巨大磁歪材料の探索と電子状態の実測による磁歪発現機構の解明
更新:2024/12/03
- 概要
振動発電、アクチュエータ、位置センサ等に磁歪現象が利用されていますが、巨大磁歪材料の磁歪発現機構は解明されていません。そのため、単結晶を作製して磁歪の符号・大きさ、電子状態について結晶方位依存性を測定して磁歪の発現機構を研究しています。電子状態は放射光を用いて共鳴非弾性X線散乱(RIXS)とX線磁気円二色性(XMCD)で測定しています。
- 従来技術との比較
巨大磁歪材料の磁歪発現機構は解明されておらず、電子論的な視点での研究はありません。
- 特徴・独自性
-
- Fe-Ga系巨大磁歪材料のブリッジマン法等による単結晶試料の作製。
- 放射光を用いた磁性材料の電子状態の直接的な測定。
- 磁歪特性と電子状態の結晶方位依存性の測定から巨大磁歪の発現機構の解明。
- 磁歪の発現機構に基づく材料探索と結晶方位等の組織制御。
- 輸送特性(電気抵抗や磁気抵抗)の異方性と電子状態との関連付け。
- 実用化イメージ
-
巨大磁歪の発現機構を理解して結晶方位等の組織を制御することで、磁歪デバイスの高性能化が期待できます。
- キーワード
研究者
金属材料研究所
附属新素材共同研究開発センター
共同利用・共同研究推進部
梅津 理恵 教授
博士(工学)(東北大学)/修士(理学)(奈良女子大学)
Rie Umetsu, Professor