溶融鉄中のトランプエレメント分離方法
更新:2024/12/23
- 概要
溶融鉄中のトランプエレメント分離方法
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T20-1058.html- 特徴・独自性
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- 鉄スクラップを用いたリサイクル製錬は炭素使用量およびCO2排出量を現行法と比較して大幅に低減でき、現在増加している鉄スクラップ蓄積量の低減に有効な手段である。
- しかし、特にトランプエレメントと呼ばれるCu, Ni, Sn等の、酸化除去および蒸発除去が困難な元素が混入することにより、鉄鋼材の特性や加工性が劣化してしまうという問題があり、トランプエレメントは鉄スクラップを再利用するたびに濃化するため、鉄スクラップの再資源化率を上げられない原因となっている。従来法として硫化物フラックスを用いた脱銅法が広く検討されているが、大量の硫化物を用いたバッチ処理になることが問題である。
- 本発明は電気化学的手法を用いて溶融鉄中のCuの溶融スラグ中へのイオン化分離を促進する技術であり、原理上連続処理が可能となる。さらに溶融鉄の高純度化のみならず、回収した電析銅のリサイクルも考えられる。
- 実用化イメージ
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・鉄スクラップを用いたリサイクル製錬
・連続的なトランプエレメント除去 - キーワード
研究者
多元物質科学研究所
プロセスシステム工学研究部門
環境適合素材プロセス研究分野
夏井 俊悟 准教授
修士(工学)(東北大学)/博士(工学)(東北大学)
Shungo Natsui, Associate Professor