガサイト型結晶の開発。
- 2. 結晶化が困難なタンパク質の核形成を電場印加により容易に実現。
- 3. シリコン結晶成長において界面の不安定性を制御し、理想的な構造を持つシリコン結晶の開発。
- このように21 世紀高度情報化社会に必要な、光学、圧電、磁性等の分野で有用な新結晶や、あるいは、従来育成が困難とされていた結晶の創製の分野で有意義な共同研究ができるものと考えます。
- キーワード
研究者
未来科学技術共同研究センター
開発研究部
持続可能な社会に資する結晶材料・応用デバイスの開発
宇田 聡 特任教授(研究)
理学修士(東京大学)/Ph.D.(スタンフォード大学)
Satoshi Uda, Specially Appointed Professor(Research)