新規機能性結晶、シンチレータ、圧電単結晶の開発とデバイス化


更新:2025/07/28
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特徴・独自性

放射線や光、熱、圧力等の外部からのエネルギーと結晶との相互作用のある機能性結晶の開発と、融液からの結晶成長を活かした新規結晶成長技術の開発に興味を持ち、1)化学と物理の両面からの材料設計、2)相互作用の評価と理解、3)合成プロセスの開発、の3つの切り口から研究を進めています。研究室内で「物理」と「化学」、「基礎研究」と「社会実装を目指した応用研究」など異分野融合を行っており、要素技術の上流から下流までを垂直統合する体制で取り組んでいます。優れた特性を持つ結晶や製造技術に関しては、そのデバイス化、実機搭載、社会実装にも主体的に関わる点も特徴です。

実用化イメージ

 シンチレータは、核医学、セキュリティ、核融合、資源探査、宇宙物理等、に用いる放射線検出器に応用されます。高発光量、高速応答、長波長発光、高エネルギー分解能、高温域での安定性など、ユーザーのニーズに合わせた材料設計が可能です。共同研究企業や研究室発スタートアップでの実用化・社会実装も進めています。
 難加工性合金は既存のプロセスでは幾つものプロセスを経て線材化されますが、融液成長を使うとシングルプロセスでの線材化が可能です。また、酸化物はイリジウムという貴金属を坩堝に用いていますが、そのためにCAPEX もOPEXも高額になる問題があります。このイリジウムを銅+水で代替することで、経済的な問題に加えて、品質的な問題も解決可能です。斯様なブレークスルー・ゲームチェンジになるような製造技術についても、スタートアップを起業するなどして実用化を見据えて、開発を進めています。

キーワード

研究者

金属材料研究所

吉川 彰 教授 
博士(理学)(東京大学)/修士(理学)(東京大学)

Akira Yoshikawa, Professor