ナノスケールでの磁気機能の解明と高機能磁性材料の創出


更新:2026/02/18
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概要

パワーエレクトロニクス向け軟磁性材料として電磁鋼板やソフトフェライトが用いられていますが、これらには高周波域での損失が大きいため機器の小型化が難しいという課題があります。高周波損失の解析を進め磁歪定数も制御する必要があることを見出し、ナノ結晶構造を有する新材料を開発しています。
この他にも、高記録密度の実現手段の一つであるマイクロ波アシスト磁化反転の先駆的な研究や、レアアースを含んでいる永久磁石材料の特性発現機構の研究など、産業界で広く使われている材料や技術の高性能化に取り組んでいます。

従来技術との比較

従来のパワーエレクトロニクス向け軟磁性材料の開発指標は保磁力と渦電流を小さくすることでしたが、これに加えて磁歪定数もゼロに近づけることが重要であることを理論と実験から明らかにしました。

特徴・独自性

・高周波損失における磁歪の影響の解明と損失低減の指針の提示
・パワーエレクトロニクス向け低損失軟磁性材料の開発
・マイクロ波アシスト磁気記録における磁化反転機構の解明
・永久磁石における微細組織と保磁力発生機構の関係の解明(放射光計測も活用)
・マイクロマグネティクスシミュレーションを活用した磁気特性解析

実用化イメージ

パワーエレクトロニクス向け低損失軟磁性材料、マイクロ波アシスト記録、永久磁石など社会課題の解決に関係する実用磁性材料の特性発現機構の解明を通して、これら磁性材料の高性能化に貢献します。

キーワード

研究者

多元物質科学研究所

岡本 聡 教授 
博士(工学)(東北大学)/修士(工学)(東北大学)

Satoshi Okamoto, Professor

磁性材料の研究を行っております。AIサーバーの電力問題やカーボンニュートラルなどの社会課題の解決に貢献すべく、シミュレーションや高度計測技術を用いて物性を理解して、高機能化することを目指しています。
マイクロ波アシスト磁化反転について行った先駆的な研究では第54回市村学術賞 貢献賞を受賞しました 1)。