細胞内移行性と低毒性を備えるカチオン性ポリマー粒子


更新:2025/06/12
前の画像
次の画像
概要

細胞内移行性と低毒性を備えるカチオン性ポリマー粒子
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T19-438.html

特徴・独自性

 カチオン性ポリマー粒子は、細胞内に取り込まれやすいことから遺伝子導入試薬として使用されています。本発明は、独自に開発したカチオン性ラジカル重合開始剤ADIP を用いることによって作製した細胞内移行性と低毒性を備えるカチオン性ポリマーナノ粒子(ナノゲル)に関するものです。
 発明者らは、ADIP を用いて合成したNIPAM ベースのカチオン性ナノゲルに下記特性があることを確認しました。
 ・混ぜるだけでHeLa 細胞等の複数種の細胞内に移行しました。
 ・細胞内へ移行後も、細胞分裂や褐色脂肪細胞への分化を全く阻害せず、安定に細胞内に保持され続けました。
 ・NIPAM 特有の温度応答性を活かして細胞内温度を計測できました。

実用化イメージ

核酸医薬等のDDS キャリア、培養細胞の状態判別指示薬、細胞内温度計等に活用可能です。

キーワード

研究者

大学院薬学研究科

徳山 英利 教授 
博士(理学)(東京工業大学)

Hidetoshi Tokuyama, Professor