光を使って表面・界面の化学反応を観る
更新:2024/06/07
- 概要
放射光X線・赤外光・超短パルスレーザーといった様々な光源を用いて、表面や界面の反応プロセスをリアルタイムで観測し、そのメカニズムを明らかにしています。近年、高輝度軟X線を用いたピコ秒時間分解X線光電子分光システムや雰囲気X線光電子分光システムを開発し、触媒表面・界面の分子や光励起キャリアのオペランド計測に成功しています。
- 従来技術との比較
触媒や電池などの物質・エネルギー変換の反応場はガスや液体に接しており、真空中での計測を前提とした従来の表面科学手法では直接観測することは困難でしたが、反応場を反応中に直接計測するオペランド計測が可能になりました。
- 特徴・独自性
-
- 触媒・光触媒、燃料電池、リチウムイオン電池などの表面・界面の計測
- NanoTerasuでは軟X線に加えてテンダーX線~硬X線を用いた新規オペランド計測法を新たに開発
- 反応場を反応中に直接計測可能な「オペランド」計測の開発
- 実用化イメージ
-
触媒・光触媒、燃料電池、リチウムイオン電池など実用材料における表面機能高度化や、環境技術、C1グリーンケミストリー物質変換技術開発に役立てたいと考えています。
- キーワード
研究者
国際放射光イノベーション・スマート研究センター
横幹研究部門
次世代検出法スマートラボ
山本 達 准教授
博士(理学)(東京大学)/修士(理学)(東京大学)
Susumu Yamamoto, Associate Professor
固体表面を舞台にしたキャリア、分子のダイナミクスを放射光X線・超短パルスレーザー・赤外光といった多様な分光法を用いてリアルタイムで観測し、表面化学反応を原子・分子スケールで明らかにすることを研究しています。