RNAグアニン結合性蛍光色素
更新:2024/12/19
- 概要
RNAグアニン結合性蛍光色素
https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T22-031.html- 特徴・独自性
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- 本発明では、RNAに対する選択性と結合力に優れる、新規蛍光色素を提案する。RNA結合性低分子探索法として、蛍光指示薬競合置換アッセイ(FID法;RNAと結合し蛍光が大きく変化する蛍光指示薬を用いて、 対象化合物との競合置換により、ハイスループットでRNA結合性を評価する方法)が知られている。既存のRNA検出プローブのほとんどは平面 性構造のインターカレータ―であり、ヒット化合物を見逃さないためには結合様式の多様化が求められる。そこで発明者らは、水素結合認識型 の新規プローブとしてTO-G-clampを設計した。
- TO-G-clampを用いて、大腸癌で治療標的になり得ると考えられているpre-mir-221に対するFIDアッセイを実施し、市販の蛍光指示薬 ではヒットしなかった化合物の探索に成功した。本蛍光色素の利用により、RNA標的低分子探索・設計の発展が期待される。
- またTO-G-clampのRNAに強く結合して蛍光を発する性質を利用して、固定化細胞のRNA染色にも成功した。
- 実用化イメージ
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・RNA検出試薬(細胞内/外)
・蛍光指示薬競合置換(FID)アッセイによる、RNA結合性低分子化合物スクリーニング
・RNAをターゲットとする疾患検査、診断 - キーワード
研究者
多元物質科学研究所
有機・生命科学研究部門
生命機能分子合成化学研究分野
鬼塚 和光 准教授
博士(薬学)(九州大学)/修士(薬学)(九州大学)
Kazumitsu Onizuka, Associate Professor