直径100µm以上の細胞凝集塊の内部へ効率的に薬剤を送達できる
更新:2024/12/23
- 概要
細胞凝集塊内薬物導入剤
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T18-083.html- 特徴・独自性
-
- 細胞凝集塊(スフェロイド)は、培養細胞よりも生体に近い機能を示すことが知られている。スフェロイドの評価方法としては、浸潤アッセイや共焦点レーザー顕微鏡観を用いたスフェロイド内部観察等が挙げられるが、スフェロイドのサイズが大きくなるとスフェロイド内部に試薬が導入され難くなり、これら手法による評価が困難となる。更に、スフェロイド内部に酸素や栄養分が十分に供給されず細胞死を起こす細胞が増加するため、長期間の評価を行うことは難しい。
- 本発明は、スルホベタイン(SB)コポリマーをキャリアとして用いたスフェロイド内薬物導入剤に関し、SBコポリマーを目的の薬剤に修飾させることにより、スフェロイド内部に薬剤を送達できる。効果として、SBコポリマーを修飾させたドキソルビシン(Dox)をがん細胞凝集塊に投与したところ、選択的かつ迅速にがん細胞のミトコンドリアへ移行して薬効を示すことを確認した。
- 実用化イメージ
-
・薬物ナノキャリア
・3D組織再生技術(バイオ3Dプリンター等) - キーワード
研究者
大学院工学研究科
材料システム工学専攻
生体材料システム学講座(生体機能材料学分野)
山本 雅哉 教授
修士(工学)(京都大学)/博士(工学)(京都大学)
Masaya Yamamoto, Professor