6 MGOe以上のBHmaxを示すレアアースフリー強磁性粒子粉末
更新:2024/12/23
- 概要
6 MGOe以上のBHmaxを示すレアアースフリー強磁性粒子粉末
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T19-390_T19-706_T19-709.html- 特徴・独自性
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- 近年、ネオジムの国際相場が高騰している。脱炭素化を国策として推進している中国において、風力発電用や電気自動車用のモーターとして需要が増大していることが原因とみられている。また、日本国内では経済安全保障の観点からの議論も活発であり、レアアースを含有しない磁性材料が強く求められるようになってきた。なかでも、鉄と窒素のみから成る安価なFe-N系磁性材料への期待は大きい。特に、結晶がbct構造であり、大きな飽和磁化をもつことが予測されているα“-Fe16N2は高い注目を集めている。
- しかし、α“-Fe16N2自体は、Fe-N系化合物をアニールした際に晶出する準安定化合物であり、バルク体として単離した報告はほとんど無い。数少ない報告例も、 α“-Fe16N2と安定相との共晶や、100℃環境で10日間しか存在しないものなどであり、α“-Fe16N2単相をバルクとして安定的に単離した例は存在しない。
- 本発明は、α“-Fe16N2の安定単離粉末に関するものである。本磁性粉末は、フェライトやアルニコより大きな6 MGOe(48 kJ/m3)以上のBHmaxを示す。また、金属Feを上回る221 emu/gの飽和磁化値を示し、アルニコより大きくフェライトと同程度の2 kOe(160 kA/m)以上の保磁力を示す。本磁性粉末はフェライトやアルニコより優れた磁石をレアアースフリーで作製できるため、高騰が続くネオジム磁石の代替磁石として、モーター等への応用が期待できる。
- 実用化イメージ
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・異方性磁石
・圧粉磁石
・ボンド磁石
・その他、モーターなどネオジム磁石の代替磁石としての用途 - キーワード
研究者
大学院工学研究科
電子工学専攻
超微細電子工学講座(スピン相関電子工学分野)
小川 智之 准教授
博士(工学)(慶応義塾大学)/修士(工学)(慶応義塾大学)
Tomoyuki Ogawa, Associate Professor