登録されている研究者 451人(研究テーマ451件)

犯罪予防の促進要因の検討

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特徴・独自性
  • 犯罪者は誰を狙い、どこで犯行に及ぶのでしょうか。また、犯罪の被害に遭わないようにするためには、我々はどのようなことを心掛け、どのような場所を避けると良いのでしょうか。あるいは、環境を整えることで犯罪を防ぐことは可能なのでしょうか。こうした点を心理学的な手法を用いて研究し、犯罪からの安全や安心を目指すための方策を考えています。
実用化イメージ

犯罪からの安全や安心だけではなく、社会全般の安全・安心を提供するような様々な業界との産学連携を想定しています。

研究者

大学院文学研究科 総合人間学専攻 心理言語人間学講座(心理学専攻分野)

荒井 崇史  

Takashi Arai

オートファジーを用いる創薬技術AUTAC

特徴・独自性
  • 低分子医薬が抱える最も大きな問題は、その適用範囲の狭さにある。現在、タンパク質の8割がアンドラッガブルである。この現状を打破する手法(モダリティー)として、デグレーダーが注目されている。
  • デグレーダーは疾患原因物質を分解除去する機能を持ち、従来の低分子医薬の概念を革新する分子である。私たちのAUTAC は選択的オートファジーを活用した世界初のデグレーダーである。細胞内の有害タンパク質や機能不全ミトコンドリアの分解を促進することができる。他のデグレーダー(例えばPROTAC) では、ミトコンドリア分解は適用範囲外であり、AUTAC はオートファジー誘導剤ならではの優れた特徴を持っている。
実用化イメージ

創薬型の製薬企業との連携やライセンスアウトが期待される。

研究者

大学院生命科学研究科 分子化学生物学専攻 ケミカルバイオロジー講座(分子情報化学分野)

有本 博一  

Hirokazu Arimoto

new⾎流場推定装置、学習装置、⾎流場推定⽅法及びプログラム

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概要

 

従来技術との比較

 

特徴・独自性
  • 形態画像から直接血流場を推定するニューラルネットワークを使用。
  • 煩雑なプレ処理が不要
  • CFDと比べ、解析に要するリソースが低い。
  • CFD結果を学習させることで、速度や圧力など様々な情報を出力可能。
実用化イメージ

MR,CTなどの医療撮像機器に搭載し,形態画像を取得すると同時に内部流れ場を推定できる。

研究者

流体科学研究所 流動創成研究部門 生体流動ダイナミクス研究分野

安西 眸  

Hitomi Anzai

new標準⾎管⽣成装置、⾎管評価装置、標準⾎管⽣成プログラム、⾎管評価プログラム、標準⾎管⽣成⽅法及び⾎管評価⽅法

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概要

 

従来技術との比較

 

特徴・独自性
  • 血管の中心線の平均から標準脳血管座標を構築することで、血管壁の境界を明確にすることが可能。
  • 標準脳血管座標からの変位より学習済データとの類似を判定。
実用化イメージ

・医療画像機器メーカーとのコラボによる実装。
・スマート診断・治療に適した支援ソフトとしての可能性。

研究者

流体科学研究所 流動創成研究部門 生体流動ダイナミクス研究分野

安西 眸  

Hitomi Anzai

トンネル磁気抵抗素子を用いた室温動作の高感度磁気センサの開発

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特徴・独自性
  • 近年、室温においても大きな磁気抵抗効果を示すトンネル素子が多く報告され、これを用いた高感度な磁気センサへの応用が期待される。磁気センサに関しては現在、地磁気程度の磁場から極微小な生体磁場まで非常に広範囲の磁場検出のニーズに対して、様々な原理に基づく様々なセンサが開発されてきている。トンネル磁気抵抗素子を用いた磁気センサは、広範囲の磁場感度、簡易的、室温動作、安価、などの要求を原理的に満たす。
実用化イメージ

本技術を用いると簡易的な手法で室温において生体磁場を検出でき、現在主流であるSQUIDによる高価な装置を置き換えられる可能性があり、医療分野で興味のある企業、団体との有意義な共同研究ができるものと考える。

