細胞内移行性と低毒性を備えるカチオン性ポリマー粒子


更新:2024/12/23
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概要

細胞内移行性と低毒性を備えるカチオン性ポリマー粒子
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T19-438.html

特徴・独自性
  •  カチオン性ポリマー粒子は、細胞内に取り込まれやすいことから遺伝子導入試薬として使用されている。一方、細胞内の様々なタンパク質と非特異的に吸着することによって強い細胞毒性を示すことも報告されている。本発明は、独自に開発したカチオン性ラジカル重合開始剤ADIPを用いることによって作製した細胞内移行性と低毒性を備えるカチオン性ポリマーナノ粒子(ナノゲル)に関する。
  •  発明者らは、ADIP を用いて合成したNIPAMベースのカチオン性ナノゲルに下記特性があることを確認した。
  • ・混ぜるだけでHeLa細胞等の複数種の細胞内に移行した。
  • ・細胞内へ移行後も、細胞分裂や褐色脂肪細胞への分化を全く阻害せず、安定に細胞内に保持され続けた。
  • ・NIPAM特有の温度応答性を活かして細胞内温度を計測できた。
実用化イメージ

・核酸医薬等のDDSキャリア
・培養細胞の状態判別指示薬
・細胞内温度計

キーワード

研究者

大学院薬学研究科
分子薬科学専攻
分子制御化学講座(医薬製造化学分野)

徳山 英利 教授 
博士(理学)(東京工業大学)

Hidetoshi Tokuyama, Professor