高空孔率の均一な空孔を備えたMg2Si膜


更新:2024/12/19
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概要

電気伝導率はそのままに、熱伝導率を低減させたMg2Si熱電変換膜
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T20-338.html

特徴・独自性
  •  廃熱から電気を取り出す熱電変換技術の開発が盛んに進められている。Mg2Siは、300℃程度の環境で熱電変換効率が最大になるため、産業排熱の利用に適した熱電変換材料である。
  •  しかし、Mg2Siは熱伝導率が高いため熱リークが起こりやすく、変換効率はさほど高くならないことが課題である(下式参照)。Mg2Si粉末をペレット状に押し固め多孔質体にすることで熱伝導率を低減させた報告もあるが、粒界の影響で電気伝導率も低下してしまうため、結果的に変換効率は大きくならない。
  •  本発明は、上記課題を解決するMg2Si多孔質膜に関するものである。
実用化イメージ

Mg2Si多孔質膜は、スパッタ膜等の通常のMg2Si薄膜と同程度の電気伝導率を持ちながら、熱伝導率を11%低減。多層膜化で300℃の排熱領域において熱リークの少ない熱電変換デバイスが可能。

キーワード

研究者

多元物質科学研究所
無機材料研究部門
無機固体材料化学研究分野

山田 高広 教授 
博士(理学)(京都大学)/修士(理学)(京都大学)

Takahiro Yamada, Professor