研究者

大学院工学研究科 応用物理学専攻 先端スピントロニクス医療応用工学共同研究講座

安藤 康夫  

Yasuo Ando

新規骨形成促進剤

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概要

新規骨形成促進剤
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T08-041.html

従来技術との比較

特徴・独自性
  •  ビスホスホネート(Bisphosphanate, BP)は破骨細胞の機能を抑制することによる骨吸収抑制作用を有し、骨粗鬆症等の疾患の薬剤として使用されている。しかし骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(BRONJ)等の副作用も報告され、課題となっている。窒素非含有BPsの服用によるBRONJ報告はほとんどないが、窒素含有BPに比べ骨形成抑制作用が低い。本発明は窒素非含有BPsの一種であるDisodium dihydrogen-4-[(methylthio) phenylthio] methanebisphosphonate (MPMBP)に、意外にも、骨形成促進効果を確認したことに基づく骨粗鬆症等の疾患の治療剤に関する。
  •  窒素含有BPであるZoledronateは、骨形成のバイオマーカーであるOsteocalcinのmRNA発現量を変動させない。本発明のMPMBPはその投与量依存的にOsteocalcinのmRNA発現量を増加させる(上図)。MPMBPの細胞中における骨形成促進作用を示された。
  •  MPMBP溶液を動物に局所注射したところ、歯槽骨骨密度が増加した(下図左)。コントロールに比べ、口蓋骨の厚みが増加したことが観察された(下図右)。MPMBPの生体内における骨形成促進効果を示された。
実用化イメージ

・応用範囲:抜歯窩、のう胞や腫瘍摘出後の骨欠損部、歯周病などにより吸収された歯槽骨欠損部、先天性異常による顎裂部、骨折部位、インプラント周囲骨等の修復・再生・補填等に広く応用することが期待される。

研究者

大学院歯学研究科 歯科学専攻 地域共生社会歯学講座(頭蓋顔面先天異常学分野)

五十嵐 薫  

Kaoru Igarashi

赤血球分化の新規調節機構を標的とした斬新な貧血治療薬の開発

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特徴・独自性
  • 貧血は世界で最も罹患率の高い疾患であるが、輸血やエリスロポエチンなどの既存治療法の効果はしばしば限定的である。我々は代謝酵素の抑制により、赤血球産生が促進される事を発見し、新たな貧血治療戦略を見出した。さらに、同酵素活性をモニターできる人工遺伝子を開発し、スクリーニング系を確立している。
実用化イメージ

産学連携により、この新しい制御機構を標的とする低分子化合物等の探索・評価を迅速に進め、斬新な貧血治療薬の開発へとつなげたい。また、ドラッグリポジショニングの可能性についても共同で検討していきたい。

研究者

大学院医学系研究科 医科学専攻 細胞生物学講座(生物化学分野)

五十嵐 和彦  

Kazuhiko Igarashi

水産生物における遺伝的多様性モニタリングシステムの構築

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特徴・独自性
  • 遺伝的多様性の維持は、水圏生物の持続的利用や保全を図る上で重要なポイントです。本研究は、DNA分析と集団遺伝学的な解析を主なツールとして、1)自然集団の遺伝的構造や系統地理を明らかにして保全方策を提言し、2)栽培漁業の対象となっている魚介類について、放流種苗の遺伝的特徴や海域での種苗の生残率または再生産への寄与度を明らかにすることによって、より良い放流方法の確立に貢献することを目指しています。
実用化イメージ

海洋や河川・湖沼の生態系の現況調査においては、種数や個体数だけではなく遺伝的多様性についてもモニタリングしておくことの重要性が認識されつつあります。主に分析手法や解析方法についての学術指導や共同研究を行う準備があります。

研究者

大学院農学研究科 附属複合生態フィールド教育研究センター 複合水域生産システム部(沿岸フィールド生物生産学分野)

池田 実  

Minoru Ikeda

アトミックスケールの構造観察と材料特性

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概要

中性子はX線では観測し難い構造を捉えられる可能性があります。組成や環境(温度や圧力)を変えた時の構造変化を調べてみたい,そもそも中性子でどのような実験が出来,どのような情報が得られるのか知りたい等,ご希望があれば,情報提供や中性子利用実験の補助を対応します。また必要に応じて,より適切な装置・研究者の紹介等の対応もいたします。

