胎生致死とならずに出生後に貧血を発症


更新:2024/12/19
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特徴・独自性
  •  エリスロポエチン(Epo)関連薬剤の開発には腎性貧血等の病態モデル動物の存在が求められるが、Epoノックアウトマウスは胎生致死となること、また外科手術/薬剤処理で作出されるモデルでは貧血状態に実 験間/個体間差が大きく、モデルとして適切でない。本発明はこうした課題をクリアした、トランスジェニックマウス(以下、I-SAM)に関する。I-SAMは、内在のEpo遺伝子がGFP遺伝子の挿入によりホモでノック アウトされており、かつEpo遺伝子転写開始点の上流3.3kbpから下流 4.5kbpの領域(以下、トランスジーン)が導入されている。出生前のISAM では肝臓等でトランスジーン由来のEpoが発現し、胎生致死にな らない。出生後はトランスジーンが腎臓等の主要なEpo産生組織におい て転写活性を持たないことから、Epoを発現せず、貧血状態となる。
  •  ISAM は以下の特徴を有する。
  •  Epoノックアウトでありながら胎生致死とならない、出生後に安定的に高レベルの貧血状態を発現する、腎機能は正常である、組織内Epo産生細胞がGFPで標識されている、寿命が長く交配による繁殖が可能
実用化イメージ

・内因性Epoの影響を排除した評価試験
・貧血治療薬の効果を検討する創薬研究開発

キーワード

研究者

東北メディカル・メガバンク機構
ゲノム解析部門

山本 雅之 教授 
医学博士(東北大学)

Masayuki Yamamoto, Professor