電子スピン波による情報の多重伝送


更新:2024/12/19
前の画像
次の画像
概要

電子スピン波による情報の多重伝送
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T20-656_T21-213.html

特徴・独自性
  •  光の波としての特徴である並列性や多重性を利用して、光ファイバーが実用化されているが、伝送する情報の数が増えるほど対応する光電変換機器が必要となり、装置の大型化や消費電力増加等の課題がある。一方、電子は光と異なり並列性や多重性を組み込むことができないため、半導体集積回路等の電子デバイスでは、原則複数の情報を同時に伝送することは不可能であった。
  •  本発明は、波の性質を有する「電子スピン波」に着目し、その波長を情報として用い、さらに電子スピン波どうしを重ね合わせることによって、従来光ファイバーで行っていた情報の多重伝送を、固体電子デバイスで行うものである。これにより多重化した情報を処理する際に逐次計算する必要がなくなり、既存の光電変換デバイスに置き換えて、デバイスの小型化および消費電力削減が期待でき、今後膨大に増える情報処理に貢献する可能性がある。また多重電子スピン波を用いた多状態情報の伝送・処理・記録を一括で行うデバイスも実現し得る。
実用化イメージ

・既存の光電変換デバイスの小型化、消費電力削減 
・多状態情報の伝送・処理・記録を一括で行うデバイス

キーワード

研究者

大学院工学研究科
知能デバイス材料学専攻
情報デバイス材料学講座(電光子情報材料学分野)

好田 誠 教授 
博士(工学)(東北大学)

Makoto Koda, Professor