従来技術との比較

X線では捉え難い,第一遷移金属元素を見分ける構造解析(モデリング)や方法論の研究をしています。最近の研究から,マンガンを含む不規則合金において,短範囲規則度の評価に成功し,最近接原子に偏り易い原子対を見分けることに成功しました。これらの取り組みは,不規則合金の構造研究にも有用な手法となる可能性があります。

特徴・独自性
  • 金属材料や希土類金属等の材料特性は,原子スケールの構造により大きく変化するため,中性子やX線による原子の位置やその動きの観察は,材料特性の起源解明や,特性制御に重要な特徴量を明らかにする上で効果的です。
  • 近年は中性子の特徴を活かした観測手法の高度化に取り組んでいます。
  • また恒弾性特性等の未解明な起源を明らかにするために研究を行っております。
実用化イメージ

物質内部を観るときには,観たいものと相互作用する探子(スパイ)を送り込みます。X線では観えない(とらえにくい)場合でも,中性子を用いると観える場合がありますので,ご相談いただければと思います。

研究者

金属材料研究所 材料物性研究部 量子ビーム金属物理学研究部門

池田 陽一  

Yoichi Ikeda

情報の発信・受信やエネルギー供給を豊かにする機能性セラミックス材料の開発

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特徴・独自性
  • 反射防止薄膜、電池、電源、メモリなどの高性能化・高耐久化、ひいては、豊かな情報の発信・受信や持続的なエネルギー供給に寄与する機能性セラミックスを新奇開発しています。電子論と熱力学を中心に据えたマテリアルデザインにより、透明導電体の対偶的な材料である黒色絶縁体や、3秒で焼結可能なスラリーを開発してきました。独自に構築したイオンビーム支援パルスレーザー堆積装置で酸窒化物や酸水素化物も合成しています。
実用化イメージ

研究成果のアウトプット先の一例に、光学的機能膜 (反射防止膜、透明電極、太陽電池など)、二次電池、固体酸化物型燃料電池、メモリ関係 (抵抗変化、相変化)、などがあります。

研究者

大学院工学研究科 知能デバイス材料学専攻 情報デバイス材料学講座(エネルギー情報材料学分野)

石井 暁大  

Akihiro Ishii

データ活用による社会的価値創出

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特徴・独自性
  • 我々の日常生活や社会の中で蓄積されたデータを活用することで、生活・社会・サービス産業等における実際の問題解決による新しい社会的価値の創出を志向しています。主にベイズモデルを利用した統計的モデリングによって、各々の事例に適した問題解決の実践を行っています。同様に、機械学習やデータマイニングの手法を主とした、汎用的なデータ活用システムの開発も行っています。その過程を通して、ビッグデータ分析手法やセンサ信号処理法の高度化も目指しています。
実用化イメージ

データ分析手法の高度化やデータ活用の実践に関して共同研究や学術指導の枠組みで知見・ノウハウの提供ができます。社会やサービス産業の問題に限らず、医学・工学・情報科学分野の問題解決に関する共同研究や、データ活用を基盤とした製造業のサービス化に関する共同研究も行っています。

研究者

大学院経済学研究科 経済経営学専攻 システム科学講座

石垣 司  

Tsukasa Ishigaki

疾患関連タンパク質を分解誘導する低分子

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特徴・独自性
  • 生細胞において、標的タンパク質をユビキチンプロテアソーム系に誘導する技術を開発しました。この手法を用いて、難病である神経変性疾患の原因タンパク質も減少できることを確認しました。
実用化イメージ

創薬、生命科学分野での応用が期待されます。

研究者

大学院生命科学研究科 分子化学生物学専攻 ケミカルバイオロジー講座(活性分子動態分野)

石川 稔  

Minoru Ishikawa

生物のようにレジリエント(しなやかでタフ)な人工物の開発

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特徴・独自性
  • 生物は、比較的単純な機能を有する要素が多数集まって相互作用することで、予測不能的に変動する実世界環境下であってもしぶとくかつタフに振る舞うことができる。当研究室では、自律分散制御という概念を基盤として、このように優れたリジリアンスを持つ生物の設計原理の解明を通して、従来の人工物に比べて著しい環境適応性や耐故障性を有する人工物の設計・開発に関する研究を進めている。
実用化イメージ

