歯槽骨形態の経時的な変化を定量化・可視化へ
更新:2024/12/19
- 概要
三次元画像処理プログラム
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T21-169.html- 特徴・独自性
-
- 歯槽骨の吸収を引き起こす歯周炎は、成人のほとんどが罹患しており、進行すると歯を失う原因となる。近年は歯科用ConeBeamCTが普及し、歯槽骨の形態を3次元的に確認可能となっている。しかし、ほとんどの場合は視覚的に定性的な形態評価が行われるのみで、経時的に微細な形態変化を検出したり、その変化量を定量的に自動解析する方法は無かった。
- 本発明は、任意の歯の歯根部分のみの形態情報を利用して精密な位置合わせを行うことで、その周囲骨形態変化の可視化と定量化を可能とするものである。
- 図Aは同一患者の撮影時期の異なる歯槽骨CT画像であるが、2年間で骨が吸収された部位(矢印)およびその吸収量を一目で確認することは困難である。本発明のプログラムを用いて十秒程度の半自動解析を実施することで、吸収された骨を赤く表示(図B)するとともに、骨吸収量(体積)を算出することが可能である。また、図Cに示す様に、解析対象歯の歯根表面を、現在も骨に覆われている部位(緑)と、吸収により骨が失われた部位(赤)に色分け表示することも可能である。
- 実用化イメージ
-
・歯科用Cone Beam CT装置へ導入
・人工関節周りの骨吸収量を評価するCT、MRI装置へ導入 - キーワード
研究者
大学院歯学研究科
歯科学専攻
リハビリテーション歯学講座(加齢歯科学分野)
山口 哲史 准教授
博士(歯学)(東北大学)
Satoshi Yamaguchi, Associate Professor