タンパク質の変性領域を化学標識する手法


更新:2024/12/19
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概要

タンパク質変性の可視化プローブ
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T21-051.html

特徴・独自性
  •  タンパク質変性を可視化するために従来では、タンパク質の変性領域に結合し、蛍光の輝度が上昇する化学プローブが開発されている。しかし、従来の蛍光プローブとタンパク質変性領域の間の結合は可逆的であった。よって、タンパク質混在系においては、どのようなタンパク質の変性を感知して蛍光の輝度が上昇しているのかを紐づけすることが困難であった。
  •  新たに発明した蛍光プローブは、従来の変性タンパク質プローブとは一線を画し、タンパク質の変性部位、凝集部位と直接共有結合を形成するという特徴を有している。また、反応前は無蛍光性の分子であり、凝集タンパク質と共有結合を形成した時にのみ、蛍光性を発するという特徴を有している。これまでに変性の検出感度の異なる約30種類のプローブを開発している。また、プローブ分子が結合した変性・凝集タンパク質、およびそのペプチド断片は濃縮できる工夫がされており、プローブと反応したタンパク質だけを質量分析することが可能である。
実用化イメージ

・診断薬(神経変性疾患、人工授精の変形卵子の抽出等)
・食品(冷凍食品、代替食品のタンパク質変性検査等)
・化粧品(品質検査)

キーワード

研究者

高等研究機構学際科学フロンティア研究所
新領域創成研究部
生命・環境研究領域

佐藤 伸一 准教授 
修士(薬学)(東京大学)/博士(薬学)(東京大学)

Shinichi Sato, Associate Professor