大自由度システムの制御や、実世界環境下で適応的に行動するロボットの開発など。

研究者

電気通信研究所 人間・生体情報システム研究部門 実世界コンピューティング研究室

石黒 章夫  

Akio Ishiguro

CFDに基づく将来の温熱風環境の予測・評価と、将来気候に適応可能な都市環境計画

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特徴・独自性
  • 都市屋外の温湿度、風、汚染質濃度といった物理環境の数値シミュレーションによる予測や環境形成要因の解明実測調査による実態把握を行う。また、国・地域スケール、街区スケール、建物スケールの地球温暖化が進行した将来の屋外環境予測・熱中症評価を行う。
    さらに、平常時の夏の暑さや、稀に発生する台風や洪水に強い都市に対する形態(建物形状や配置、街路樹等)の影響を定量化する。
実用化イメージ

数値解析により、設計建物や街区計画、各種暑さ対策技術の導入が、地域の温熱環境や、風の道形成に与える「功罪」、さらには台風等災害発生時における悪影響を定量評価し、導入可否判断材料を提供する。

研究者

大学院工学研究科 都市・建築学専攻 サステナブル空間構成学講座(講座共通)

石田 泰之  

Yasuyuki Ishida

次世代高臨場・低電力ディスプレイシステムの研究開発

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特徴・独自性
  • 近年、高精細映像通信サービスやユビキタスネットワークの普及による情報の多様化に伴い、情報ネットワークと人との間を繋ぐヒューマンインターフェースとしてディスプレイは大容量化や高色再現といった表示の高品位化だけではなく、省電力化や高臨場感等の高機能化の実現が期待されている。当研究室では、液晶を用いた光の偏光および拡散の精密な解析・制御技術、ならびにそれに基づいた高性能ディスプレイシステムについて研究を行っており、これにより電子ブックやデジタルサイネージ等をはじめとした新しいメディアの創出、省エネルギー社会の実現に貢献することを目的としています。特に偏光の精密な解析と制御を可能とする偏光制御理論を確立すると共に、その応用として液晶分子の表面配向状態の解析および制御技術、液晶の広視野角・高速化技術、フィールドシーケンシャルカラー(色順次表示)方式を用いた超高精細ディスプレイ技術、超低消費電力反射型フルカラーディスプレイ、超大型・高品位ディスプレイなどについて研究を進めています。
  • また、インタラクティブ(双方向対話型)なコミュニケーション技術に基づいた情報社会の構築を想定した次世代高臨場感ディスプレイ技術についても研究を行っています。具体的には精密な光線方向制御に基づいた実空間裸眼立体ディスプレイおよび多視点ディスプレイに関する研究などがあります。以上のような技術をさらに進展させ、産業界で活用したい企業や団体との共同研究を希望します。
実用化イメージ

研究者

大学院工学研究科 技術社会システム専攻 バリュープロポジション講座(情報感性工学分野)

石鍋 隆宏  

Takahiro Ishinabe

サステナブル異分野融合型混相エネルギーシステムの創成

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特徴・独自性
  • 本研究分野では、超並列分散型コンピューティングと先端的光学計測の革新的融合研究に基づくマルチスケール先端混相流体解析手法の開発・体系化を目指している。さらに、高密度水素に代表される環境調和型エネルギーに直結した新しい混相流体システムとそれに伴うリスク科学の創成を目的とした基盤研究を推進している。特に、脱炭素P2P マルチグリッド型の相互補償を可能にする多相水素サプライチェーンの構築を目指している。
実用化イメージ

P2P Hydrogen supply chain,Elastohydrodynamic lubrication,Supercomputing of Laser melting andsputter particle formation, High pressurediecast computing / Automotive industry,Additive manufacturing

研究者

流体科学研究所 附属統合流動科学国際研究教育センター 混相流動エネルギー研究分野

石本 淳  

Jun Ishimoto

水素エネルギーシステムの統合型安全管理技術の開発

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特徴・独自性
  • 水素高速高圧充填に対する安全性対策が求められています。高圧水素タンクの初期欠陥に起因するき裂伝ぱにより破損した際の反応性水素ガス漏洩の拡散・燃焼現象を調べるために、異分野融合的研究アプローチによって材料構造と反応性乱流多相流を同時に解析する連成解析手法を開発しました。さらに、高圧タンク隔壁の亀裂伝播による破損で漏洩する水素の拡散流動特性と燃焼限界に関連する新しい数値予測手法を開発しました。
実用化イメージ

高圧タンク隔壁のき裂伝播により漏洩する水素拡散流動特性と燃焼限界にの数値予測が可能となりました.各種輸送機用水素貯蔵容器の設計や水素ステーション構成の安全性指針策定・リスクマネージメントに貢献します。

研究者

流体科学研究所 附属統合流動科学国際研究教育センター 混相流動エネルギー研究分野

石本 淳  

Jun Ishimoto

凝固現象を伴う先端ダイカストプロセスシミュレーション

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特徴・独自性
  • ダイカストの特性上,実機でデータの取得は困難である.そこでダイカストプロセスに関する数値解析的アプローチが注目されており,数値解析から得た情報を鋳造方案に落とし込むことで試作回数を減らし,製品開発までのリードタイム・コストを削減することが期待されている.本研究では,高圧ダイカストプロセスにおける自由表面を伴うMold 内部アルミニウム溶湯の凝固現象を伴う混相流動解析を実施した.
実用化イメージ

自動車業界,自動車サプライヤー,鋳造産業への応用が期待される.本解析手法により,先端ダイカストにおける金型内部状態を精度よく再現し,解析結果をもとに鋳巣発生の原因を特定することが可能となる.

研究者

流体科学研究所 附属統合流動科学国際研究教育センター 混相流動エネルギー研究分野

石本 淳  

Jun Ishimoto

摺動部摩耗と焼付き発生部位に関するシミュレーション予測システムの開発

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概要

エンジンピストンピン-コンロッド小端間の相変化を伴う潤滑油液膜流れに着目し、構造体の弾性変形と流路変化を考慮した混相流体-構造体連成解析手法を新たに開発し、高負荷条件下におけるトライボロジー特性に関するシミュレーション予測法を開発しました.その結果、摺動部における摩耗・焼付き発生部位のシミュレーション予測に成功するとともに、構成部品の特異な変形挙動が摩耗・焼付きの発生要因であることを発見しました。

従来技術との比較

流体潤滑における摩耗・焼付き発生部位の検証には計算による予測は不可能であると考えられてきましたが,本研究では摺動部における摩耗・焼付き発生部位のシミュレーション予測に成功しました.

特徴・独自性
  • スーパーコンピューターでエンジンピストンピン摺動部における摩耗・焼付き発生部位に関するシミュレーション予測に世界で初めて成功した。
  • ピストンピンの弓なり状の変形が、コンロッドエッジにおける機械接触・焼付きの原因であることを特定した。
  • ピストンピンとコンロッド双方の弾性変形ならびに非定常流路変化を伴う薄膜キャビテーション注1潤滑を考慮した、3次元混相流体-構造体連成解析手法注2の開発に成功した。
実用化イメージ

本研究手法は自動車用エンジンのみならず流体潤滑を用いた全ての摺動部品要素に適用可能であり、輸送機械・産業機械の損傷予測や構成要素の安全性指針策定に貢献します,構成要素の最適設計が可能になります.

研究者

流体科学研究所 附属統合流動科学国際研究教育センター 混相流動エネルギー研究分野

石本 淳  

Jun Ishimoto

磁気応用技術と磁性材料

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特徴・独自性
  • 磁気工学を基礎とした材料開発ならびに応用技術を研究している。特に磁気の特徴であるワイヤレスを生かした新しいセンサやアクチュエータの開発を、最適な特性を有する材料の開発も含めて行っている。これまでにカプセル内視鏡の駆動技術や内視鏡手術支援用アクチュエータ、補助人工心臓用ワイヤレス駆動ポンプなど医用応用技術や、磁界センサやひずみセンサなど世界最高レベルの感度のセンシング技術、バッテリーレスワイヤレスの温度計測技術、位置検出(モーションキャプチャ)技術などの開発を行ってきた。また材料単独では、損失が極めて低い電磁鋼板の実現や、電気化学的手法を用いてナノスケールで構造を制御した磁性材料(陽極酸化磁性被膜材料)の開発等を行ってきている。
実用化イメージ

上記項目に興味のある企業・団体に対する技術指導・共同研究は随時受け付けている。加えて、磁気に関連する技術に関する広く一般的な技術指導の実績も数多く行っている。

研究者

電気通信研究所 人間・生体情報システム研究部門 生体電磁情報研究室

石山 和志  

Kazushi Ishiyama